「ベンチプレスをやると肘が痛い!」
「痛みがなかなか治らないけど危険なの?」
このようなベンチプレスによる肘の痛みで悩んでいませんか?
トレーニングのたびに痛みがでるとモチベーションも下がってしまいますよね。
実はベンチプレスによる肘の痛みにはしっかりとした原因があります。
痛みをそのまま放置してしまったり、自己流で対処してしまうと痛みが悪化してしまう恐れもあります。
場合によっては、クリニックや病院などの医療機関で受診・治療が必要になるケースもあるので注意が必要です。
でも安心してください。
ベンチプレスでの肘の痛みは、原因をしっかりと見極め対処することで改善することが来ます。
本記事では、体と痛みの専門家である理学療法士がベンチプレスによる肘の痛みをしっかりと解説していきます。
当院は、今回ご紹介する肘の痛みを即時的に改善することができる筋膜リリース専門店です。
ベンチプレスによる肘の痛みを今すぐに良くしたいという方は、今すぐ痛みをどうにかするなら理学ボディをご覧ください。
目次
ベンチプレスで肘が痛いのは危険?
ベンチプレスは、重量のあるバーベルを腕で持ち上げるため肘には負担がかかりやすいトレーニングです。
また、トレーニングを重ねるにつれて目標重量も上がっていくため怪我も起こりやすいです。
実際に肘が痛くなってしまった場合、整形外科のある病院や医療機関での受診が必要になることもあります。
以下のような症状がある方は、早めに医療機関へ受診するようにしましょう。
- 日常生活に支障が出るほど強い痛みがある
- 痛めた部位が赤く腫れている
- 痛めた部位が内出血を起こしている
- 1週間ほど様子を見ても痛みが治まらない
ベンチプレスで肘の痛みが出る6つの理由
ここからは、ベンチプレスによる肘の痛みの原因についてわかりやすく解説していきます。
ベンチプレスによって肘が痛くなった場合、主に考えられるのは以下の6つになります。
- 肘の角度の問題
- グリップ幅の問題
- 握り方の問題
- フォームが間違っている
- 肘の怪我の場合
- 重量設定が間違っている
順番に解説していきます。
肘の角度の問題
まず考えられるのは肘の角度の問題です。
ベンチプレスでは、バーを持った時に前腕が床と垂直になっていることがとても大切です。
床に対して、肘が曲がっていたり、反対に少しでも伸びるようなフォームになっているとバーと肘の重心にズレが生じて大きな負担となってしまいます。
またバーを持ち上げた後、下す際に腹側にバーが流れやすい方も注意が必要です。
肘が伸びないように肘を曲げる作用のある上腕筋、腕橈骨筋を痛めてしまう可能性があります。
バーを上げるときも下すときも常に垂直運動になるように行ってみましょう。
グリップ幅の問題
次に考えられるのが、グリップ幅の問題です。
グリップ幅というのは、バーを持つ手の幅のことを指します。
バーを持った時にグリップ幅が広いと前腕はやや開いた状態となります。
その状態で持ち上げると、肘を曲げる作用のある上腕二頭筋に負担がかかります。
また、グリップ幅が狭い場合、前腕は閉じた状態となるため肘を伸ばす作用のある上腕三頭筋に負担がかかります。
偏ったグリップ幅で同じ動作が繰り返されると筋肉は炎症を起こし、痛みが起きてしまうのです。
前述した横から見たときの前腕の角度と頭側から見た前腕の角度は、垂直になるよう意識してみましょう。
握り方の問題
ベンチプレスには、さまざまな握り方があり体格には個人差があるため、人によって合う握り方は違います。
具体的な握り方と痛みの関係性について以下にまとめました。
- サムレスグリップ…肘の外側を痛めやすい
- サムアラウンドグリップ…肘の内側を痛めやすい
他にも手首を寝かせすぎていたり、手首をこねるように使ってしまうと肘への負担も大きくなってしまいます。
サムレスグリップの場合は、手首を返すため橈側手根伸筋と呼ばれる筋肉に負担がかかります。
そして、橈側手根伸筋と上腕三頭筋の外側頭はつながりがあるため結果として、肘に負担がかかってしまうのです。
反対にサムアラウンドグリップで、親指の握りが強い場合、肘の内側を痛めやすいです。
しっかりと握りこむと手首を曲げる筋肉に負担がかかり、上腕三頭筋の内側頭とつながりがあるため肘の内側が痛くなってしまいます。
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引用:MELOS
フォームが間違っている
肘の角度やグリップ幅に問題はないけど、肘が痛いという方は、フォームが間違っているかもしれません。
具体的には、以下のポイントに当てはまる方は肘を痛めやすいので注意しましょう。
- バーを下ろしたタッチポイントで肘とバーの位置がずれている
- しっかりとブリッジが組めていない
- 脇が開きすぎている
- スタートポジションで力みすぎてる
- グリップの握りこみが強い
