この記事を監修している人:木城 拓也(理学療法士免許所有)
理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。
木城先生
腰の右側の痛みを感じている方、必見です。
急に動いたり、朝起きたりなどの日常生活で腰痛に悩まされている方は少なくありません。国民の4割は「腰痛を抱えている」「腰痛を感じたことがある」とされてます。
また一度症状が出てしまうと、なかなか改善せずダラダラと続いてしまうのが腰痛です。
そこで本記事では、腰痛に悩まされている方や不安を抱えている方に向けて、腰の右側に痛みを感じる原因とその対処法について解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
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目次
急に右腰の後ろが痛くなる原因
腰の右側が急に痛くなる原因は、以下のとおりです。
- 右側の背中の筋肉や脊椎に問題がある
- 婦人科系の問題
- 内臓の疲労
それぞれみていきましょう。
右側の背中の筋肉や脊椎に問題がある
右側の腰に急に痛みが生じた場合は、まずは右側の背中の筋肉や脊椎に問題がある可能性が考えられます。
具体的な問題は、以下の3つです。
- 姿勢不良による筋肉の過度な緊張
- 骨折などの怪我による靭帯断裂
- 加齢に伴った骨の変性
普段の生活のなかでの姿勢不良によって、筋肉への血流が悪くなり緊張が強くなります。それによって筋肉自体の炎症や神経の圧迫が生じ、腰痛につながります。
また骨折などの怪我は脊椎損傷を引き起こす要因で、腰痛の原因の一つです。
なかでも椎骨と椎骨の間にある椎間板という軟骨が、外に飛び出る腰椎椎間板ヘルニアや、背骨にある神経の通り道が狭くなる脊柱管狭窄症などが代表的です。
そのほか加齢に伴い背骨の骨と骨の間が狭くなったり、骨が変形したりして脊髄や神経を圧迫し、腰痛につながる可能性があります。
婦人科系の問題
生理痛や月経困難症がある女性で右側の腰に痛みがある場合、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科系の疾患の疑いがあります。
それだけでなく頭痛や吐き気、倦怠感や嘔吐などの症状がみられる場合は、早急に産婦人科を受診することをおすすめします。
内臓の疲労
内臓の疲労も、腰の右側が痛む原因の一つです。
内臓に疲労が蓄積されていると、重力によって下に下がってしまい、腰周囲の筋肉や神経を圧迫し、腰痛の原因となります。
腰の右側の痛み以外に以下の症状がある場合は、右側の腸や腎臓、女性の場合は卵巣にも疲労が蓄積されている可能性があります。
- 痛みが食生活やストレスによって変化する
- 腰の右側がだるい
- 脂っこい食べ物や塩辛い食べ物が好物
- 便秘
- 排卵痛
- 顔やお腹、足がよくむくむ
上記の症状がある方は、以下の方法で生活習慣を改善するようにしましょう。
- 適度な運動
- ナトリウムとカリウムを意識的に摂取
- 油物や加工食品を控える
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右腰の痛みには内臓の病気が影響している可能性も?
腰の右側に痛みがある場合、内臓が影響している可能性があります。
そこで、以下の3つの内臓の病気について解説します。
- 腎臓が影響する
- 胃が影響する病気
- 膵臓が影響する病気
それぞれみていきましょう。
腎臓が影響する場合
腰の右側の痛みに影響する腎臓の病気は、以下のとおりです。
- 尿路結石
- 腎盂腎炎
腎臓:尿路結石
腰や背中の右側の痛みに大きく関与しているのが、尿路結石です。
尿路結石は、尿管結石とも呼ばれており、腎臓で作られた腎結石という結石が、腎臓から膀胱まで尿を運ぶ尿管で詰まり、尿管の内側が擦れて強い痛みを生じる病気です。
世界三大疼痛とも言われるほどの激痛が、腰や背中で起こります。
また血尿の症状もみられ、結石が尿管で詰まると尿がたまって腎臓の中の腎盂という部位が腫れ上がり、腎皮膜が引き伸ばされてしまいます。
尿路結石は通常、数週間以内に尿とともに体外へ排出されますが、場合によっては専門的な治療が必要です。
腎臓:腎盂腎炎
腎盂腎炎も、腰の右側に痛みが生じる原因の一つです。
腎盂腎炎は男性にもみられますが特に女性に多く、細菌が膀胱の中に侵入し膀胱炎を引き起こすことで生じる、腎盂という部位が腫れ上がって炎症を起こす病気です。
腎盂腎炎を発症すると、腎盂が腫れ上がり腎被膜が引き伸ばされることで腰痛や背中の痛みを起こし、そのほか発熱もみられます。
症状が比較的軽度の場合は、抗菌薬によって治療を行うのが一般的です。
しかし重度の場合は、全身に細菌が行き渡って死に至る可能性があるため入院し本格的な治療を行います。
胃が影響する場合
腰痛の原因の一つに、胃の状態が影響している可能性もあります。
腰と胃は一見関係がないように感じるでしょう。
しかし、以下のように関係している場合があります。
- 後腹膜への刺激
- 関連痛
胃:後腹膜への刺激
人の内臓は、腹腔内にある内臓と腹腔の外にある内臓に分けられます。
腹腔内にある内臓は腹膜で覆われており、お腹側(前方)の腹膜を前腹膜、背中側(後方)の腹膜を後腹膜と呼ばれ、後腹膜より後ろにある臓器が後腹膜臓器です。
