多くの女性を悩ませる体のパーツの一つである『お尻まわり』。
特に、腰幅の広さや骨盤の広がりで太って見えるといった悩みを抱えていませんか?
太ももの骨の付け根には大転子と呼ばれる出っ張った部分が存在します。
この大転子が何らかの原因で歪み、横に出っ張ってしまうと
お尻の形を綺麗にしても腰幅だけが広がったまま太って見えてしまうんです。
本記事では、そんな悩みの効果的な解決法として
大転子を引っ込めるスクワットでお尻や太ももの形を美しくする方法をご紹介します!
誰でも簡単にできるエクササイズですが、
その分やり方を間違えると返ってお尻や太ももが太くなってしまうのがスクワット。
形を変えたい人は、最後まで読んで注意点をしっかりと理解し
理想のプロポーションを一緒に作っていきましょう!
目次
大転子を引っ込めるスクワットの大きな違いとは
大転子を引っ込める上スクワットの大きな違いはスクワットのフォームです。
具体的にどんなふうに違うのが詳しくみてみると以下の3つのポイントがあります。
- 股関節の角度が違う
- 足の向きが違う
- 効かせる部分が違う
上から順にわかりやすいように解説していくので、実践する前の予備知識としてしっかりと理解しておきましょう。
股関節の角度が違う
最初に注意して頂きたいのは股関節の角度です。
大転子を引っ込めるスクワットでは股関節を外旋(外へ捻る)するのが最大のポイントです。
なぜなら、大転子が出っ張っている原因の一つが
現代の女性は股関節が内股で外旋する筋が弱くなっているケースが異常に多いからです。
内股になっていると、体のバランスをとる上で
大転子が外側に向いてしまうため横に出っ張るようになってしまいます。
そのためまずは股関節の外旋を意識して大転子を引っ込めてスクワットを行うことで
大転子の出っ張りを改善していきます。
通常のスクワットでも少し外側に開いて行いますが、
大転子を引っ込める際はそれより大きく、角度で言うと45度ほど外側に開き行ってください。
足の向きが違う
2つ目のポイントは足の向き(つま先の向き)です。
通常のスクワットはつま先が前を向いて行いますが、
スクワットを引っ込めるスクワットは骨盤同様につま先を外側に向けて行います。
先ほど、股関節を45度方向に外側に開いて行うことをお伝えしましたが、
この時つま先が前を向いてしまうと、
膝の向きとつま先の向きがバラバラになってしまいます。
この状態でスクワットを続けると、膝に負担がかかり痛めてしまいます。
また、足をまっすぐにしてスクワットをすると太ももの前側への負担も大きくなってしまいます。
大転子を引っ込めるスクワットではこれらを注意した上で
しっかりと大転子を引っ込める方向へ力を使うため
つま先も45度開いた状態で行うように意識しましょう。
効かせる部分が違う
スクワットは下半身を鍛える代表的なトレーニングですが、
大転子を引っ込めるスクワットは効かせる部分が違います。
普通のスクワットでは主に
- 太ももの大腿四頭筋
- お尻の大臀筋
- 裏もものハムストリング
- 背中の脊柱起立筋
を均等に鍛えるがメインとなってきます。
しかし、大転子を引っ込めるスクワットは、
- お尻の大臀筋
- 股関節の外旋筋(インナーマッスル)
の2つをメインに鍛えていきます。
この違いを理解して行うことが結果を出すために重要となります。
大転子が引っ込めるのに重要なのは「外旋」
大転子を引っ込めるのに重要なのは股関節の外旋(外に捻る動き)ですが、
その理由は以下の2つにあります。
- 大転子は内股になると出っ張る
- 股関節の外旋で大転子を正しい位置に戻す
大転子は内股になると出っ張る
大転子は内股の状態になると横に出っ張ってしまいます。
実際に自分で触ってみるとわかりやすいので、
太ももの付け根を両側から触りながら膝を外側、内側に動かしてみましょう。
膝を外に開いたときにはなかった出っ張りが、
内側に捻ったときに出てくるのがわかりますよね。
このように、体の構造上で内股になると大転子は出っ張ってきます。
これは大腿骨の形や股関節の形状が関連しているんです。
