シンスプリント、アキレス腱炎、捻挫後の後遺症、足底腱膜炎、ランニングによる膝痛・腰痛・股関節痛など

鵞足炎の根本原因と治療方法

 
膝痛
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木城拓也
青山のサロンで体の痛みでお困りの方に対して、筋膜の施術をメインに行っております。長年整形外科に理学療法士として勤めてきた経験を活かして、他の記事よりも、より困っている人の役に立つ、突っ込んだ内容の記事を書いていければと思います。
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去年からマラソンに出るためにランニングをはじめました。

最初は調子よかったんですけど、3か月前ぐらいから膝の内側が痛くなりだして、

それでも我慢して走っていたんです。

でも先月ぐらいからひどい時は歩くのも痛くなってきてしまいました。

でも来月ハーフマラソンの大会に出たいんです。

そのために練習もしないと落ち着きません。

なんとかなりませんか?

最近のマラソンブームの影響か、そんな相談を受けることがよくあります。

今回はランナーの方によくみられる鵞足炎について、整形外科に長年勤めてきた理学療法士の視点から、書いていきたいと思います。

鵞足とは

鵞足

鵞足炎の説明に入る前に、そもそもまず鵞足って何?って方がほとんどだと思うので、まずは鵞足について書いていきたいと思います。

鵞足は膝の内側で、薄筋、縫工筋、半腱様筋の3つ腱が集中している場所のことを言います。

この腱が集まった所を後ろから見ると、ガチョウの足のように見えることから、この部分を『鵞足』と呼んでいます。

鵞足を形成している筋肉と作用

上でも述べたように、鵞足を形成する筋肉は3つあります。

薄筋

薄筋

薄筋は主に股関節を内側に閉める作用と、下腿を内回しにする作用があります。

縫工筋

縫工筋

縫工筋は股関節を外に開きながら前に曲げる作用と、膝を曲げる作用と、下腿を内回しにする作用があります。

半腱様筋

半腱様筋

半腱様筋は股関節を後ろに曲げる作用と、膝を曲げる作用と、下腿を内回しにする作用があります。

3つの筋肉に共通する作用

3つの筋肉に共通する作用として、下腿を内回しにする作用、膝を曲げる作用、膝が内側に入るのを抑える作用、があります。

ですので、この3つの筋肉は下腿が外回りするときや膝が伸びようとするときは、この動きを止めるために緊張します。

鵞足炎ってどういう状態?

なぜ?考える人

鵞足炎とは、薄筋、縫工筋、半腱様筋で形成される鵞足が、ランニングなどのように膝の屈伸を反復して行う際に生じる、鵞足部の摩擦障害と言われています。

薄筋、縫工筋、半腱様筋の3つの筋肉のいずれか、もしくはすべてが緊張していると起きやすいと言われています。

鵞足炎の症状

鵞足炎の症状の特徴は、膝の内側が痛むということです。

  • 階段昇降で膝の内側が痛い
  • 歩行時に膝の内側が痛い
  • 走ると膝の内側が痛い
  • 膝の内側を押すと痛みがある
  • 膝を内側に捻ると痛い

などが挙げられます。

ただし、膝の内側が痛いからと言って全てが鵞足炎というわけではないので、注意が必要です。

鵞足炎の原因

上にも書きましたが、鵞足炎は、薄筋、縫工筋、半腱様筋で形成される鵞足が、ランニングなどのように膝の屈伸を反復して行う際に生じる、鵞足部の摩擦障害と言われています。

ただし、ランニングをしている人全員がなるわけではありません。

なぜ同じようにランニングをしているのに鵞足炎になる人とならない人がいるのでしょうか?

これは、ランニング中に鵞足にどれだけ負荷がかかっていて、どれだけ鵞足に付く筋肉が緊張しているかの差です。

鵞足に付く筋肉が緊張すればするほど、摩擦による炎症は起きやすいといわれています。

鵞足に付く筋肉が過度に緊張してしまう要因は大きくわけて3つあります。

①下腿が大腿に対して通常よりも外回りしている

鵞足に付く筋が緊張する動き①

上の鵞足に付く筋肉の作用のところでも書いたように、鵞足に付く筋肉は下腿が大腿に対して外回りすると緊張するようにできています。

そのため、普段の姿勢から、もしくは走っているフォームの中で、下腿が大腿に対して通常よりも外回りになっていると、鵞足に付く筋は必要以上に緊張して、摩擦による炎症が強くなります。

