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ゴルフで肩甲骨が痛い5つの原因と対処法を理学療法士が徹底解説

ゴルフで肩甲骨が痛い5つの原因と対処法を理学療法士が徹底解説

監修者について

「ゴルフをすると肩甲骨あたりが痛い

肩甲骨が痛くて思うようなスイングができない」

こんな悩みを抱えていませんか?

 

ゴルフによる肩甲骨の痛みは、特に初心者にみられることが多いため

「まだ下手だから仕方がないし、痛みはつきもの。」

と諦めてしまう人もいます。

 

しかし、実はゴルフの技術云々ではなく、そもそも上手くスイングできる身体の状態が整っていないため痛みにつながるケースが多いです。

これだと、いくらフォームを修正しても良くなりません。

 

そこで、今回はゴルフで肩甲骨が痛くなる時に考えられることや原因を理学療法士の目線からわかりやすく解説します。

その上で、正しい対処法をお伝えしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

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ゴルフによる肩甲骨の痛みが初心者に多い理由

ゴルフの初心者は

  • グリップの方法
  • アドレスのフォーム
  • ボールとの距離感

にばかり気が向いてしまいます。

 

そして、

 

  • とにかくクラブにボールがしっかり当たること
  • 飛距離がなるべく出るように思い切りスイングすること

に意識が向いてしまい、肩や腕の力でスイングを繰り返してしまいます

 

ゴルフに限らず、テニスでも野球でも卓球でもラケットやバッドなどを使うスポーツ全般に言えることですが、

初めて上記のスポーツをやるとき、とにかく球に当てることにばかり集中してしまいがちです。

「空振りしないように」と一生懸命になる余り、自然とラケットやバッドを握る手や肩に力が入ってしまうのは自然なことですよね?

 

ゴルフでも同じように、本来必要となる体の軸回旋がうまく行えずいわゆる「手打ち」の状態となってしまう人がとても多いです。

 

このような状態で、何十回・何百回とスイングを繰り返してしまうため、普段使わない肩周りに大きな負担が掛かってしまいます。

その結果、肩甲骨周りの痛みにつながってしまいます。

 

ではどういうケースで肩甲骨の痛みが出現してしまうか?

そのメカニズムについて以下で解説していきます。

 

ゴルフで肩甲骨が痛くなるメカニズム

本来、ゴルフのスイングは体の軸回転が基本となるのはもうご存知かと思います。

 

この軸回転については、

  • 1軸:スイングで体重移動をしない
  • 2軸:スイングで右足→左足へ体重移動をする

の2通りが昔から考えられており、プロの中でも意見が分かれています。

 

しかし、スイングにおいて体重移動を伴わない1軸においても、

バックスイング〜インパクト・フィニッシュに掛けて、右足から左足へと軸が移動する2軸においても、

いずれも場合も、軸の中心となるは背骨になります。

 

この軸を元にして

  • バックスイング:上半身・下半身は右回旋
  • インパクトに向けて:上半身・下半身は左回旋

の動きをしっかりと出していくことが重要です。

この回旋動作には股関節や上半身の捻れの動き、それについてくる肩関節の柔軟性が必要となります。

 

この捻れの動きや方の柔軟性が不十分なまま、腕や肩を主体でテークバックを行いスイングをしてしまうと肩甲骨の周囲に過剰な負担がかかってしまいます。

 

左の肩甲骨の内側に痛みがあるケースを例に挙げると

テークバックで限界まで伸ばされた左の肩甲骨の内側の筋肉が、インパクトに掛けて一気に筋肉を収縮させられるので痛めてしまいやすいんです。

 

ゴルフで肩甲骨が痛い時に考えられること

ゴルフで肩甲骨の痛みが出現するメカニズムについてお伝えしてきましたが、

ここでは実際に肩甲骨が痛い時に考えられる痛みの要因について解説していきます。

 

ゴルフで肩甲骨が痛い時に考えられることとしては、おもに以下の3つです。

  • 筋肉の痛み
  • 神経の痛み
  • 骨の痛み

上記でお伝えしたように、ほとんどは筋肉の痛みであることが多いですが、可能性としては神経や骨の痛みも考えられるので、それぞれ具体的に解説します。

 