股関節の外旋で大転子を正しい位置に戻す
先ほど大転子の動きを実際触ってみてわかるように、
膝が外側に開いた状態では大転子が引っ込んだ状態になります。
実はこの状態が、股関節がしっかりと嵌っている状態です。
先ほどは、膝を開く動きでこれを可能にしましたが、
本来は股関節の外旋筋の力で大転子を正しい位置に戻すことが重要です。
つまり、いかに内股とならないように保持できる力をつけることが最も重要となるんです。
大転子を正しい位置に戻すために重要なのが股関節を外旋する筋肉。
少し難しいですが股関節を外旋させる筋肉は以下の6つです。
- 梨状筋
- 大腿方形筋
- 上双子筋
- 下双子筋
- 内閉鎖筋
- 外閉鎖筋
お尻の深い部分にあるインナーマッスルで、普段意識しないと使われにくい部分です。
大転子が出っ張っている大半の人が、すでに凝り固まって伸び縮みしにくくなっています。
そのため、
- 股関節全体の筋を柔らかくし動きの柔軟性をつける
- 足だけでなくお尻の筋肉もつけ骨盤を安定させる
- 股関節の外旋筋 を鍛を鍛えて脚の姿勢を整える
の順にしっかりと整えていく必要があります。
意識せずとも内股にならない姿勢をキープできる様にしっかりと鍛えていきましょう。
大転子が引っ込むとお尻や太ももはどう変わる?
大転子が引っ込むと単に腰やお尻の横幅が狭くなるだけでなく
ヒップアップして見えたり、足が長く見えるなど見た目の嬉しい変化はさまざまです。
その理由を
- お尻への効果
- 太ももへの効果
上記2つに分けて解説していきます。
お尻への効果
大転子が引っ込むことで起こるお尻への効果は
- 弛んだお尻が引き締まる
- ぷっくりと上むきの美しい形になる
の2つです。
実はお尻の筋肉は骨盤から大転子に掛けて走行しています。
大転子が出っ張った状態では、お尻の筋肉が働きにくくなりたるみの原因になります。
大転子を引っ込めることでお尻の筋肉が正しく使えるようになると
自然と日々の生活でもお尻の筋肉が働きやすくなります。
これがお尻のたるみを解決させてくれます。
また、誰もが憧れるプリッとした上向きの形のいいお尻。
これに欠かせないのが、お尻のインナーマッスルとアウターマッスルのバランスです。
お尻のインナーマッスルである股関節の外旋筋をしっかりと鍛えて
大転子が引っ込むことで
その上に位置するアウターマッスルがバランスよくつきやすくなり
誰もが憧れる上向きの美しいお尻になります。
一見関係ないように見える大転子とお尻の見た目ですが、
意外にも密接に関わり合っているんですね。
太ももへの効果
大転子が引っ込むことで足はスラッと真っ直ぐに伸び長く見えます。
そのポイントとなるのが太ももの以下の2つの変化です。
- 太ももの横張りが解消
- 太ももの前張りが解消
太ももを太く見せてしまう2大要因である横張りや前張りは
実は大転子を整えることが解消の近道なんです。
内股で大転子が外側に出っ張った状態だと、その不安定に捻れた股関節のバランスを保つために
太ももの前側や外側の筋肉に負担が掛かってしまうんです。
過剰に働きすぎることで、発達しすぎた太ももは
ガチガチに硬くなりどんどん太さを増してしまいます。
大転子が引っ込みお尻の筋肉がしっかりと働くと股関節が安定するため、
太ももへの過剰な負担が軽減されます。
その結果、太ももの前側や外側の筋肉がバランスよく働けるようになります。
自然と姿勢が整い、無駄な筋肉を使わずに美しい姿勢で動作ができるようになります。
大転子を引っ込めるスクワット前にやっておきたい3つの準備
大転子を引っ込めるスクワットをただ闇雲に頑張れば良いかというとそれは間違いです。
すでに大転子が出っ張っている状態でスクワットをやるのは、返って足が太くなる原因になってしまいます。
そこで重要なのが大転子を引っ込めるスクワットを実践する前にやっておきたい3つの準備です。
- お尻や外ももの筋肉をほぐす
- お尻のインナーマッスルを鍛える
- 股関節を正しく動かす
スクワットに走る前に、まずはこちらをしっかりと理解していきましょう!
