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自転車で膝が痛い!考えらえる原因から対処法まで理学療法士が徹底解説!

「自転車に乗ると膝が痛い!」

「走る距離が増えると膝が痛くなる!」

このような自転車による膝の痛みで悩んでいませんか?

 

結論、自転車による膝の痛みの原因は

  • 自転車の調整が合っていない
  • 自転車に乗る際のフォームが間違っている
  • 腸脛靭帯炎ちょうけいじんたいえん変形性膝関節症へんけいせいひざかんせつしょうなどの炎症性疾患

これらの問題が考えられます。

 

しかし、自転車による膝の痛みで悩む多くの方は

「なんとなく冷やしたり、痛みを放置してしまっている。」

と原因や対処方法がわからずに練習を続けてしまっています。

 

特に上記の炎症性疾患に関しては、間違った理解や対処によって痛みを悪化させ危険な状態になることもあります!

 

ですがそのような悩みはこの記事で解決できます。

 

誰でも原因や対策がわかるように身体の専門家である理学療法士

  • 膝の痛みの具体的な原因
  • 痛みの判別方法
  • 痛みの対処方法と治療

これらのポイントをわかりやすく解説していきます。

 

自転車で膝が痛いときに考えられる5つの原因

自転車によって膝の痛みが起きた場合に原因となるのは、主に5つあります。

  • 膝の炎症
  • 股関節が硬い
  • 負荷が強い・やりすぎ
  • 自転車の高さが合っていない
  • フォームに問題がある

これらの原因は、起こり方から対処方法が異なります。

 

単に器具の問題だけではなく、痛みの種類によっては緊急性が高いものもありますので順番に見ていきましょう。

 

木城先生
痛みを判別するため、当てはまっているかチェックしてみましょう!

 

膝の炎症

まず注意したいのが、膝の炎症です。

自転車という器具の特性上、常に前傾姿勢で膝が軽く曲がった状態で長時間のかかるペダリングを行います。

 

ペダリングは負荷がかかりますので、同じ動作が繰り返されると膝周囲の組織は摩擦や損傷によって炎症反応を起こします。

炎症反応にも重症度があり、重症度が高いものほど緊急性が増します。

軽症 スポーツは可能であるが、その後痛む。

中等症 スポーツのプレーには支障がないが、途中と後で痛む。

重症 常に痛み、プレーに支障が出る。

最重症 腱や靱帯の断裂。

参照元:公益社団法人 日本整形外科学会

膝の痛みと言っても痛みがある場所、痛みがない場所もあると思います。

膝には様々な組織があるため場所によっても原因が異なります。

そこで、痛みの部位によって考えられる原因を以下にまとめました。

痛みの部位と原因チェックリスト
  • 膝・大腿の外側が痛い=腸脛靭帯炎ちょうけいじんたいえん
  • 膝の内側が痛い=変形性膝関節症へんけいせいひざかんせつしょう

多くはこれらの可能性が考えられます。

それぞれの病態、対処法については後ほど、詳しく解説しています。

 

股関節が硬い

次に股関節が硬いことによって膝の痛みが起こる場合があります。

股関節を硬くさせてしまう要因として股関節周囲の筋肉・筋膜の柔軟性が低下していることがあります。

 

なぜ股関節の硬さが膝の痛みを起こすのかまとめました。

股関節の硬さと膝の痛みの関係性
  1. 股関節周囲の筋肉・筋膜の硬さがある
  2. 股関節の硬さによってフォームが崩れる
  3. 膝に負担が集中することで痛みが出現する

痛みが起こるのは、主にこのような理由で起こります。

 

筋肉が硬くなってしまう原因はさまざまですが、姿勢の問題や運動のフォームによる影響などが考えられます。

 

具体的にどんな筋肉が硬くなりやすいのでしょうか?

股関節を硬くさせやすい筋肉は以下の通りです。

  • 大殿筋だいでんきん
  • 大腿二頭筋だいたいにとうきん(以下、ハムストリングス)
  • 大腿筋膜張筋だいたいきんまくちょうきん

上記3つの筋肉は主に殿部から大腿部だいたいぶに付着している筋肉です。

 

自転車での姿勢は、前傾で股関節を常に曲げている姿勢のため、臀部でんぶや太ももの後面・側面の筋肉が硬いとフォームに影響が出てしまうのです。

 

実際にどの筋肉が硬いか判別するためにはストレッチが有効です。

詳しいストレッチの方法については後ほど紹介しているので参考にしてみてください。

 

負荷が強い・やり過ぎ

股関節の硬さや膝の炎症もなさそう。

でも膝が痛いという方は、ペダルの負荷が強い・やりすぎているということが考えられます。

 

