「手足がなんとなく痛いけどボルダリングが原因?」
「どうしたら痛みが良くなるの?」
そのように悩んでいませんか?
近年、ボルダリングは身近なスポーツとなり、大人から子供まで人気のあるスポーツです。
しかし、普段慣れない動きや着地による体の負担は大きく、特に初心者の場合に怪我をする方が多いのが特徴です。
痛みを放置したり、間違った対応をしてしまうと怪我の状態が悪化したり、競技再開までかなり時間を要してしまいます。
でも安心してください。
ボルダリングの怪我で、起こりやすいケースと対処法をしっかり理解しておけば、怪我は予防できます。
すでに痛みを感じている方も原因解明のヒントになるので、ぜひ参考にしてください。
本記事は、医療知識を持った現役の理学療法士が、ボルダリングに多い怪我3つのケースと対処法についてご紹介していきます。
当院は、今回ご紹介するような痛みや怪我でお悩みの方に対し、痛みを即時的に改善する筋膜リリース専門店です。
すでに痛みでお困りで、今すぐに痛みをどうにかしたいという方は、ボルダリングの怪我を今すぐどうにかしたい人へをご覧ください。
目次
ボルダリングの怪我でよくある3つのケース
まずは、ボルダリングで起こりやすい3つの怪我についてご紹介していきます。
今回ご紹介する内容は以下の3つです。
- 指の怪我
- 手首・肘の怪我
- 足の怪我
それぞれ順番にわかりやすく解説していきます。
すでに痛みがあるという方も原因を見分けるヒントになるので、ぜひ参考にしてみてください。
指の怪我
まずはボルダリングで起こりやすい指の怪我についてご紹介していきます。
腱鞘損傷
腱鞘とは、指を曲げる役割を持つ屈筋腱を骨に対し適切な位置に保持する組織です。腱鞘によって効率的に指を曲げることができます。
ボルダリングのフルクリンプと呼ばれるグリップ法では、指に大きな負担がかかり腱鞘が断裂してしまうことがあります。
腱鞘損傷の主な症状は、痛みと腫れです。
復帰には2~3カ月かかるといわれており、注意が必要です。
腱鞘炎
指の怪我で多くの方がなるのが、腱鞘炎です。
腱鞘炎は前述した腱鞘がオーバーユース(使い過ぎ)によって炎症を起こし、痛みを引き起こす疾患です。
他にも腫れや発赤など炎症に伴った症状が起こります。
炎症によって腱が肥大すると指が急に伸びるばね指にもなってしまいます。
手首・肘の怪我
続いて手首・肘の怪我をご紹介していきます。
TFCC損傷
手首の怪我で多いのがTFCC損傷です。TFCCとは、三角線維軟骨複合体と呼ばれる部位の名称です。
TFCCは正常状態では、手首の小指側の安定性、支持性を与えています。また、手首に回旋力(ドアノブを回す、あるいはキラキラ星の振り付けのような手首を回す動作)が加わったときに、力の伝達・分散・吸収の役割があります。
TFCC損傷の主な症状は、タオルやドアノブを捻ったり、手首を小指側に動かすことで痛みが生じます。症状が強い場合は、安静時も痛みがでることがあります。
実はボルダリングで起こる怪我の多くは、オーバーユースより間違った使い方(ミスユース)によるものが多いとされています。
間違ったグリップでホールドをつかんでいたり、着地の際に手で体を支えるなどによりTFCC損傷は起こります。
上腕骨内側上顆炎
上腕骨内側上顆炎は、通称ゴルフ肘とも呼ばれ、スポーツ競技者には起こりやすい怪我の一つです。
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引用:McDavid
ボルダリングでは、スローパーやハリボテなどをたくさん使うような場面で肘を痛める方が多いです。
主な症状は、物を持った時やタオルを絞るなどの動作で痛みが生じます。症状が強い場合には、安静時でも痛みが起こります。
肘を伸ばした状態で内側の硬い骨を触った時に痛みが起こる方は、内側上顆炎の可能性があります。
足の怪我
次にご紹介するのは、足の怪我です。
足首の捻挫
ボルダリングでは、着地の際に捻挫をしてしまうケースがとても多いです。
中でも多いのが、足首を内側に捻るような内反捻挫です。
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捻挫とは、関節にかかる外力により非生理的運動が生じ、関節を支持している靭帯や関節包が損傷することです。足関節では図1の前距腓靱帯が損傷されることが最も多い病態です。
