肘の内側の痛みは「ゴルフ肘」と呼ばれる症状かもしれません。
そんなゴルフ肘に対して、
ストレッチを自分でしているが痛みが良くならない
むしろ痛みが強くなってしまった…
と悩んでいませんか?
良くならないのは、伸ばすべき筋肉を上手く伸ばせていなかったり、伸ばさない方が良い筋肉を伸ばしてしまっている可能性があります。
また、肘だけストレッチしても効果は薄く、肘以外にもストレッチするべき筋肉があります。
ストレッチでゴルフ肘を良くしたいなら、やってはいけないストレッチとやるべきストレッチを知った上でするべきでしょう。
そこで、今回はゴルフ肘の人がやってはいけないストレッチとやるべきストレッチについて紹介します。
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ゴルフ肘にストレッチが効果的な理由
ゴルフ肘に対して、ストレッチはちゃんとできれば効果は得られます。
まずは、そもそもゴルフ肘とは何か?ストレッチでどんな効果が得られるかについて解説します。
そもそもゴルフ肘とは?
ゴルフ肘とは、肘の内側に付着する筋肉や腱の炎症である上腕骨内側上顆粒炎の別名です。
肘の内側には、手のひらを下へ向ける橈側手根屈筋や尺側手根屈筋、指を曲げる長掌筋と呼ばれる筋肉が付着しています。
また、肘の内側で神経(尺骨神経)が圧迫されたり牽引されることで発症する肘部管症候群と呼ばれる症状となる場合もあります。
参照元:公益社団法人 日本整形外科学会
なので、ゴルフ以外でもキーボードのタイピングや重い物を持ち上げる、タオルを絞るといった指を動かしたり、手のひらを下へ向けたまま指を使うような動きもゴルフ肘の原因となる可能性があります。
ゴルフをしていなかったとしても、ゴルフ肘になってしまう可能性があることを知っておきましょう。
※ゴルフ肘とはどんなものか、原因や対処法について詳しくまとめた記事もありますので、基本的なことが知りたい方はぜひ覗いてみてください。
ストレッチで得られる効果
ストレッチが身体にもたらす一般的な効果としては、以下のようなものが挙げられます。
- 筋肉の柔軟性改善
- 関節の可動域拡大
- 血流の改善
ただ、とりあえずストレッチしたらいいというわけではありません。
運動前のストレッチは運動パフォーマンスを低下させるということも言われており、実施するタイミングは考える必要があります。
運動前にストレッチを行う場合は、筋肉を伸ばして10~30秒静止して保持する「静的ストレッチ」を実施後、筋肉の伸びを感じる快適な範囲の動きを行う「動的ストレッチ」を実施するのが良いとされています。
そして、運動後には静的ストレッチを実施することで、怪我の予防効果が期待できます。
ゴルフ肘は同じ動きや偏った動きの繰り返しによる使い過ぎで筋肉が緊張する腱鞘炎のような症状です。
なので、緊張した筋肉に対してストレッチを行うことで、偏った動きを修正し、筋肉の緊張や痛みを和らげる効果が期待できるでしょう。
ゴルフで肘が痛くなる原因
ゴルフで肘が痛くなる原因としては以下の4つが考えられます。
- 肘の筋肉が硬い
- 肩関節が硬い
- 体幹が硬い
- 股関節が硬い
ゴルフのスイングは決して腕だけで行うものではなく、肩関節や体幹、股関節など全身の関節が関与します。
なので、ゴルフ肘は肘に問題があることは確かですが、それ以外の関節が原因となっていることもあります。
それでは、それぞれについて解説していきます。
肘の筋肉が硬い
上で解説した通り、肘の内側には手首や指の動きに関わる筋肉が付着しています。
筋肉に力を入れると、関節近くに付着している部分が引っ張られて伸ばされ、関節が動きます。
通常であれば、それで痛くなるようなことはありません。
ですが、本来なら伸びてある程度余裕があるはずが、伸ばされる筋肉が硬いと、ちょっとした動きでも強く引っ張られて強く伸ばされてしまいます。
なので、関節を動かしたり筋肉に力を入れるたびに負担が加わり、小さな傷や炎症が起こり痛みにつながります。