②膝が内側に向く

鵞足に付く筋が緊張する動き②

鵞足に付く筋肉は膝が内側を向くと緊張するようにできています。

そのため、普段の姿勢から、もしくは走っているフォームの中で、膝内に向くような状態になっていると、鵞足に付く筋肉は必要以上に緊張して、摩擦による炎症が強くなります。

③外側に重心が傾いている

立った姿勢、もしくは走っている最中に重心が足の外側にかかっていると、鵞足に付く筋肉は緊張してきます。

これはなぜかというと。

右足を軸足にして片足立ちをしてみてください。

両腕を左右に大きく広げてください。

片足立ち重りなし

そして頭の位置を動かさずにその状態で右手だけに重いものを持ってください。

そうするとどうなると思いますか?

結果は2パターンあると思います。

1つ目のパターンは、右に倒れる。

2つ目のパターンは、右足の内側の筋肉が頑張って片足立ちを保つ。

1つ目のパターンだった場合は、倒れてしまうのでその時点で終了です。

問題は2つ目のパターンです。

右手に重いものを持つということは、重心が右に傾くということです。

そしてこのままでは倒れてしまうので、右の内側の筋肉。つまり鵞足に付く筋肉が頑張ることで片足立ちを維持しようとします。

走る動きというのは片足立ちの連続になります。

ということは、重心が外側に傾けば傾くほど鵞足に付く筋肉には負担がかかります。

仮に普通の人がパッと見てもわからないぐらいの少しの重心の傾きであっても、10km20kmと走れば、何千回も繰り返されるわけです。

こうして鵞足に付く筋肉は緊張して、鵞足炎になります。

鵞足炎かどうかをチェックする方法

痛い方の足を一歩前に出して、膝の屈伸で痛みが出るかをチェックします。

この時、つま先の位置を外向き・真ん中・内向きの三方向でチェックします。

toe out knee in toe in kneeout スクワッティングテスト

つま先が外向きだと、下腿は外に回っているので、鵞足を構成する筋肉は上で書いたように緊張する方向になります。そのため他の2つの方向よりも痛みが出ます。この鵞足炎の可能性が高まります。

ただし、長時間走らないと痛みがでないという人などは、このチェック方法では痛みが出ないことも多いです。

鵞足を構成する3つの筋肉のうちどの筋肉が原因になっているのでしょう?

薄筋、縫工筋、半腱様筋の3つの筋肉のうち一番原因になりやすいのが薄筋と言われています。

鵞足炎の方のほとんどが薄筋を押すと痛みを再現することができます。

ですが、薄筋も痛いけど、縫工筋も痛いケースや、3つすべての筋が痛いケースなどもあるため、これらの鑑別ができることが望ましいです。

ただし、この鑑別する作業は一般の方には非常に難しいため、もし知りたい場合や症状がひどい場合は、専門家の方に一度相談することをおすすめします。

鵞足炎を治すために

パーソナルサロン理学Body

「ここまで読んで鵞足炎のことがなんとなくわかりました。

鵞足炎を治すためには、鵞足に付く筋肉をマッサージしたりストレッチして緊張を解けばいいんですね?」

それは違います!

鵞足に付く筋肉をマッサージやストレッチすればたしかにその時は楽になります。

ただし、結局またそこに負担がかかる同じ使い方をすればまたすぐに鵞足に付く筋肉は緊張して、また痛くなってしまうでしょう。

「じゃあどうすればいいんですか?」

そこに負担がかかる使い方や構造自体を変える必要があります。

そのためには膝の痛い所だけでなく、周りの足首や股関節や腰などもしっかりと検査していく必要があります。

昔に捻挫をしたせいで、走る時に重心が外にかかってしまっていて、そのせいで鵞足に付く筋肉が緊張して痛みを出しているなんてことは非常に多いです。

このように本当の原因を見つけるためには必ず、膝以外の関節や、筋肉以外の組織も検査しなければいけません。

私のサロンではこれらの原因を、主に筋膜を施術し調整することで改善し、鵞足炎を治癒に導きます。

筋膜の施術については▼の記事をご覧ください。

筋膜の施術とは?

筋膜の施術は患部以外も詳細に検査するため、1回の施術時間が少し長くかかってしまいますが、従来の方法より少ない回数で改善できる治療法です。

また、1度改善してしまえば、再発する可能性もそれほど高くありません。

もし今鵞足炎でお困りのランナーの方がおられましたら、1度私にご相談ください。

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