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ゴルフで手首が痛い原因と対処法を部位別に理学療法士が徹底解説

 

ゴルフプレイヤーの中で、手首の痛みに悩まされる人は実にたくさんいます。

その多くが、練習のやり過ぎで手首に過度なストレスが掛かり腱鞘炎けんしょうえんとなってしまっているケースです。

また、一口に手首の痛みといっても右手が痛むか、それとも左手が痛むのかによってその原因は異なります。

原因を知らずに我慢してゴルフを続けてしまうと、クラブを握ることさえままならない程、悪化してしまう可能性もあるので要注意です。

この記事では、ゴルフによって生じる手首の痛みと腱鞘炎について説明した上で、右手と左手が痛むそれぞれの原因と対処法について詳しくお伝えしていきます。

 

ゴルフで手首が痛い時に考えられる事

ゴルフで手首が痛い時にまず考えられるのが、手首の使いすぎで痛みを生じる腱鞘炎けんしょうえんです。

腱鞘炎は、手の使い過ぎによって、その関節や腱に炎症が生じ痛みを生じる疾患です。

手には5本の指それぞれに2つの腱(曲げるときに働く腱:屈筋腱くっきんけん、伸ばすときに働く腱:伸筋腱しんきんけん)があります。

この2本の腱は手指に向かう途中で腱鞘けんしょうというトンネルの中を通ります。

一般的には、日常生活やスポーツ、仕事で手を使い過ぎると、腱が傷ついたり、腱鞘との間で摩擦が起き腫れや痛みを引き起こします。

今回はゴルフに特化して起こりやすい2つの腱鞘炎についてお伝えしていきます。

ゴルフの練習前後に親指側が痛むか、小指側が痛むかによって原因疾患が異なります。

  • 親指側が痛む:ドケルバン病の可能性あり
  • 小指側が痛む:TFCC損傷の可能性あり

どこの筋肉の腱を痛めたかによって上記の2種類に分類されてきます。

 

親指側の痛みはドケルバン病の可能性あり

ドケルバン病は手首の親指側に痛みや腫れが生じるのが特徴で、親指を広げたり動かそうとすると痛みが生じます。

症状

手首(手関節)の母指側にある腱鞘(手背第一コンパートメント)とそこを通過する腱に炎症が起こった状態で、腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり、手首の母指側が痛み、腫れます。母指を広げたり、動かしたりするとこの場所に強い疼痛が走ります。

参照元:公益社団法人 日本整形外科学会 

ひどくなると親指に力が入りにくくなり、日常生活にも支障が出てしまうこともあります。

親指を伸ばしたり広げたりする筋肉の2本の腱(短母指伸筋腱・長母指外転筋腱)や、その2本の腱を覆うトンネル(腱鞘(けんしょう)が炎症を起こすことによって痛みが生じます。

手首の使い過ぎにより、親指を動かす2つの筋肉の腱が傷つき炎症を起こすことや、トンネルである腱鞘が肥厚(厚くなってしまう)し炎症を起こしてしまうことが原因となります。

母指の使いすぎによる負荷のため、腱鞘が肥厚したり、腱の表面が傷んだりして、さらにそれが刺激し、悪循環が生じると考えられています。
特に手背第1コンパートメント内には、上記の2種類の腱を分けて通過させる隔壁が存在し、これがあるために狭窄が生じやすいです。

病態

参照元:公益社団法人 日本整形外科学会 

一般的な原因は以下の通りです。

原因

妊娠出産期の女性や更年期の女性に多く生じます。手の使いすぎやスポーツや指を良く使う仕事の人にも多いのが特徴です。

参照元:公益社団法人 日本整形外科学会 

ゴルフプレイヤーに多く発症する理由としては、グリップを強く握り過ぎることにより親指に過剰な負担が掛かってしまうことが多いです。

 

小指側の痛みはTFCC損傷の可能性あり

『TFCC損傷』とは、一般的には転んで小指側を着いてしまうなどの外傷や、仕事、スポーツなどでの手首の使い過ぎによって発症します。

その特徴としては、手首の小指側に痛みや腫れ、痺れを感じます。

TFCCとは何かについて簡単に説明すると、前腕(手首と肘の間)小指側の骨と手のひらをつなぐ靭帯や腱などの総称を指します。

TFCCは手をついたり手首を動かす際、手首にかかる負担を減らしてくれるクッションのような役割があり、手首に掛かる負担の約20%を吸収しています。

何らかの衝撃でTFCCが損傷し、クッションの役割が果たせなくなると、周囲の骨や靭帯、腱同士が擦れて炎症を起こしてしまいます。

ゴルフプレイヤーで多くみられる理由としては、繰り返しのスイングで手首に負担が掛かってしまう、ダフリなどのミスショットでTFCCを損傷してしまうことが多いです。

他にも、スイングの特性として手首を捻った状態でボールを打つことによりTFCC損傷を引き起こしやすくしてしまっています。

 