お尻や外ももの筋肉をほぐす
大転子の出っ張りに悩む人は、お尻の筋肉が弱化し伸び縮みしにくくなってします。
また反対に外ももの筋肉が過剰に働いてしまい、ガチガチに凝り固まっています。
これでは、大転子を引っ込めたくても
筋肉の硬さや弱化により必要な関節の動きが出せなくなってしまいます。
そこで重要となるのが、筋肉をつける前にしっかりとほぐして柔軟性のある状態にしておくことです。
これに効果的なストレッチを2つ紹介します。
注意点としては
- 息を止めることなく呼吸をしながらリラックスし行う。
- しっかりと伸びている部分を意識して行う
- 無理しすぎず痛気持ちい範囲で伸ばす
この3つを意識しながらストレッチを行ってください。
また1回で筋肉に柔軟性がつくわけではないため習慣化しながら行ってみてください。
①上に仰向けで寝ながら左側に身体を捻ると同時に右足も左側に捻ります。
②右足をしっかりと床につけるよう足を伸ばす
③お尻、足が伸びているのを意識しながら20〜30秒ストレッチする。
④左右逆にしてもう片方のストレッチ。
注意点としては
- しっかりと呼吸をしながら行う
- 身体はひねるが顔は上を向いたままにする
- 痛みがない範囲で行う
- ストレッチは筋トレ同様に正しいフォームで行わないと効果が軽減してしまいます。
- 伸ばせているから良いのではなく、正しいフォームでしっかり伸ばせていることを注意しながら行ってみましょう。
お尻のインナーマッスルを鍛える
お尻の筋肉は大臀筋と言う大きな筋肉の他に
股関節のコントロールから脚を動かすためのサポートをする
中臀筋、小臀筋、大腿筋膜張筋といった筋肉、
股関節を外旋させるための6つの外旋六筋があります。
スクワットをするのに非常に重要な役割をし、
お尻のインナーマッスルを鍛える事で正しいフォームで運動を行うことができたり
可動域を広げるのに繋がったりします。
ここではこれらを鍛えるのに効果的な3つのトレーニングを紹介します。
①横向きに寝っ転がり肘を付き上半身を起こす
②バランスが取れたら身体全体を浮かせて足と前腕でバランスをとる
③身体をぶらすことなく30秒〜1分間キープ
④左右逆にして行う
注意点として
- 肘を90度にしてバランスを取りやすい姿勢にする
- 頭から足先まで曲がることなく一直線に保つ
- 腹筋に力を入れながら行う
-
顔もブレることなく正面を向く
サイドエルボーブリッジは足や臀部を鍛えるだけでなく体幹もしっかり鍛えることができるトレーニングです。
バランス力も必要なため身体がブレやすい種目ので
正しい姿勢をキープしながら行うのが最も重要になります。
常にフォームを確認しながらトレーニングを行いましょう。
また余裕ができるようであれば片足を伸ばしながら上げて負荷を調整してください。
サイドエルボーブリッジで片足を上げられない方はこちらの方法を試してみてください。
①床に横向きで寝て、床側の足を少しだけ曲げ体を安定させる
②片方の足を伸ばしながらまっすぐ上げる
③余裕がある方は10秒間キープ。×5セット
④大変な方は3秒キープしゆっくり下ろす。×7セット
⑤左右逆にして行う
注意点としては
- 骨盤は動かさずに足だけを動かす
- 呼吸をしながらゆっくり行う
- 足はしっかりと真上にあげる
ヒップアブダクションは負荷を調節しながら行うことができるトレーニングのため
無理のない範囲でしっかりと行ってください。
①仰向けになって寝っ転がり膝を立てる
②肩と足でバランスを保ちながらお尻を上げる
③腹筋とお尻に力を入れて身体を一直線に10秒間キープする。
④ゆっくり戻り5セット行う
注意点としては
- 肩から膝まで一直線にして、反りすぎたり丸まりすぎないよう意識する。
- 膝を立てる角度は90度。
- 呼吸をしながらゆっくり行う
グルートブリッジも自分で負荷を調整しながら行ってください。
