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アキレス腱炎に効くストレッチ!間違ったストレッチは逆効果

 
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木城拓也
理学療法士の国家資格を保有しています。 2011/4〜2014/ 3まで『医療法人社団慶優会 増本整形外科クリニック』、2014/12〜2017/12まで『医療法人社団明由会 今給黎整形外科クリニック』で理学療法士として勤務していました。 イタリアの医者と理学療法士が考案した『筋膜マニピュレーション』という国際コースを2016年8月に全て修了しています。 2018年10月より『青山筋膜整体 理学BODY』を開業し、筋膜調整により体の痛みで悩んでいる方に施術を行なっています。
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  • 走るとアキレス腱が痛い
  • 病院や治療院に行く前に自分でアキレス腱炎を治したい
  • 自己流でストレッチをしているけどなかなか痛みが改善しない

 

そんなあなたに、今回はアキレス腱炎にもっとも効くストレッチをご紹介させていただきます。

 

いやいや先生!アキレス腱のストレッチなんてもう知ってるし、体育の授業で習いましたもん。それでもなかなか治らないから困ってるんですけど

Aさん

 

Aさんのように思われた方は多いんじゃないでしょうか?

 

アキレス腱炎の方のストレッチは、体育の授業で習ったやつをしても効果がないケースがほとんどです。

 

痛みが強い方がやると悪化するケースもあります。

 

なぜでしょう?

 

その辺の理由も含めて今回は詳しく説明しながら、あなたのアキレス腱炎の状況にあったストレッチをお伝えさせていただきます。

 

定番のアキレス腱のストレッチの確認

 

まず必ず体育の授業で習う、定番のアキレス腱のストレッチを説明します。

アキレス腱ストレッチ4

コレですね!

 

これでバッチリアキレス腱とアキレス腱と繋がっている腓腹筋は伸びています。

 

 

 

ただし、これほとんど痛みの改善にはつながりません。

むしろ痛みが強いアキレス腱炎の人がやってしまうと悪化することがあります。

※これをした方がいいタイプの人もいます。これは後ほど説明させていただきます。

 

定番のアキレス腱炎のストレッチで症状が変わらない理由

 

アキレス腱炎というのは、アキレス腱が上に引っぱられる力が加わり続けることで痛みが出ています。

アキレス腱炎

 

 

体育の授業で習った定番のアキレス腱のストレッチ。

 

これもアキレス腱を上に引っ張ります。

 

普段からアキレス腱が上に引っぱられすぎて痛いのに、定番のアキレス腱のストレッチでも、同じ方向にアキレス腱を上に引っ張ります。

 

これでは効果が出なくて当然です。

 

痛みが強い人が行うと、このストレッチ自体で痛みが出て炎症が増してしまいます。

 

え!そうなんですか?じゃあどうすればいいんですか?

Aさん

 

安心してください。

それをこれから説明していきます。

 

アキレス腱炎に効くストレッチ

 

アキレス腱炎に効くストレッチは、『ダイレクトストレッチ』と呼ばれるストレッチ方法です。

※ダイレクトストレッチとは、名前の通り指などでダイレクトに筋肉や腱に圧を加えてストレッチする方法です。マッサージと呼んでいるケースもあります。

 

アキレス腱のダイレクトストレッチについて▼の写真をご覧ください。

 

アキレス腱ダイレクトストレッチ

写真だけだと少しわかりずらいので、説明させていただきます。

 

①それぞれ両方の指の親指と人差し指で、アキレス腱を▲の写真のようにつまみます。

 

②右手でつまんでいるアキレス腱を座面方向に、左手でつまんでいるアキレス腱を天井方向に同時にそれぞれ引っ張ります。※写真の体勢の場面を想定して書いています。

 

③これを繰り返します。※かなり痛いですが、構わず続けてください。

 

④10回ぐらい繰り返したら、両方の手を少しずつかかとの方にづらして、そこでまた②、③を繰り返します。

 

⑤この②〜④をアキレス腱の上から下まで行います。

 

以上です。

 

このダイレクトストレッチは右手でつまんだアキレス腱と、左手でつまんだアキレス腱の間がストレッチされることで、アキレス腱の柔軟性と血流の改善を狙っています。

 

 

アキレス腱炎の方にダイレクトストレッチが良い理由

 

アキレス腱炎の方は、腱組織が微細な損傷をしています。

 

通常であれば、これを血液が流れて栄養を受け渡すことで修復していきます。

 

ただ、アキレス腱炎の方のアキレス腱は、硬くなっていて血流が著しく乏しい状態です。

 

そのため、なかなか損傷した組織が回復しません。

 

完全に悪循環です。

 

ですので血流を改善させてこの悪循環を止めるために、ダイレクトストレッチを行います。

 

アキレス腱の痛みは以前よりは落ち着いてきたけど、アキレス腱が太くて硬くなってしまった方の原因とストレッチ

 

ひどいアキレス腱炎が長く続くと、アキレス腱が肥厚ひこうした状態になることがあります。

 

この肥厚ひこうは、いわゆる腫れとは違います。

 

※肥厚とは、字の如く「肥えて厚くなること」です。
微細な損傷が繰り返され、血流不足により不十分な修復が蓄積することで、血管や細胞が増殖してしまい、肥えて厚いアキレス腱となってしまいます。

この状態では、痛みだけでなく、筋力低下や可動域制限も顕著になります。

 

腫れは炎症が治れば、数日で引いていきますが、肥厚はなかなか改善しません。

 

え!?私まさしくそれなんですけど、、、じゃあこれからどうしたらいいんですか?手術ですか??