筋肉の痛み

肩甲骨には筋肉が多く付着しているので、肩甲骨自体が痛いわけではなく、筋肉の痛みであることが多いです。

肩甲骨に付着する筋肉の中でも、特に痛みが出やすい筋肉が以下の3つです。

  • 肩甲骨の内側にある菱形筋りょうけいきん
  • 肩甲骨の上側にある棘上筋きょくじょうきん
  • 肩甲骨の外側にある小円筋しょうえんきん大円筋だいえんきん

筋肉による痛みの場合、筋肉が緊張して硬くなること、伸ばされ続ける、強く伸ばされることによる、微細な傷ができ炎症による痛みが考えられます。

 

肩甲骨の内側にある菱形筋は、テークバックでは限界まで伸ばされます。

インパクトに向けて体の回旋方向が急に反対となり、今度は思いっきり収縮した状態となります。

伸長状態から急な収縮という、正反対のストレスが掛かってしまうため痛めてしまう人は多いです。

 

肩甲骨の外側にある小円筋大円筋はスイングの最後で腕を振り切った時に強く伸ばされます。

小円筋や大円筋が硬く柔軟性が低い状態だと、腕を振り切って強く伸ばされた時に微細な傷がつき、炎症を起こす可能性があります。

その結果、それが痛みに繋がってしまう恐れがあります。

 

神経の痛み

神経は背骨から出て、腕や足など身体の各部位へ向かって伸びています。

首から出た神経は腕や背中、腰から出た神経はおしりや太ももというように、背骨のどこから出た神経が身体のどこに向かうのかは決まっています。

そして、神経に何らかの問題が起こると、その神経と対応している身体の部位に痛みや痺れが起こります。

肩甲骨の辺りを支配するのは、背骨の首部分にあたる頚椎けいついの下の方、背中部分にあたる胸椎きょうついの上から真ん中辺りから出ている神経です。

頚椎や胸椎の障害で肩甲骨に痛みが出る可能性があるということです。

神経が障害される病気としては、頚椎椎間板けいついついかんばんヘルニア、頚椎症性脊髄症けいついしょうせいせきずいしょう変形性脊椎症へんけいせいせきついしょうなどが考えられます。

たとえば、頚椎椎間板ヘルニアでは、首や肩、腕に痛みやしびれが出たり(神経根の障害)、箸が使いにくくなったり、ボタンがかけづらくなったりします。

参照元:公益社団法人 日本整形外科学会

上記に挙げた病気によって、肩甲骨辺りを支配する神経が圧迫されると、肩甲骨に痛みが出る可能性が考えられます。

 

頸椎の歪みによる神経痛詳しい症状や、痛みの見分け方などは下記の記事にわかりやすくまとめてあります。

 

骨の痛み

骨の痛みである可能性はかなり低いですが、あまりにもハードに練習したりしている場合は、疲労骨折の可能性もあります。

疲労骨折とは、1回の大きな外傷でおこる通常の骨折とは異なり、骨の同じ部位に繰り返し加わる小さな力によって、骨にひびがはいったり、ひびが進んで完全な骨折に至った状態を言います。

参照元:公益社団法人 日本整形外科学会

スポーツでは、短期的に集中してトレーニングを行った時に生じるのが特徴です。

筋肉は骨に付着しているため、スポーツのような激しい動きでは、筋肉が強く引っ張られ、付着している部分の骨も引っ張られます。

ゴルフも例外ではなく、スイング時には肩甲骨に付着している筋肉が強く引っ張られ、それに伴って肩甲骨も筋肉に引っ張られます。

それを繰り返すことで、疲労骨折を起こしてしまう可能性は考えられます。

 

また、意外に多いのが肩甲骨の近くにある肋骨が疲労骨折してしまうケースです。

痛みの部位が近いことで見落としてしまいがちですが、肋骨骨折はゴルフ骨折と言われるほどゴルファーに多い怪我と言われています。

肋骨骨折(ゴルフ骨折)

ゴルフの練習で同じ動作であるスイングを過度に反復していると、肋骨の同じ部位にストレスを加え続けることになり、疲労性骨折をおこします。 右利きであれば、左側の第3~9肋骨にこの骨折は発生しますが、多くは第6肋骨にみられます。

片山整形外科記念病院

 

あまりにも痛みが強い場合は、整形外科の受診をお勧めします。

 

ゴルフで肩甲骨が痛くなる5つの原因

ゴルフで肩甲骨が痛くなる原因としては、おもに以下の5つあります。

  • 練習のしすぎ
  • アップが足りていない
  • 背中に無駄な力が入っている
  • 腕に無駄な力が入っている
  • 腰や股関節など下半身が硬い

それぞれ解説します。

 