ゴルフで手首が痛くなる人に共通する原因

誰もが一度は経験するゴルフでの手首の痛みですが、そこにはある程度の共通点があります。

右手でも左手でもどちらの痛みにも共通の「手首が痛くなりやすい原因」である以下の項目に当てはまる人は要注意です。

  • 手打ちになっている
  • 無駄な力みがある
  • 筋肉が硬い

 

手打ちになっている

よく言う「手打ち」とは、手の力だけでボールを打とうとする打ち方を指します。

基本的にゴルフのスイングは、肩や体、股関節の回旋の動きを利用してボールを打ちますが、この体の回転する動きが少なくなると手打ちの状態となってしまいます。

クラブを握る両手の力が強いままスイングを続けてしまうと、当然手首に負担が掛かってしまいます。

また、手打ちの状態ではダフリなどのミスショットが生じやすく、手首に加わる衝撃が増えることでより負担が強くなってしまいます。

 

無駄な力みがある

グリップを握る際に無駄な力みがあると、手や手首の筋肉が過剰に緊張し手首への負担が増えてしまいます。

また、手首を固めてボールを打ってしまうとインパクトの際にヘッドが加速せずに上手くボールに力が伝わらなくなってしまいます。

それを「力不足だ」と勘違いしてしまい、更に力一杯クラブを握って強く振り被ってしまう人も多いのですが、これが手首への負担をどんどん強くしてしまいます。

 

筋肉が硬い

手首周りに十分な柔軟性が無いことも、手首の痛みにつながってしまいます。

本来、十分な柔軟性があれば衝撃を受け流すことができますが、筋肉が硬くなり関節の動きが悪くなると手首に加わる衝撃が増え、痛みを生じてしまいます。

 

ゴルフで右の手首が痛くなる原因と対処法

右の手首、中でも手の親指の付け根や手首の親指側が痛くなる人は次の2つのケースが考えられます。

  • グリップを強く握り過ぎている
  • 手首の返しに問題がある

本来、グリップを握る手は力を入れ過ぎないことが基本となりますが、どうしても力が入ってしまう人は右手主体でボールを打ってしまっているかもしれません。

右手のグリップが強く過ぎると、結果的に右手の力が抜けずにインパクトの時にダフリなどのミスショットに繋がってしまいます。

これが、右手を痛める原因となってしまうのです。

 

グリップを強く握りすぎているケース

左手が主体となるゴルフのスイングでは、練習のし過ぎなど過度の疲労が加わることを除けば、右手を痛めてしまうことはほとんどありません。

しかし、右手の手首や指の付け根の痛みに悩まされている場合はその握り方に問題があるかもしれません。

原因

本来、クラブを握る際は左手で握ってから、右手を被せるように握ります。

スイング時は左手でクラブを引っ張るようにして振り下ろすため、右手の指は引っ掛ける程度で強い力は必要ないはずです。

しかし、一般的に利き手である右手は自然と力が入りやすく、特にゴルフ初心者は『左手主体で打つ』という動作になかなか慣れません。

右手に力が入り過ぎると、力を入れている指に負担が掛かるどころか、インパクトの際のシャフトの衝撃を右の親指で受け止めてしまう形となります。

これが、指の付け根や手首の痛みにつながってしまうのです。

対処法

右手の力が中々抜けない場合は、握り方を変えてみるのが1番効果的な方法です。

ゴルフのグリップには様々な方法がありますが、右手首の痛みがある人にオススメなのが10本の指で握るベースボールグリップ(テンフィンガーグリップ)です。

一般的にベースボールグリップは、力の弱い女性やジュニア世代、シニア世代に向いていると言われますが、中にはプロゴルファーの中でも行っている人はいます。

左手と右手を絡めないで10本の指でクラブを握ることで、右手の過剰な力が抜け痛みの軽減につながります。

右手の痛みに悩まされている人はぜひ、実践してみましょう。

 