登り切った喜びで緊張がほどけ、着地の際に足を捻ってしまうという方も多く、しっかりとマットを確認することが大切です。
また、衝撃が強ければ骨折にもつながるため注意が必要です。
ボルダリングによる指の怪我の対処法
ここまでボルダリングで起こりやすい怪我について部位別でご紹介してきました。
ここからはご紹介した中から特に起こりやすい怪我の対処法について解説していきます。
腱鞘炎の対処法
ボルダリングで起こりやすい指の腱鞘炎は注意すべき怪我の一つです。腱鞘炎がさらに進行したばね指は、日常生活にも支障が出てしまうため早めの対処が必要です。
もし、腱鞘炎になってしまったらまずは安静が最優先です。
炎症が起きている間は、患部が徐々に回復しているサインでもあります。
どうしても指を使わなければならない時は、1時間に1度はしっかりと休みを入れるようにしましょう。
炎症初期では、氷やアイスバッグなどでアイシングがおすすめです。
痛みが軽度であればストレッチも効果的です。
腱鞘炎におすすめのストレッチは、ボルダリングの怪我の予防に効果的なストレッチでご紹介します。
痛みが強い場合や、なかなか軽減しないときは、医療機関を受診しましょう。
ボルダリングによる手首・肘の怪我の対処法
続いて手首・肘の怪我の対処法についてご紹介していきます。
TFCC損傷の対処法
TFCC損傷は、軟骨繊維複合体の損傷のため不安定になりやすいです。そのため患部を固定することがとても大切です。
基本的には、ギブスやテーピング、サポーターなどの処方を受けて経過をみます。
TFCC損傷になられた方の中には、難治性の場合もあるため専門医などでしっかりと観察することが大切です。
まずは固定して、安静、状態によっては手術を行うこともあります。
医師の判断のもと動かしても良い場合は、ストレッチも効果的です。
上腕骨内側上顆炎の対処法
上腕骨内側上顆と呼ばれる骨の部位の炎症のため、まずは患部を安静にすることが一番です。
痛み始めた初期の場合は、安静の時にアイスバッグでアイシングを行えるとより効果的です。
他には、肘のサポーターやテーピングで痛みの経過を観察します。
痛みの程度が軽度の場合や改善してきた場合は、ストレッチを行い、徐々に動かしていくことも効果的です。
TFCC損傷や上腕骨内側上顆炎に効果的なストレッチは、ボルダリングの怪我の予防に効果的なストレッチでご紹介しています。
ボルダリングによる足首の怪我の対処法
最後にご紹介するのは、足首の怪我の対処法です。
内反捻挫の対処法
捻挫の場合、靭帯の損傷度合いによって程度が分けられています。
靭帯が伸びる程度の損傷を1度捻挫、靭帯の一部が切れるものを2度捻挫、靭帯が完全に切れるものを3度捻挫と定義しています。
まず大切なのは、RICE処置です。
RICE処置は、急性期の怪我の対応として最も基本的なものになります。
- Rest…患部の安静
- Icing…患部を15分程アイスバッグで冷やす
- Compression…弾性包帯やテーピングで圧迫
- Elevation…患部を心臓よりも高い位置まで挙上する
ボルダリングにおいてもこの処置はとても大切です。油断せずに、事前に道具を準備をすることが大切です。
痛みの程度が軽度、もしくは動かせるようになったらストレッチなどの方法も効果的です。
具体的な方法は、ボルダリングの怪我の予防に効果的なストレッチをご覧ください。
ボルダリングの怪我には筋膜リリースがおすすめ
ここまでボルダリングによる怪我の種類や対処法についてご紹介してきました。
ボルダリングのような全身を使うスポーツでは、体の柔らかさや筋肉のパフォーマンスがしっかりと発揮できる状態がとても大切です。
そこでおすすめしたいのが筋膜リリースという方法です。
筋膜とは、体の動きを円滑にするために全身についている薄い膜です。
この筋膜が硬くなったり、滑りが悪くなってしまうと動きにくくなったり、痛みがでてしまいます。
そのため筋膜の動きが良くなると、痛みが改善したり怪我をしにくい体づくりができます。
当院ではそんな筋膜リリースを使って、たくさんの方の痛みを改善してきました。
どれくらい効果があるのか知りたい!という方は、ボルダリングの怪我を今すぐどうにかしたい人へをご覧ください。
ボルダリングの怪我の予防に効果的なストレッチ
筋膜リリースはすぐには難しいという方に向けて、効果的なストレッチをいくつかご紹介していきます。
ストレッチは、硬くなった筋肉や腱を伸ばすことで、疼痛緩和や手の柔軟性向上が期待できます。