練習のしすぎ

これまでスポーツを習慣的にしていなかった方や他のスポーツはしていてもゴルフは初心者の方がゴルフを始めると、痛みが出る可能性があります。

慣れない運動や動きをすると筋肉痛になるのと同じで、ゴルフに慣れていない方は初めたては筋肉痛になりやすいです。

また、そのような方が急に練習をしすぎると、より痛みは出やすくなります。

日常生活では、ゴルフのスイングのような動きはしないので、普段使わない筋肉が強く緊張します。

緊張する筋肉とは反対に、強く伸ばされる筋肉もあります。

腕や上半身の筋肉を中心に、筋肉が緊張したり伸ばされることで、肩甲骨の痛みに繋がります。

 

アップが足りていない

ゴルフをする前に、ストレッチや軽体操などアップをせずに始めると痛みが出やすいです。

最初はアップがてら弱く打ち始めるのであれば良いですが、いきなり強く打ち始めると筋肉も準備ができていないので、急に強く伸ばされると微細な傷がつく可能性があります。

筋肉は身体を守るために、急激に強く伸ばされるような力に対して反発するように力が入ります。

それによって、筋肉や腱が傷つくのを防いでくれています。

ですが、筋肉がそれ以上伸ばされまいと反発するのに対し、強くスイングして筋肉を伸ばそうとすると、筋肉には強い負担がかかり、痛みに繋がります。

 

背中に無駄な力が入っている

肩甲骨は背中にあるため、背中に無駄な力が入ったままスイングすると、痛みが出やすいです。

スイングで振り切った時、右打ちの場合は右の腕が左側へ動きますよね。

この時、右の肩や背中の筋肉は伸ばされています。

無駄な力が抜けていれば、伸ばされるのに逆らわずスイングすることができ、筋肉に加わる負担は小さくすることができます。

ですが、背中に無駄な力が入ったまま振り切ると、背中の肩甲骨に付着する筋肉は伸ばされる力に対して反発してしまうため、痛みに繋がります。

 

※肩甲骨だけではなく、背中や腰まで痛みが広がって困っている方放っておくと痛みがどんどん重症化してしまうケースが多くみられています。

以下の記事に具体的な対処法がまとめてあります。

ゴルフで背中が痛い人は要注意 | 原因や対処法を理学療法士が解説
ゴルフで左の背中が痛い!2つの原因と対処法を理学療法士が解説!

 

腕に無駄な力が入っている

腕に無駄な力が入っていても痛みが出る可能性があります。

腕の上腕骨じょうわんこつは、肩甲骨と肩関節を構成しています。

つまり、腕は肩甲骨と繋がっているので、腕に無駄な力が入っていることは、肩甲骨の筋肉にも影響を与えます。

たとえば、二の腕の上腕三頭筋じょうわんさんとうきんは、肩甲骨の外側に繋がっています。

スイングに合わせて上腕三頭筋は伸ばされ、付着している肩甲骨も引っ張られるため、腕が原因で肩甲骨に痛みが出る可能性も考えられます。

 

腰や股関節など下半身が硬い

ゴルフは手だけでスイングするのではありません。

下半身でもスイングする方向へひねることで、その力を上半身に伝え、スイングします。

よく野球で腰で打てと言いますが、厳密には腰はひねる動きに適していないので、股関節を上手くひねって上半身へ力を伝える必要があります。

たとえば、右打ちの場合でグラブを振り上げた時は、右股関節を外ひねり、左股関節は内ひねりします。

そして、ボールをインパクトし振り切る時は、右股関節を内ひねり、左股関節は外ひねりします。

股関節でひねる力が上半身に伝わり、全身でスイングするのが理想です。

ですが、股関節のひねる動きが硬いと、その分を腕や上半身でひねらないといけず、肩甲骨の筋肉へ負担が加わると痛みに繋がる可能性があります。

 

ゴルフで肩甲骨が痛い時の対処法

ゴルフで肩甲骨が痛い時の対処法としては、以下の5つが挙げられます。

  • 痛みが強くなる場合は休む
  • フォームの確認、修正
  • 可動域が狭い関節のストレッチ
  • ストレッチが逆効果になることも?
  • マッサージ

それぞれ解説します。

 

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痛みが強くなる場合は休む

スイングしていると痛みが強くなっていく場合は、無理せず安静にして休みましょう。

スイングしているうちに、体がほぐれて痛みが和らぐのであれば続けても良いですが、基本的に悪化するのであればやらない方が良いです。

安静にすることも回復するための方法の1つなので、積極的に休みましょう。

 