上記のような状態は、局所的に負担のかかりやすいフォームです。
肘以外での負担がかかりやすそうなフォームでも、重量を意識しすぎて腕に負担がかかってしまうケースがあります。
肘の怪我の場合
今回ご紹介する中で最も注意すべきなのが、肘を怪我によって痛めている場合です。
主な肘の怪我として、テニス肘やゴルフ肘といったものがあります。
テニス肘
正式には、上腕骨外側上顆炎と呼ばれ、タオルを絞ったりものを持つときに肘の外側が痛みます。
肩から伸びている上腕骨(じょうわんこつ:二の腕の骨)下部の外側にある出っ張った部分を「上腕外側上顆(じょうわんがいそくじょうか)」と言います。
この上腕外側上顆には手首を動かし、指を伸ばすための筋肉(短橈側手根伸筋、長橈側手根伸筋、総指伸筋など)が重なるように付いており、その筋肉の中の一つである「短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん)」という筋肉の付け根「腱(けん)」に炎症が起きたものがテニス肘です。
腕を酷使することで、短橈側手根伸筋の肘の付け根部分(腱:けん)に過度の負担がかかり、細かい亀裂や炎症が起きて痛みが起こると考えられています。
ゴルフ肘
正式には、上腕骨内側上顆炎と呼ばれ、肘の内側にある内側上顆に負担がかかることで痛みが生じます。
ボールを打つ際に肘に無理がかかった状態でスイングを続けていたり、からだ全体を使わず手先でスイングしていることが主な原因です。ベテランのゴルファーよりも、初心者やあまり上手ではない人に多い症状といわれています。
ゴルフは中高年以上の愛好者も多く、加齢による筋力の低下や柔軟性の衰えなどもゴルフ肘を発症する要因のひとつになります。
引用:痛みwith
上記のような肘の怪我は、ベンチプレスでも十分に起こり得ます。
ベンチプレスによって、肘の内側または外側が痛い状態が悪化するとテニス肘やゴルフ肘の診断がつくケースもあります。
本記事の前半でご紹介した受診の目安に当てはまる方は、早めに受診することをおすすめします。
重量設定が間違っている
ここまでご紹介した内容に当てはまらず、肘が痛い場合は、重量の設定が合っていないかもしれません。
重量は、筋力向上・筋肥大・筋持久力向上のいずれかの目標に合わせて設定します。
そこで大切なのが、反復可能最大重量(RM)という設定方法です。
10RMの場合、10回上げ下げするのが限界ということを指します。
- 筋力向上が目的の場合…3~7RM
- 筋肥大が目的の場合…8~12RM
- 筋持久力向上が目的の場合…13~20RM
重量設定が難しいと思う場合は、上記の目安を参考にしてみましょう。
肘に痛みがでている場合は、しっかりとウォーミングアップを行い、重量を下げることも大切です。
ベンチプレスで肘が痛いときの4つの対処法
ここまでベンチプレスで肘が痛くなる理由について解説してきました。
痛みが起こる理由がわかれば、しっかりと対処することで痛みの改善は十分に可能です。
ここからは肘の痛みに対する4つの対処法をご紹介していきます。
※対処法を実践中に痛みが強くなる、違う症状が出た場合はすぐに中止してください。
痛みが強い時は安静
痛みがなかなか変わらずに普段の生活にも支障をきたしている場合は、しっかりと安静を取るようにしましょう。
- 痛みが落ち着かずだんだんと強くなっている
- 患部が赤く腫れて熱を持っている
上記のような症状がある方は、医療機関へ受診することもおすすめします。
症状がそこまで強くない方は、アイスバッグでアイシングすることも効果的です。
マッサージ
痛みが少し引いてきたら、セルフでのマッサージを行うことも肘の痛みに効果的です。
主にはターゲットとなる部位の血行改善、痛みの緩和が期待できます。
今回は肘周りの内側・外側に対するマッサージを2つご紹介していきます。
前腕のマッサージ
特に肘の内側が痛くなる方におすすめのマッサージです。
開始姿勢:椅子に座った姿勢
- 手のひらを下に向けける
- 肘に近い前腕1/3のあたりを反対の指で上から触る
- 前腕のやや外側のあたりで筋肉の境目を探す
- なぞるようにゆっくりとマッサージ
肘の周りのマッサージ
特に肘の外側が痛む方におすすめのマッサージです。
開始姿勢:椅子に座った姿勢
- 手のひらを上に向けた状態で肘を曲げる
- 反対の手で二の腕を包むように持ちゆっくりとほぐす
- 筋肉の走行に沿って腕と平行にマッサージするのがポイント
ストレッチ
肘の痛みがある程度落ち着き、動かせるようになってきたらストレッチを行うのも効果的です。
ストレッチは、硬くなった筋肉を伸ばし痛みの緩和効果が期待できます。
前腕のストレッチ①
特に肘の外側が痛い場合に効果的なストレッチです。主に手首を反らす尺側・橈側手根伸筋や指伸筋などを伸ばします。
開始姿勢:椅子に座った姿勢
- 伸ばしたい手を前に出し手の甲を前方に向ける
