腹筋をしているとおしりが痛くなってくる。
せっかくやる気を出して腹筋を始めたのに、おしりが痛くて続けられない。
こんな悩みありませんか?
腹筋をする時のおしりの痛みの原因の1つとして、「尾骨」の痛みが考えられます。
尾骨とはいわゆる尾てい骨で、おしりの中央下に尻尾のように少し飛び出ている部分ですが、これが腹筋の時に床とぶつかって痛みを起こしている可能性があります。
そこで、今回は腹筋でおしりが痛くなる原因やおしりが痛い時に考えられる事、その対策を解説します。
腹筋でおしりが痛くなる原因
腹筋でおしりが痛くなる時の原因として考えられるのは、おもに以下の3つです。
- 先天的に尾骨の数が多い
- 痩せすぎている
- 姿勢が悪い
それぞれ解説していきます。
先天的に尾骨の数が多い
尾骨の数は誰もが必ず同じ数であるわけではなく、3つだったり6つだったりと個人差があります。
当然、尾骨の数が多いとそれだけ長くなるわけですから、腹筋をする時はもちろん、座った時などに座面にぶつかりやすくなります。
その状態で腹筋をすると、特に上体を起こしてくる際に座面を尾骨で押すような形となりやすく、それを繰り返すことで尾骨の周りに痛みを感じる可能性があります。
痩せすぎている
おしりや太ももは体の中でも脂肪が多い場所なので、標準的な体型の方であれば腹筋をしていても尾骨が座面にぶつかることはありません。
ですが、標準的な体型に比べて痩せすぎている方は、おしりや太ももの脂肪が少ないので、それだけ尾骨と座面の距離が近づいてしまいます。
なので、痩せている方が腹筋をすると、尾骨が座面にぶつかりやすく、痛めてしまう可能性があります。
姿勢が悪い
姿勢の悪さもおしりの痛みと関係します。
普段から腰が反り気味の反り腰の方が腹筋をすると、尾骨が座面にぶつかりやすく、おしりが痛くなりやすいです。
座っている状態で腰を丸めると、骨盤は後ろへ傾き、尾骨は先端が上を向きます。
対して、腰を反らすと、骨盤は前へ傾き、尾骨の先端は下へ向くため、座面とぶつかりやすくなってしまうのです。
しかも、腹筋をする時、本来は腰を丸めながら上体を起こしてきますが、反り腰の方は腰を丸めるのが苦手です。
そのため、腰ではなくおしりが支点になって上体を起こしてしまいがちなので、尾骨に体重が強くかかりながら上体を起こす形になります。
すると、本来の腹筋以上に強い力が尾骨に加わるため、痛みを引き起こしやすくなります。
おしりが痛い時に考えられる事
おしりが痛い時に考えられる事としては、骨折や筋損傷などおしり自体に痛みを生じる原因がある場合、腰からおしりへ伸びる神経に原因がある場合の2つに分けられます。
それを踏まえて何が考えられるかと言うと、おもに以下の5つが挙げられます。
- 尾骨骨折
- 坐骨神経痛
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
- 腰椎変性すべり症
それぞれ解説していきます。
尾骨骨折
尾骨というのは、尾てい骨とも呼ばれ、背骨の腰より下で最も下に位置する部分の骨を指します。
尻尾の名残の骨とされており、おしりの中央にあるのでさわるとすぐ分かるかと思います。
尾骨はいくつかの骨が集まって形成されていますが、人によってその数が異なり、3つの人もいれば6つの人もいます。
6つなど数が多い人は、それだけ出っ張ってしまうため、座った時やもちろん腹筋をする時に座面とぶつかってしまう可能性が高いと言えるでしょう。
尾骨骨折はその名の通り、尾骨の骨折で、尻もちをついたりおしりを打撲した際に受傷することが多いです。
非常に小さい骨で、コルセットなどによる安定性も得られにくい場所で、かつ座ると負担になりやすいので、治るまで日常生活では困ることが多いかもしれません。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、症状として殿部から大腿部の後面あるいは外側にかけての痛みがある場合(時にはひざから下の部分にまで及んで痛い場合があります)に言います。
■参照元:公益社団法人 日本整形外科学会
坐骨神経は腰椎から出てきた神経がいくつか集まってできている総称で、膝の上部分までを指し、それより下の部分はまたいくつかの神経に分かれていきます。
なので、坐骨神経痛と言うのは、腰から膝までの間で神経が障害されて痛みや痺れなどの症状が生じている場合のことを指します。
症状としては、おしりや裏もも、太ももの外側へ走るような痛みが生じることが特徴です。
原因としては、後述する腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症なども関係しますが、おしりを横に走行する梨状筋が原因となる場合もあります。
梨状筋は仙骨という腰椎の下に位置する骨から、大腿骨の外側にある大転子と呼ばれる骨が出っ張っている部分まで伸びています。
個人差はありますが、多くの人は坐骨神経が梨状筋の下を走行しているため、梨状筋が硬くなると坐骨神経痛が圧迫されて、おしりの痛みなど症状を引き起こす場合があります。
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎とは、背骨の中でも腰にあたる部分のことを指します。
腰椎は5つあり、それぞれの腰椎の間には椎間板という組織があります。
椎間板は繊維輪と髄核でできていて、背骨をつなぎ、クッションの役目をしています。
その一部が出てきて神経を圧迫して症状が出ます。