手首の返しに問題があるケース

本来スイングでは、バックスイングからクラブを下ろしてくる際、クラブヘッドは手の位置よりも少し遅れて降りていきます。

ボールを打つ瞬間に手首を返すことで、クラブが加速し、溜めてきた力がボールへうまく伝わります。

ここの手首の動きに問題があると、右手の手首を痛めてしまいます。

原因

ボールを打つ瞬間、遅れてきたヘッドを修正する時に働くのが右手首です。

ここでインパクトの際の右手首の動きを詳しく見てみます。

ダウンスイングの時は右手の甲側に曲がっている手首はボールを打つ瞬間に手の平の方向へ返り、総体的に手首はまっすぐの状態に戻ります。

この動きによって、クラブのヘッドがグリップよりも前に出てボールを打つことができます。

重たいグリップを握りながら、勢いよく手首を返すので右手の負担は当然強くなってしまいます。

特に痛みを感じている人は、この手首の動きが過剰になってしまっている可能性があります。

対処法

この手首の過剰な動きを改善する方法は2つあります。

一つはグリップの握り方を変えること。

そしてもう一つはクラブを短く握ることです。

グリップの握り方は、先ほども出て来ましたが10本の指で握るベースボールグリップ(テンフィンガーグリップ)にすることで手首の痛みも軽減できます。

慣れるまで時間が掛かる場合もありますが、10本の指で均等に力が分散されることで右手に過剰に掛かっていた負担を軽減させることができます。

それでも上手くクラブが振れない場合は、クラブを短く握ることも痛みの軽減には効果的です。

クラブを短く握ることで、単純にクラブヘッドの重みが軽減され、手首の負担を最小限にすることができます。

また、スイングの際のクラブヘッドと手の位置の時間差が短くなることで、手首を返す動きが少なくなる分、その負担も軽減できます。

右手首の痛みに悩まされている場合は、ぜひこの2つを実践してみましょう。

 

ゴルフで左の手首が痛くなる原因と対処法

左手の動きが主体となるゴルフは、プロのゴルファーでも左の手首を痛めてしまうことが多々あります。

その原因となるのが次の2つのケースです。

  • インパクトのダメージを受けているケース
  • ダウンブローが原因となっているケース

 

インパクトのダメージを受けているケース

ゴルフのスイングでは、バックスイングの状態から左手でクラブを引く様に振り下ろしボールを打つ動きが基本となります。

そのため左手への負担は自然と大きくなってしまいます。

原因

左手の動きが主体となる分、ボールを打つときの衝撃も直接左手に加わってしまいます。

打ちっ放しなどの練習では、夢中になってしまうと100球近くボールを打つことも珍しくありません。

また、コースに出るとティーアップした状態で打つことは少なく、場合によっては林の中に入ってしまったボールを打とうとして気の根っこを叩いてしまったり、ダフってしまうこともあります。

こうしたミスショットは当然左手への負担を強めてしまいます。

このように、正しいスイングをしていてもインパクトの際に左手首に蓄積されたストレスにより痛めてしまう人が多いんです。

対処法

痛みが強い場合は、1番は安静が優先となります。

痛みがある部分が熱をもって腫れている場合は、氷嚢などでクーリングをすることも効果的です。

基本的には痛みが落ち着くまではゴルフの練習は行わず、安静にしましょう。

また、痛みが落ち着いてゴルフを再開できるようになった際は、練習の前後で手首のケアをすることも大切です。

左手の親指の付け根を右手で軽く揉みほぐすようにマッサージをしたり、準備運動の段階で手首をしっかりと回したりストレッチをしておくことも痛みを再発させないためには必要です。

ダウンブローが原因になっているケース

特に左手首の痛みに悩まされやすいのがダウンブローの打ち方をしている人です。

ダウンブローとは、ボールを打つ際にクラブヘッドの最下点に到達する前の下降段階でボールを打つ打ち方を指します。

ダウンブローの打ち方は、バックスピンを掛けボールを高い軌道で飛ばしたり、ボールをクリーンヒットさせることが出来るといったメリットがあります。

原因

ボールを最下点で打つよりも理想とされるダウンブローですがメリットがある反面、デメリットもあります。

それが上からボールを叩き込むように打つことで、地面が硬い練習場で打つ場合などは特に左手への衝撃が強くなってしまうことです。

また、クラブが縦振りに近く慣ればなるほど、インパクトの際に手首を返す動きが強まるため、必要以上に手首を痛めてしまうこともあります。

対処法

ダウンブローが左手首の痛みに繋がってしまっている場合は、思い切ってレベルブロー(払い打ち)に変えることが一番の解決法となります。

レベルブローとは、地面と平行にボールを払うような打ち方のことで、クリーンショットが打ちやすくなり手首への負担が大きく軽減されます。

まずは素振りの状態で、芝の上を「シュッ」と音がするように打つと感覚が掴みやすくなります。

ひと昔前のゴルフクラブはクラブの重心位置が高かったため、ダウンブローのように上から打ち込む様に打つことが良いとされてきました。

しかし、最近のクラブは重心位置がヘッドの下部にあるため、レベルブローのような払い打ちでも、しっかりとボールに力が伝わり高い軌道で飛びやすくなっています。

全てのクラブに共通するという訳ではありませんが、痛みを堪えてダウンブローで打つ必要はなくなってきているのです。

 

まとめ

ゴルフで手首が痛くなる多くの原因が使い過ぎによる腱鞘炎です。

痛みが強い場合は安静が第一となるので、痛みが引くまで一旦ゴルフはお休みすることも大切です。

また、手首を痛めてしまう人の多くには、グリップを握る力が強過ぎて、手打ちになってしまったり、手首の筋肉が硬いなどの共通点があります。

更に、右の手首が痛むのか、あるいは左の手首が痛むのかによって痛みの原因や対処法は異なります。

上記のような痛みに繋がってしまうクセがある人は、今回紹介した方法でグリップの仕方を変えたり、スイングを見直すことが痛みの改善の第一歩となります。

ぜひ、参考にしてみてください。

 


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ABOUT US

木城 拓也
理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。 その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。 筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。
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