- 反対の手で手の甲を抑えて手前側に手首を倒す
- 手首から前腕が伸ばされるのを感じながらゆっくり行う
- 15~30秒キープ
前腕のストレッチ②
特に肘の内側が痛い場合に効果的なストレッチです。主に手首を曲げる尺側・橈側手根屈筋などを伸ばします。
開始姿勢:椅子に座った姿勢
- 伸ばしたい手を前に出し手のひらを前方に向ける
- 反対の手で指を持ち手首を反らすように手前に引く
- 手首から前腕が伸ばされるのを感じながらゆっくり行う
- 15~30秒キープ
フォームの見直し
肘を痛めないようにするには正しいフォームに見直すこともとても重要です。
おさらいだと思ってもう一度確認してみましょう。
- 仰向けになり、頭・肩・臀部をベンチに当て、足は足底をしっかりと床につける
- 肩幅よりやや広くバーを持ち、横・頭側から見たときに前腕の角度が垂直になるよう意識する
- 反動を使わず、ゆっくりとバーを下ろす
- 胸につくまで下ろし、静止したら元の位置まで戻す
グリップの握り方の問題で、肘に痛みがでている方は、握り方を変えてみるのもおすすめです。
慣れないフォームでトレーニングを行う際は、補助の方にサポートしてもらいましょう。
トレーニング中のフォームを動画で撮影して確認するのも効果的です。
ベンチプレスを痛みなく行う方法
ここまでご紹介してきた対処法でもなかなか痛みに対して効果がないという方もいると思います。
場合によっては、バーを支える手首が安定せず、肘の負担が増えている場合があります。
そんな方にはリストラップがおすすめです。
リストラップは、マジックテープで装着するだけで手首を保護してくれる役割があります。
注意点としては、リストラップや体を支えるためのトレーニンググッズは、あくまでも補助が目的のため痛みの改善にはつながりません。
そんな方にはベンチプレス以外のトレーニングでベンチプレスに必要な体づくりをすることも大切です。
ベンチプレスで肘が痛いときのおすすめトレーニング法
さまざまな対処法を試してもベンチプレスをするとやっぱり肘が痛い!という方もいらっしゃると思います。
そんな方が焦らずに、まずはベンチプレス以外のトレーニングを行うこともおすすめです。今回は取り組みやすいメニューを2つご紹介します。
プッシュアップ
プッシュアップは、主に胸にある大胸筋、肩にある三角筋、腕にある上腕三頭筋を鍛えるトレーニングです。自重で比較的簡単で効果的にトレーニング効果が期待できます。
開始姿勢:手を床に伸ばし足を伸ばしてつま先で支える
- 腕をゆっく理と曲げて胸が床につくように下ろす
- 一時静止してゆっくりと元の位置まで状態を持ちげる
- 腰を反らさないよう意識し、つらい場合は膝をつけて行う
- 10回3セットを目標に行う
ダンベルプレス
ダンベルプレスもプッシュアップ同様に大胸筋、三角筋、上腕三頭筋に効果的です。プッシュアップと違い負荷を少しずつ増やせるので、体の状態に応じて調整したトレーニングが行えます。
※痛みを起こさないために軽めの負荷から行いましょう。
開始姿勢:ベンチで仰向けの姿勢
- 両足は床につけ、ダンベルを持ったまま両手を天井に伸ばす
- 胸を張った状態でゆっくりと肘を横に曲げてダンベルを下ろす
- 元の位置までゆっくりと戻す
- 10回3セットを目標に行う、慣れてきたら重量を増やす
今すぐ痛みをどうにかするなら理学ボディ
「対処法やほかの方法を試してみたけどあまり効果がない」
「少しは良くなるけどまた痛くなってしまう」
痛みの原因はさまざまなので、そのような方ももちろんいます。
なかなか痛みが良くならずお悩みの方は、筋膜による問題が原因かもしれません。
筋膜は、筋肉の働きを促す全身を覆っている膜です。筋膜は、硬くなったり滑走性が落ちることも良くあり、痛みが起こりやすい組織です。
筋膜は全身に存在しているため、セルフでの改善は難しい場合もあります。
ですが安心してください!
当院は、そんな筋膜由来の痛みを改善することが可能な筋膜リリース専門店です。
国家資格である理学療法士が医療分野の知識と筋膜リリースの技術を掛け合わせてあなたの痛みを改善します。
痛みを今すぐどうにかしたい場合は、ぜひ当院へご相談ください。
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まとめ
今回は、ベンチプレスで肘が痛くなってしまう原因と対処法についてご紹介してきました。
簡単にまとめるとベンチプレスの肘の痛みは、
肘の角度やフォームなどの方法の問題、肘の疾患による問題、重量による負荷の問題に分けられます。
そして意外にも重要で多くの場合は、筋膜の働きに問題がある場合です。
本記事でご紹介した対処法でなかなかうまくいかない方は、筋膜由来の問題が考えられます。
当院は、そんな筋膜由来の痛みを改善する筋膜リリース専門店です。
痛みが気になる方はぜひ理学ボディにご相談ください。