こんばんは、青山の理学療法士、木城拓也です。
最近年配のお客様に
「テレビでやってたんだけど膝の痛みにグルコサミンって効くの?」
「腰痛がコンドロイチンで治ったって雑誌に書いてあったけど、私も買った方がいいですか?」
などと聞かれることが多いです。
たしかに最近は私もこういう広告よく見かけます。
ですが、結論から言うと
コンドロイチンもグルコサミンも膝・腰の痛みとはほぼ関係ありません!!
その理由について今日は書かせていただきます。
※当院では、国際的に認知されている筋膜リリースという技法を用いてあなたの痛みを即時的に解消する施術を行っております。
当院だからこそ出来る筋膜リリースの施術やその驚きの効果についてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事を覗いてみてください。
※さらに当院では、痛みを今すぐどうにかしたい方に向けて、あなたの痛みに効く具体的なマッサージ法などをLINEを通して無料でお伝えしています。
グルコサミンやコンドロイチンが膝・腰の痛みに効かない理由その1


グルコサミンやコンドロイチンのCMや販売ページを見ると、グルコサミンやコンドロイチンが
「減ってしまった膝の軟骨や腰の椎間板を再生させ、関節痛を和らげます」
というような記載があります。
ですが、まずここで1つ目の間違いがあります。
膝痛は軟骨がすり減ったから痛いわけではありませんし、腰痛も椎間板が減ったから痛いわけではないのです。
じつは軟骨も椎間板もほとんどの人がすり減っています
私たち理学療法士の間では既にかなり前から、画像所見(レントゲン、MRIなど)と実際の症状との相関性はほとんどないと言われています。
どういうことかというと、レントゲンで軟骨や椎間板がすり減っていたりしても、痛いとは限らないし、逆に軟骨や椎間板がまったく減ってなくても痛い人もいるということです。
海外の研究データで面白いものがあったのでご紹介します。
(以下記事内容要約)
腰痛のない人を対象にMRIとCTをとりました。
結果、
20代に37%
50代に80%
80代に96%
の割合で椎間板の退行変性があったそうです。
椎間板の退行変性とは、「すり減っていたり」、「潰れて狭くなっていたり」などを指します。
なんと腰痛がない人でも、50代だと10人に8人は、画像上は椎間板はすり減っているのです。
腰痛がないのにですよ!
むしろすり減っていない方がめずらしいのです。
このデータから
すり減り=痛み
ではないことがわかっていただけましたでしょうか?
英語になってしまいますが、この研究の原文をみたい方は、↓のサイトをご覧ください。
http://getpt1st.com/2015/12/04/mri-physical-therapy/
グルコサミンやコンドロイチンが膝・腰の痛みに効かない理由その2


そもそもグルコサミンやコンドロイチンを口から摂取しても軟骨も椎間板も増えません。
たしかにグルコサミンやコンドロイチンは、軟骨や椎間板の成分であることは事実です。
ですが、グルコサミンやコンドロイチンは口から入れても、消化の過程で体内でアミノ酸と糖に分解されてしまいます。
ここから再びグルコサミンとコンドロイチンに再合成され、膝の軟骨になるというのには無理があります。
仮にそうだとしても、だったらはじめからアミノ酸と糖を直接摂取する方が何倍も効率が良いです。
またこのアミノ酸と糖は、軟骨を作るためだけに使われているわけではなく、体のいたるところで必要とされています。
その中で、膝の軟骨を作るために使われるかどうかを、こちらで決めることは不可能です。
そもそも膝の軟骨部分は血管がそれほど多くないので、摂取したものが届くのかどうかすらはっきりしません。
人間の髪の毛の話


人間の髪の毛は80%がたんぱく質でできていると言われています。
ですが、髪の毛が薄い人がたんぱく質を大量に摂取したからといって、髪の毛がふさふさになるわけではありませんよね?
グルコサミンやコンドロイチンのように、それっぽい横文字になると、なんとなく最先端の医療な感じがして正しい気がしてしまいがちですが、騙されないようにしてください。
まとめ
- 軟骨や椎間板のすり減りは50代を過ぎると痛くない人でも80%を越えてくるので、痛みとはほとんど関係ない
- そもそもグルコサミンとコンドロイチンは体内で糖とアミノ酸に分解されてしまうので、軟骨や椎間板は増えない
内容が若干重複してしまいますが、▼に軟骨や椎間板が減っていても痛みがよくなるという話を詳しく書いています。
私のサロンでは、軟骨や椎間板がすり減った方でも、少数回の筋膜への施術で痛みを改善できるように日々奮闘しております。
もし興味があれば、一度ご相談ください。
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