椎間板が加齢などにより変性し断裂して起こります。
■参照元:公益社団法人 日本整形外科学会
椎間板が後ろへ飛び出すことで、すぐ後ろにある神経を圧迫、圧迫されたまま腰を動かすことによる摩擦で、痛みやしびれ、筋力低下などの症状が生じます。
加齢とともに椎間板が衰えるのは自然な反応ですが、腰に負担のかかる姿勢や動きがきっかけとなって、椎間板が後ろへ飛び出してしまうことが問題となります。
症状が生じる場所は圧迫される神経の場所によって異なります。
腰椎はそれぞれの背骨の間から神経が出て、足の方へ伸びています。
腰椎の下の方から出る神経が圧迫されると、おしり周りの痛みを引き起こします。
神経が圧迫されることで炎症が起こると、おしりだけでなく腰自体にも痛みを感じます。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは、その名の通り、背骨の中にある脊柱管と呼ばれる神経の通り道が狭くなる病気です。
加齢、労働、あるいは背骨の病気による影響で変性した椎間板と、背骨や椎間関節から突出した骨などにより、神経が圧迫されます。
■参照元:公益社団法人 日本整形外科学会
脊柱管はいわば神経が通るためのトンネルのようなものですが、トンネルの周りにある背骨や靭帯、椎間板が変形すると、トンネルの内部が狭くなってしまいます。
狭くなると、トンネルの中を通る神経は圧迫されてしまい、その神経に対応した部分に痛みやしびれが生じるのです。
腰椎椎間板ヘルニアと同様に、どこに症状が出現するのかは腰の中でもどこが障害されるのかで異なります。
ヘルニアと違う点は、ヘルニアが腰を曲げると症状が悪化しやすいのに対し、腰部脊柱管狭窄症は腰を反らすと脊柱管が狭くなり、症状が悪化しやすいという点です。
なので、ヘルニアでは座っている時などに症状が出やすいのに対し、脊柱管狭窄症では立っている時や歩いている時に症状が出やすいです。
そういった点では、ヘルニアの方が腹筋で腰を曲げた時に症状が出やすく、脊柱管狭窄症では症状が出にくいと言えるでしょう。
腰椎変性すべり症
腰椎変性すべり症とは、腰椎がずれることによって脊柱管が狭くなり、馬尾神経や神経根が圧迫されて症状が出ます。
■参照元:公益社団法人 日本整形外科学会
名前の通り、腰椎がすべってずれてしまうことが原因で神経を圧迫してしまう病気です。
腰部脊柱管狭窄症が骨や椎間板、靭帯などの変性による脊柱管が狭くなることが原因なのに対し、腰椎変性すべり症は脊柱管自体は狭くなくても、腰椎がずれることで狭くなってしまうという点が異なります。
なので、症状としては腰部脊柱管狭窄症と似たような症状で、腰を反らすと腰や足に痛みやしびれが出現したり、立っていたり歩くと症状が出現しやすくなります。
これも腹筋で症状が出る可能性はヘルニアと比べると低くなるでしょう。
腹筋でおしりが痛い時の対処法
腹筋でおしりが痛い時の対処法としては、おもに以下の3つです。
- おしりの下にタオルやヨガマットを敷く
- 腹筋を鍛える方法を変える
- トレーニング器具を使う
それぞれ解説していきます。
おしりの下にタオルやヨガマットを敷く
腹筋をする時にフローリングなど硬い床でしている場合は、タオルやヨガマットをおしりの下に敷いて負担を和らげてあげるのが効果的です。
単純に床が硬いほど、尾骨が当たった時に痛いので、そこに柔らかいものをかませてあげれば負担は減るはずです。
腹筋を鍛える方法を変える
腹筋を鍛える方法は一般的な上体起こしだけではありません。
それにこだわっているわけでなければ、別の尾骨に負担がかからない方法で鍛えると良いでしょう。
簡単にできる方法としては、プランクというトレーニングで腹筋を鍛え、かつ尾骨に負担がかからないので、痛みを起こすこともありません。
- 四つん這いになる
- 両肘を床につける
- 両足を伸ばし、肘とつま先で体を支える
- そのまま10〜20秒キープする
- 2〜3セット行う
ポイントは、腰が下がって反らないように軽くへそを引き上げるように意識しましょう。
首から腰までが一直線に保てることが理想です。
トレーニング器具を使う
トレーニング器具を使って腹筋を鍛えるのも1つの方法です。
たとえば、腹筋ローラーなんかは市販で簡単に手に入り、かつ尾骨に負担をかけずに腹筋を鍛えることができます。
腹筋ローラーなんて難しくてできないという方も、膝をついて自分ができる範囲で前に転がせば、それほど難しくなくできます。
理学ボディのおすすめ
今回紹介した対策を実践しても中々おしりの痛みがなくならないという方は、理学ボディで施術を受けることがおすすめです。
理学ボディでは、最短で痛みを改善させることにこだわっており、筋膜という組織に対して施術を行います。
筋膜は筋肉を覆っている膜状の組織で、筋膜が硬くなると筋肉の柔軟性が低下、筋力が発揮しにくいなどが起こります。
筋膜の硬さのある場所はピンポイントで存在しているため、ストレッチやマッサージでは中々ほぐすことができません。
もし、筋膜の硬さがおしりの痛みに影響しているのなら、ストレッチやマッサージをしていても中々改善することは難しいでしょう。
ですが、筋膜の施術に精通している理学ボディのセラピストなら、ピンポイントの硬さでも見つけることができます。
もし、おしりの痛みがなくならなくて困っているという方は、ぜひ理学ボディにお越しいただき、筋膜の施術を受けてみてください。
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