Bさん

 

たしかにひどい場合は手術になるケースもあります。

 

ですが大半のケースが手術しなくても、時間をかければ改善することができます。

 

そのために必要なことが、ストレッチです。

 

アキレス腱の肥厚を改善するために必要なストレッチ

 

まず、これからご紹介するストレッチを行う前提条件として、ストレッチをしても痛みが出ないことです。

 

もし今からご紹介するストレッチをして痛みが出るようであれば、またアキレス腱の炎症が起きてしまい、血管の増殖が進んでしまう恐れがあるので、一旦中止してください。

 

アキレス腱ストレッチ4

これは一番はじめにご紹介した、体育で習った一般的なアキレス腱のストレッチです。

 

ある程度痛みは落ち着いたけど、アキレス腱が肥厚して分厚くなっている方は、このストレッチも行った方が良いです。

 

ただし、これ1つだけでは不十分です。

 

▼の写真をご覧ください。

 

アキレス腱ストレッチ伸びてないところ

 

これだと、アキレス腱が固まっているところより先は、ほとんど伸びていません。

 

そのためアキレス腱のストレッチは、上に向かって引っ張るストレッチだけでなく、下に向かって引っ張るストレッチも行う必要があります。

 

また、アキレス腱は、膝をまたいでいる『腓腹筋』と呼ばれる筋肉と、膝をまたいでいない『ヒラメ筋』と呼ばれる筋肉が合わさってできた腱なので、腓腹筋とヒラメ筋を分けてどちらも伸ばす必要があります。

 

腓腹筋とヒラメ筋 (1)

 

 

要するに

  1. アキレス腱と腓腹筋を上方向に伸ばすストレッチ
  2. アキレス腱とヒラメ筋を上方向に伸ばすストレッチ
  3. アキレス腱と腓腹筋を下方向に伸ばすストレッチ
  4. アキレス腱とヒラメ筋を下方向に伸ばすストレッチ

を行う必要があります。

 

もちろん先ほどご紹介したダイレクトストレッチも行った方がなお良いです。

 

①アキレス腱と腓腹筋を上方向に伸ばすストレッチ

アキレス腱ストレッチ4

 

②アキレス腱とヒラメ筋を上方向に伸ばすストレッチ

アキレス腱ストレッチ3

 

③アキレス腱と腓腹筋を下方向に伸ばすストレッチ

アキレス腱ストレッチ

 

④アキレス腱とヒラメ筋を下方向に伸ばすストレッチ

アキレス腱ストレッチ007

 

以上、4種類のストレッチ+はじめにご紹介したアキレス腱のダイレクトストレッチ、を行ってみてください。

 

先生!やり方は分かったんですけど、1つのストレッチにつき何秒ぐらい伸ばせばいいんですか?

Bさん

ストレッチは、1つにつき2分ぐらいかけて痛くない程度にゆっくり行ってください

木城

えええ!長すぎませんか!?

Bさん

 

少し長く感じると思いますが、金沢浩らによる2007年の研究で、ストレッチをはじめてから2分までは安静時と比べて優位に伸張が認められるが、2分以降はほとんど変わらないことが分かっています。

 

ですので、逆に1度に2分以上する必要はありません。

 

2分がもっとも最適ということです。

 

研究の原文は▼をご覧ください

腱の伸長に有効なストレッチング時間を探る(原文サイト)

 

それでもなかなかアキレス腱炎の痛みや腫れや肥厚などの障害が改善しないという方

 

ストレッチはあくまで対症療法です。

※対症療法とは、障害の原因を取り除くのではなく,病気によって起きている症状を一時的に和らげたり、なくしたりする治療法

 

アキレス腱炎のもっとも大きな影響を与えているのは、アキレス腱に掛かり続けている負荷です。

アキレス腱炎

▲の画像のようにアキレス腱に負荷がかかり続ける本質的な原因を突き止め改善しないことには、いくらストレッチをしてもまた元に戻ってしまいます。

 

じゃあアキレス腱に負荷がかかる本質的な原因って何なんですかー?

Aさん

 

私は経験上、筋膜に原因があると考えています。

 

ふくらはぎやもも裏の筋膜が硬くなることで、アキレス腱を引っ張る方向に常に負担がかかっているケースが非常に多いです。

 

そして、この筋膜を調整することでアキレス腱炎の痛みは飛躍的に改善します。

 

アキレス腱炎のランナーの方が筋膜調整によって痛みと腫れが改善し、翌週のハーフマラソンに出場できた話を以前▼の記事に書いています。

ランニングによるアキレス腱炎の痛みが治らない方の改善事例

 

まずはストレッチをしてみて、それでもどうしても痛みが改善しない方は、1度筋膜調整を試してみることをお勧めします。

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木城拓也
理学療法士の国家資格を保有しています。 2011/4〜2014/ 3まで『医療法人社団慶優会 増本整形外科クリニック』、2014/12〜2017/12まで『医療法人社団明由会 今給黎整形外科クリニック』で理学療法士として勤務していました。 イタリアの医者と理学療法士が考案した『筋膜マニピュレーション』という国際コースを2016年8月に全て修了しています。 2018年10月より『青山筋膜整体 理学BODY』を開業し、筋膜調整により体の痛みで悩んでいる方に施術を行なっています。
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