ゴルフでは考えると、グリップを握る時やボールを打つ時に手首や指に力が入ります。
そういった動きの繰り返しが、硬くなっている肘の内側の筋肉に対して負担が大きくなってしまうのです。
肩関節が硬い
ゴルフでボールを打つ時、大きく振りかぶってから素早く振り下ろします。
この時、肩関節には大きな動きが求められます。
振りかぶった時は頭の上まで腕を挙げますし、振り下ろした時は体の反対側まで大きく腕が動きます。
例えば、右手を体の反対側へ動かしにくい場合、ボールを打つ瞬間は動きが悪い肩に代わって、肘や手首を大きく動かして打たないといけず、いわゆる手打ちのようなスイングとなりやすくなります。
すると、肘や手首には必要以上に大きく負担がかかってしまうので、その結果痛くなってしまう可能性があります。
体幹が硬い
ゴルフでボールを打つ時、肩関節に大きな動きが求められるのもそうですが、体幹にも大きな動きが求められます。
グラブを振りかぶる際、体幹は後ろへ大きくひねる必要があります。
体幹が硬いと十分に体幹をひねることができず、その硬さをかばって腕でひねることになるので、肩が硬い時と同じように手打ちのようなスイングになりやすいです。
また、腰痛がある方も体幹の動きが硬かったり、腰の痛みからひねることができず、手打ちになりやすいでしょう。
手打ちとなってしまった結果、必要以上に肘に負担がかかって痛くなってしまう可能性があります。
股関節が硬い
肩関節や体幹が硬い場合と同じように、股関節の硬さも手打ちになってしまう原因となります。
グラブを振りかぶる際、ひねる側の股関節は後ろへ、反対側の股関節は前へひねる動きが必要です。
股関節のひねる動きが硬いと、股関節の硬さを腰でかばって腰を痛めたり、手打ちになって肘を痛めてしまう可能性があります。
ゴルフで肘が痛くなる人がやるべきストレッチ4選
冒頭でも述べましたが、肘が痛いからと言って、肘だけストレッチをしてもあまり良くならないことが多いです。
例えば、体幹をひねる動きが硬く、手打ちになってしまう場合は、肘のストレッチも必要ですが、それに加えて体幹のストレッチも必要になります。
この場合、肘に負担をかけているのは体幹の硬さなので、肘のストレッチだけをしてもゴルフをしているうちに痛みが再発する可能性が高いです。
このように、肘以外の硬さが原因の場合も多いので、肘以外のストレッチも併せて行うことがお勧めです。
肘のストレッチ
このストレッチをする際、肘がしっかり伸びていないと上手く筋肉が伸ばされません。
ここまでで解説したように、指や手首の筋肉は肘の内側についているので、肘を伸ばすことで最大限にストレッチすることができます。
肘を曲げた状態と伸ばした状態でのストレッチを比べてみると、違いがより分かるはずです。
- 手の平を上に向け、肘を真っ直ぐ伸ばす
- 反対の手で指と手首を反らすように10〜20秒ストレッチする
肩関節のストレッチ
このストレッチをする際、下側になる肩の位置には注意しましょう。
肩を十分に体の前側に引き出してから横向きになり、その状態でストレッチすることがポイントです。
肩が後ろに引けていたりするままストレッチすると、肩を痛めてしまう可能性があります。
肩は十分に前に引き出した状態が安定しているので、その状態でストレッチすることが大事です。
- 横向きに寝る
- 下側の肘が肩の高さにくるようにし、肘を90度曲げる
- 上側の手で手首をつかみ、手の平を床につけるように動かす
- 動かないところで10〜20秒ストレッチする
このストレッチは脇がしっかり伸びているかどうかに注意を向けてください。
脇には多くの筋肉が付着しているので、肩の中でも特に硬くなりやすい場所です。
どこを伸ばすかを意識するのとしないのでは効果は違いますし、どこを伸ばすべきか分かっていないと形は真似できても上手く伸びていない可能性もあります。
- 手のひらを頭の上に持ってくる
- 反対側の手で肘を頭に向かって引き寄せるように動かす(手の位置は頭の上から動かしても良い)