お尻だけでなく腹筋にも力を入れながら正しいフォームで、
余裕がある方は一直線状態を30秒キープしてチャレンジしてみてください。
股関節を正しく動かす
お尻周りのストレッチ、インナーマッスルのトレーニングして初めて
正しい姿勢で股関節を動かすことができます。
ここでの正しく動かすとは、
- 股関節が外旋し関節の正しい位置が保たれている
- お尻や太ももに無駄な力みがない
- 股関節が必要な方向にしっかりと動かせる
ことです。
次で解説していくスクワットをする上でも一番大切なのは正しいフォームで行うことです。
逆に言うといくらハードにトレーニングしても
正しいフォームで動かさなければ全く意味はありません。
最初は負荷は少なくても大丈夫なのでしっかりとフォームを確認しながら行ってください。
大転子を引っ込めるプロ直伝のスクワット法
では実際の大転子を引っ込めるスクワットのやり方について解説していきます。
①足幅を肩幅より少し広めにとる
②膝を45度外側に向けてつま先も外側に向ける
③胸を張って顎を弾きながら膝がつま先より出ないようにゆっくり下がります。
④お尻をより意識して上がった際にはお尻を引き締める。
⑤しっかりフォームを意識しながら×30回行います
注意点としては
- 常に胸を張って身体を真っ直ぐに保つ
- 踵に体重を乗せる意識をしながら行う
- 呼吸は下ろす時に吸って、上げる時に吐く。
大転子を引っ込めるスクワットは何度も言いますがフォームが一番大切です。
大変な方は膝を曲げる深さを浅くして行うと、負荷が軽くなります。
習慣的に行うことができれば必ず姿勢が改善しますので頑張ってみましょう。
スクワット以外に+αで大転子を引っ込める日常動作2選
スクワット以外でも大転子を引っ込める方法は日常にも隠れています。
それは、普段私たちが何気なくやっている
- 立つ
- 歩く
といった2つの動作にまつわる工夫です。
大転子を引っ込める立ち方
大転子が出っ張りやすい人のほとんどが気づくと片足立ちになるクセがあります。
片足立ちをしてしまうと、左右の足に掛かる体重が偏ってしまいます。
体重の掛かっている側の骨盤が横にスライドし、大転子が横に出っ張ってしまいます。
足をクロスした立ち方をする方も多いですが上記同様に、それもNGです。
大転子を引っ込める立ち方の基本は両足立ちです。
重心を真っ直ぐに保ち、左右の足に均等に体重を掛けて立つことを意識しましょう。
その上でお尻の穴を少し閉めるように、お尻のインナーマッスルを意識してみると
股関節が安定し大転子が引っ込むのと同時に美しい立ち姿勢に近づきます。
大転子を引っ込める歩き方
大転子が出てします歩き方で多いのが
やはり内股で歩く人です。
他にも歩くときに骨盤が左右にブレて歩いている人も要注意です。
まずはこの2点を行わないように意識してみましょう。
その上で行ってほしいのは股関節を外旋に保ち安定して歩くこと。
具体的には骨盤は左右に動かさず、つま先をほんの少し外側に開くのを意識することです。
- 骨盤の動き
- つま先を少し開く
この2点を意識するだけで大転子が引っ込むだけでなく、軸が整い見た目も美しい歩き方になります
慣れるまでは、鏡の前やショーウィンドウに映る自分の歩き方をチェックしながら意識してみましょう。
まとめ
今回は大転子が引っ込むスクワットを紹介しました。
重要なのは、ただ闇雲にスクワットを頑張るのではなく、
- 股関節全体の筋を柔らかくし動きの柔軟性をつける
- 足だけでなくお尻の筋肉もつけ骨盤を安定させる
- 外旋筋を鍛を鍛えて脚の姿勢を整える
この3つを理解した上で行うことです。
ぜひ、チャレンジしてみてください。
①両足の膝を立ててお尻を床に付け座る
②片方の足を曲げて、もう一つの太もも部分にかける
③身体を前傾に倒しお尻部分が張っているのを意識する。
④10秒〜20秒間ストレッチ
⑤左右逆にしてもう片方のストレッチ。