後腹膜臓器に異常があると後腹膜を刺激し、腰や背中に痛みが生じます。
後腹膜臓器には、以下のような臓器があります。
- 十二指腸
- 腎臓や副腎
- 膵臓
- 直腸
- 腹大動脈
- 下大動脈
- 尿管
胃:関連痛
痛みの原因となっている部位とは異なる部位に痛みが生じるのが、関連痛です。
胃の知覚は、皮膚や他の臓器の知覚とともに脊髄でまとまって脳へ伝達されます。
つまり胃の痛み刺激が刺激する脊髄の位置と、腰の感覚刺激が伝わる脊髄の位置が同じといえます。
それによって、胃の痛み刺激が腰の痛みとして誤って伝わるのが、関連痛による腰痛です。
膵臓が影響する場合
膵臓が原因で腰痛を引き起こす可能性も考えられます。
膵臓は、上述しているとおり背中に近い後腹膜に含まれるため、膵臓の病気を抱えると後腹膜を刺激して腰痛を引き起こします。
右腰の痛みの原因となる日常の生活習慣と動作の癖
日常の生活習慣や動作の癖も、腰の右側に痛みが生じる原因の一つです。
なかでも以下に当てはまる方は、腰痛が起こりやすいといえます。
- 姿勢が悪い状態で長時間生活する方
- 重労働で同じ動作を反復して物を運ぶ方
- 座っているときに足を組む
姿勢が悪い状態で長時間生活する方
姿勢不良の状態でデスクワークを長時間行なったり、生活したりしている方は腰痛が起こりやすいでしょう。
悪い姿勢を長時間続けていると特定の筋肉ばかりに負荷がかかるため、その筋肉が過度な緊張状態になります。
そのため筋肉に疲労が蓄積したり、血流が悪くなったりして痛みが生じる原因となります。
仕事や普段の生活で同じ姿勢を長時間続けている方は、姿勢の改善を行い、トイレや休憩などで身体を動かすきっかけを少しでも作るのが重要です。
重労働で同じ動作を反復して物を運ぶ方
同じ動作を繰り返し行って物を運ぶ仕事をしている方もまた、腰痛が起こりやすいといえます。
何度も同じ動作を繰り返すことで、特定の筋肉ばかりに疲労が蓄積されます。そのうえその動作で物を運ぶとなれば、より筋肉への負荷が大きいでしょう。
可能であれば逆の手で物を運んだり、体勢をこまめに変えたりしながら仕事を行い、筋肉にかかる負荷を分散する必要があります。
また休憩中やお風呂上がりに、ストレッチやマッサージなどで筋肉のケアを心がけましょう。
座っているときに足を組む
仕事や日常生活で椅子に座る際に、毎回足を組んでいる方が多くみられます。
足を組むと骨盤の傾きのバランスが崩れ、骨盤と繋がっている腰椎の姿勢不良につながります。
それが原因で、腰周囲の骨や筋肉への負担が増え、腰の右側だけ痛みが生じる可能性があるでしょう。
腰の右側の痛みだけでなく、左側に痛みがある場合の原因や対処法についてもまとめています。ぜひご覧ください。
【対処法】右側だけ痛い腰痛のおすすめストレッチ方法
腰の右側に痛みがある場合のおすすめのストレッチ方法を、3つ紹介します。
- 四つ這いでの背中・脇腹のストレッチ
- 股関節付け根のストレッチ
- 脊柱(背骨)の運動
それぞれ解説します。
四つ這いでの背中・脇腹のストレッチ
四つ這いでの背中と脇腹のストレッチについて紹介します。
- 四つ這いの姿勢になる
- 息をゆっくり吐きながら、5秒ほどかけて背中を上に丸めていく
- 四つ這いの姿勢に戻す
- 息をゆっくり吸いながら、おしりを突き出しながら背中を反って5秒ほどキープ
- 1~4を繰り返す
股関節付け根のストレッチ
股関節のストレッチも、腰痛がある方におすすめのストレッチ方法です。
股関節の付け根には、腸骨筋と大腰筋、小腰筋の3つで構成されている腸腰筋という筋肉が存在しています。
この腸腰筋の緊張が強くなり硬くなってしまうと、股関節が十分な動きを発揮せず過剰に腰に負担がかかります。
その腸腰筋の柔軟性を確保することで、腰への負担を減らし腰痛の改善と予防が可能です。
股関節付け根にある腸腰筋のストレッチ方法を、動画で一部紹介します。
- 四つ這いになり、片足を膝を曲げた状態で前方へ出す
- 逆足を後方へ伸ばす
- そのまま上体をまっすぐに伸ばし胸を張って顎を引く
- 逆側も同様に行う
脊柱(背骨)の運動
ストレッチだけでなく、脊柱(背骨)の運動も非常に重要です。
以下に運動方法について紹介します。
- 体育座りの状態で、背骨を丸めて手は胸の前で交差させて組む
- 腰椎から胸椎にかけて徐々に下から床につけていく
※腹筋に力を入れて支えながら少しずつ下げる - 最後まで下げたら、またスタート位置に戻して①~②を10回ほど繰り返す
この運動は、背骨の椎骨一つひとつの可動性を確保するための運動です。
腰痛のある方が絶対にやってはいけないストレッチについてもまとめています。
ぜひご覧ください。
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まとめ
今回は、腰痛に悩まされている方や不安を抱えている方に向けて、腰の右側に痛みを感じる原因とその対処法について解説しました。
理学BODYでは腰痛の根本の原因となる筋膜へアプローチし、症状の改善と再発の予防を行います。
もし病院や治療院へ通ってもなかなか症状が改善しない場合は、筋膜のプロである私たちに一度ご相談ください。
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