- 可能な方は頭の後ろから肘をさらに引き寄せるように動かす(頭の後ろ側から引き寄せるとよりストレッチされる)
- そのまま10〜20秒ストレッチする
体幹のストレッチ
このストレッチは腰ではなく、背中をひねることを意識してください。
腰は本来ひねるような構造にはなっておらず、背中がひねる動きに適した構造になっています。
また、腕を後ろへ伸ばそうとする意識ばかり強いと、腕はたくさん動いても背中はあまりひねれていないということにもなりかねません。
腰でも腕でもなく、背中をストレッチする意識を持ちましょう。
- 横向きに寝る
- 上側の股関節・膝関節を90度に曲げ、下側の足は後ろへ伸ばす
- 上側の腕を後ろへ伸ばすように体も後ろへひねる
- 動かない位置で10〜20秒ストレッチする
- 反対側も同様に行う
股関節のストレッチ
このストレッチは、乗せた側の膝がしっかりと外側を向くようにしましょう。
股関節が硬い方は膝が外側に向きにくいかもしれませんが、できるだけ外側を向くように意識しましょう。
この時、膝が十分に外側を向いていないと、伸ばしたい筋肉が上手く伸ばされません。
また、胸を太ももに近づける際は、腰を丸めずに伸ばしたまま近づけましょう。
これも腰が丸くなっていると、伸ばしたい筋肉が伸ばされませんので注意しましょう。
- 椅子に腰かける
- 片側の膝に反対側の足首を乗せる
- 乗せた足の足首と膝を抱え、胸を近づける
- 胸と太ももをなるべく近づけ、10~20秒キープする
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ゴルフで肘が痛くなる人がやってはいけないストレッチ2選
ストレッチをする時はやり方にも注意する必要があります。
やり方を間違えると、かえって痛みを悪化させてしまう原因にもなりかねません。
ゴルフ肘で肘が痛い方がやってはいけないストレッチの方法を解説します。
痛みが悪化するストレッチ
同じゴルフ肘で肘が痛い方でも、ストレッチをやったほうが良い場合とそうでない場合の方がいます。
例えば、肘や手首を動かすだけで肘の内側に痛みが出る場合やストレッチをすると痛みが強くなる場合はストレッチはしない方が良いです。
ストレッチで痛みが強い場合は、患部の炎症が強いことや腱や筋肉が傷ついている可能性があります。
前者は炎症が治るまではやらない方が良いですし、後者は場合によっては整形外科を受診して診断してもらう方が良いこともあります。
そうではなく、手首や肘を動かしてすぐに痛みが出るわけではない場合やゴルフをしていてしばらくして痛くなってくる場合は、筋肉が硬いことが原因の可能性が高いのでストレッチをする方が良いです。
力任せにやるストレッチ
ストレッチをする時、呼吸を止めて力んだままストレッチする方がいます。
ですが、これはかえって筋肉を痛めてしまうことにつながるやってはいけないストレッチです。
ストレッチの目的は筋肉を伸ばして、筋肉の柔軟性や過剰な緊張を和らげることです。
それが呼吸を止めて力んでいるとどうでしょうか?
筋肉には力が入っているので、ストレッチで筋肉を伸ばしたくても上手く伸ばせません。
むしろ、そのまま無理に伸ばすと筋肉を痛める原因にもなるので、お勧めしません。
理想の方法は、伸ばすのに合わせて息を吐き、呼吸は止めずにストレッチすることです。
意外と多くの方がやってしまいがちなので注意してください。
まとめ
ゴルフ肘の痛みに対してストレッチは有効ですが、ストレッチするなら肘と併せて肩や体幹、股関節のストレッチもすることが必要な場合が多いです。
また、ストレッチしても良い状態なのかいけない状態なのか、自分自身の痛みや状況と向き合ってからストレッチを実践してください。
あまりに痛みが強い場合は、無理に自分で解決しようとせず、まずは整形外科を受診してください。
自分でストレッチをする場合は、やり方に注意し最大限に効果が出るように意識してみてください。