腱鞘炎に効果的なストレッチ
まずは、腱鞘炎予防、軽度の腱鞘炎で痛みが少ない方に効果的なストレッチをご紹介します。
今回は手首の腱鞘炎、指の腱鞘炎それぞれに効果のあるストレッチをご紹介します。
手首の腱鞘炎に効果的なストレッチ
手首のストレッチは、ホールドをつかむときやダイナミックなムーブの時に使われる前腕の屈筋群を伸ばします。
開始姿勢:テーブルに手のひらを下にして置く
- 反対の手で人差し指から小指までをつかむ
- ゆっくりと手首を反らすように動かす
- 前腕のテーブル側の筋肉が伸ばされたら10秒キープ
指の腱鞘炎に効果的なストレッチ
指は腱鞘炎になっても日常で使う場面が多いため、改善が遅くなりやすいです。
グリップで痛みがでた方は、痛みを見ながらやってみましょう。
開始姿勢:テーブルに手のひらを下にして置く
- テーブルに手を置き、反対の手で人差し指をつかむ
- ゆっくりと指を伸ばしながら反らしていく
- 指の付け根の伸びを感じながら10秒キープ
- 他の指も順番にストレッチしていく
手首・肘の痛みに効果的なストレッチ
続いて手首・肘の痛みに効果的なストレッチを2つご紹介します。
ストレッチ中に痛みが強くなった場合は、控えましょう。
手首のストレッチ
今回はTFCC損傷の痛みに効果的なストレッチをご紹介します。痛みの程度が強かったり、専門医から安静の指示が出ている場合には控えましょう。
開始姿勢:肘を曲げて手のひらを自分に向ける
- 手首の小指側の側面を反対の手でつかむ
- ゆっくりと引き上げるようにストレッチを行う
- 手首の側面が伸びるのを感じながら10秒キープ
肘のストレッチ
上腕骨内側上顆炎の痛みがある方には特に効果的です。ストレッチを行う際は痛みに注意しながら行いましょう。
開始姿勢:指を下に向けて手のひらを前に出す
- 反対の手で伸ばす方の手のひらをつかむ
- 手首を反らすようにゆっくりと手前に引く
- 10~15秒キープ
- 慣れてきたら指全体をつかんで伸ばしていく
足の痛みに効果的なストレッチ
続いて足の痛みに効果的なストレッチをご紹介します。
ストレッチを行う際は、炎症が落ち着いて動かせるようになってからにしましょう。
ふくらはぎのストレッチ
主にアキレス腱を伸ばすストレッチです。慣れてきた方は、かかとを少し外側・内側に向けて行うと伸ばせる部位を変えることができます。
開始姿勢:足を前後に広げて立った状態
- 足を前後に開いて立ちます
- 前足の膝をゆっくり曲げ体重を前に移動する
- 後ろ足のかかとは上げない
- 伸ばした状態で10~15秒間キープ
ボルダリングの怪我を今すぐどうにかしたい人へ
「痛みがなかなか良くならない…」
「筋膜リリースについてもっと知りたい!」
そのように思われている方は、ぜひ当院へご相談ください。
ボルダリングは、初心者の方でも気軽に取り組めるスポーツです。
楽しくてついつい2時間以上練習をしてしまうという方も多くおられます。
しかし、一度怪我をすると日常生活にも支障が出て、とてもつらいです。
痛みや怪我が起きた場合は、安静が大切ですが、それだけではなかなか改善しません。
痛みの原因をしっかりと明確にすることが大切です。
当院では、医療知識を持った理学療法士が痛みの評価を行い、適切な施術を行っています。
以下の動画をご覧ください。
当院で施術を受けたことによって痛みが改善された方の例です。
物を持つと肘が痛むほか、腰に痛みを感じていた男性です。
当院の筋膜に対する施術により痛みが改善し、痛みなく物を持てるようになりました。
このほかにもたくさんの方に筋膜への施術効果を実感していただいております。
なかなか当院へ来られないという方もいらっしゃると思います。
当院ではLINEで痛みの対処法や効果的な筋膜リリース動画を配信しております。
無料でご覧になれますのでぜひ参考にしてみてください。
まとめ
今回は、ボルダリングの怪我でよくある3つのケースについて解説してきました。
ボルダリングは親しみやすいスポーツである一方、体をたくさん使うので、怪我が起こりやすいのも事実です。
もし違和感を感じたら体を少し休めることが最も重要です。
患部の状態がよくなかったり、不安な時は医療機関を受診しましょう。
痛みがなかなか良くなかったり、早く再開したいと思われる方は、
ぜひ当院のような専門家にご相談ください。
怪我や痛みを改善し、楽しくボルダリングをしましょう!