フォームの確認、修正

フォームを確認し、良くない部分は修正しましょう。

鏡を見ながら、あるいはカメラで撮って確認してみるのも良いです。

ただ、専門家でないとフォームを撮っても、どこを修正して良いか分からないかもしれません。

そんな時は、以下の2つに着目してみてください。

  • 下半身から上半身、腕まで上手く力が伝わって、全身を使ってスイングしているか
  • 余計な力みがある場所はないか

この2点を意識し、プロのスイングと比較してみるのも1つの手ですよ。

 

可動域が狭い関節のストレッチ

動きが悪い関節はストレッチをして、可動域を広げることで肩甲骨への負担を和らげることが期待できます。

ここでは、股関節と肩関節にかかわる筋肉のストレッチを紹介します。

股関節のストレッチ

股関節は内ひねり、外ひねりの両方の動きが必要です。

ひねりの動きが悪いと、その分を上半身や腕で補うこととなり、余計に負担がかかるので痛みに繋がる可能性があります。

股関節をひねる動きを邪魔しやすい筋肉が、おしりの大殿筋だいでんきんです。

大殿筋は非常に大きな筋肉で、硬くなると股関節の動きに与える影響は大きいので、しっかりとストレッチすることをお勧めします。

  1. 椅子に腰かける
  2. 片側の足首を反対側の膝の上に乗せる
  3. 乗せた足の足首と膝が並行になるよう、膝を外側へできる限り倒す
  4. 足首と膝を押さえつつ、お辞儀するように体を前傾させる
  5. そのまま10〜20秒キープする

肩関節のストレッチ

肩甲骨に付着する筋肉で、硬くなりやすく、スイングの際に動きの邪魔になりやすい筋肉としては、小円筋と大円筋があります。

これらは、ボールをインパクトし振り切る際に強く伸ばされるため、硬さがあると痛みに繋がりやすいです。

  1. 横向きに寝る
  2. 下側の腕を肩の高さまで持ってくる
  3. 肘を90度に曲げる
  4. 反対側の手で手首をつかみ、手のひらを床に近づけるように動かす
  5. そのまま10〜20秒キープする
  6. 一旦元の位置に戻し、手の甲を床に近づけるように動かす
  7. そのまま10〜20秒キープする

 

ストレッチが逆効果になることも?

ストレッチをどの筋肉にもしたら良いというわけではありません。

筋肉の硬さが原因で痛みを起こしている場合でも、伸ばされる力で痛みが出る場合は、ストレッチすると痛みを強くしてしまう恐れがあります。

その場合は、無理にストレッチせずにマッサージで筋肉の緊張をほぐす方が効果的です。

ストレッチが逆効果になる場合もあることを知っておきましょう。

 

マッサージ

上述した小円筋と大円筋に対するストレッチで痛みが出る場合、ストレッチではなくマッサージしてみてください。

具体的な方法は以下の通りです。

  1. 手の水かき部分が当たるように脇を下からつかむ
  2. つかんだら肩甲骨に沿って下へ、親指を背中側へ押すようにほぐしていく
  3. 気持ち良い程度で繰り返す

他には、テニスボールを使ったマッサージも効果的です。

特に、肩甲骨は自分ではマッサージしにくい場所なので、道具を効果的に使うことはお勧めです。

テニスボールを硬さがある部分、あるいは痛みがある部分に当て、テニスボールを支点に体を小さく動かすことで筋肉をマッサージできます。

具体的には以下の通りです。

  1. マッサージしたい場所にテニスボールが当たるように仰向けになる
  2. テニスボールがずれないように、ボールを支点に体を前後左右へ小さく動かす
  3. 気持ち良い程度に繰り返す

ただし、テニスボールの刺激が強すぎる場合もあるので、その場合は無理しないでください。

痛い場所からボールを少しずらして、周りからほぐすしてみるのも良いでしょう。

 

まとめ

ゴルフで肩甲骨が痛くなる時に考えられることや原因、対処法を解説しました。

多くは筋肉が痛みの原因で、単純に筋肉の硬さが問題の場合もありますが、練習のしすぎやアップが不十分、フォームに問題があるなど、様々です。

なので、対処法もそれぞれに適した方法があるので、本記事をよく読み、ご自身の痛みの原因は何なのか、対処法はどれが良いのか考えて試してみてください。


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ABOUT US
木城 拓也
理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。 その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。 筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。
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