ペダルの負荷はどの程度が適正なのでしょうか?以下にまとめました。

  • ペダルの負荷(回転数)は心拍と筋力の負荷によって決まる
  • 1分間に90回転できる程度の負荷が良いとされている

 

実際は自転車に乗る目的によっても違いがあるため、わかりやすく目的別でご紹介します。

スポーツの場合
  • 軽い負荷から始める、停止し再開後も軽い負荷から上げていく
  • 1分間の回転数が90回転を目標にする
  • 1時間に1回は水分補給などの休息を行う

スポーツで行う場合は、中級者~上級者の方もいるため競技を継続するためにも負荷には注意が必要です。

 

日常生活で使う場合
  • 軽い負荷から始める
  • スムーズに走れる負荷で行う(1分間の回転数が50~60回転)
  • 立ちこぎをやり続けない
  • 1時間に1回は水分補給などの休息を行う

日常生活の場合は、時間短縮や荷物を載せるためなど利便性を重視する場合が多いです。

膝の痛みで生活が不便にならないよう負荷に注意が必要です。

 

自転車の高さがあっていない

自転車による膝の痛みで重要とされるのが器具の調整が不十分であることです。

特に考えられるのが、自転車の高さが合っていないことがあげられます。

 

自転車の高さは低すぎても、高すぎても身体には悪影響があります。

 

自転車の高さを決める要素は、以下の通りです。

  • サドルの高さ
  • 自転車の車輪のサイズ(インチ)
  • 自転車のフレームのサイズ

 

具体的に痛みが出るのはどういった場合なのでしょうか?

例えば、サドルが低すぎた場合は、膝が高く上がるため大腿四頭筋並びに膝関節への負担が増加し、痛みがでます。

 

また適正よりも自転車が大きかったり、サドルが高すぎる場合も体重を有効的に使うことができずに膝に負担がかかってしまいます。

 

自転車を購入する際には、試乗することが大切で、購入後も身体に合わせてしっかりと調整することが大切です。

 

フォームに問題がある

最後に自転車に乗る際のフォームの問題です。

自分にとっては乗りやすいフォームでも身体に負担がかかりにくいフォームとは違う場合もあります。

 

ロードバイクを想定し、問題となりやすいフォームをまとめましたので、確認してみてください。

自転車のNGフォーム
  • 両肩よりも体幹が落ち込んでいる
  • 体幹が過度に丸くなっている
  • 両肩が上がっている
  • 両膝が外側に開いている
  • 両膝が内側に寄っている

これらの要素があげられ、以下で順番に説明していきます。

 

両肩よりも体幹が落ち込んでいる場合、体幹が過度に丸くなっている場合は、腹筋に力が入りにくいところがポイントです。

腹筋、体幹に力が入らない場合、ペダルをこぐ際に足への負担が増加してしまい、膝の痛みが発生してしまいます。

 

両肩が上がってしまっている場合も両手でハンドルが固定できず体幹の筋力が発揮しにくくなるため、両膝の負担が増加します。

 

両側の膝が外側に開いてしまういわゆるO脚傾向の方は、膝の外側の負担が増加し痛みが発生します。

 

両側の膝が内側に入ってペダルをこいでしまう場合も膝の内側に体重がかかり痛みが発生してしまいます。

 

前傾となったときにしっかりと腹筋の力が働いている膝はまっすぐに曲げ伸ばしを行うなどが正しいフォームを作るうえで重要になります。

 

自転車で膝が痛いときに考えられる2つの疾患

痛みの重症度によっては緊急性が高く、起こりやすい膝の疾患についてわかりやすく解説していきます。

それぞれどんな症状がでるのか、治療法についても解説していますのでぜひチェックしていきましょう!

腸脛靭帯炎

腸脛靭帯炎ちょうけいじんたいえんは、膝の屈伸運動が繰り返されることによって、膝の外側にある腸脛靭帯が大腿骨とこすれあうことで炎症が起こり痛みが出現する疾患です。

 

症状としては、膝の外側に圧痛が確認できる、膝から股関節に向かって走るような痛みがあることです。

 

運動時に痛みがありますが、休むと痛みが引きやすいのが特徴です。

競技者である場合、以下の問題が考えられます。

選手側の問題としては、筋力不足、筋力のアンバランス、骨の成長と筋の伸びとのアンバランス、からだの柔軟性不足、アライメント不良などが挙げられ、練習や環境の問題としては、オーバートレーニング、選手の体力や技術に合わない練習、不適切な靴、硬すぎたり軟らかすぎる練習場などが挙げられます。

参照元:公益社団法人 日本整形外科学会

治療方法としては、以下の通りです。

  • 十分に安静をとる
  • 大腿筋膜張筋や大腿外側のストレッチ
  • 鎮痛剤の使用
  • アイシングなどの寒冷療法

腸脛靭帯と大腿筋膜張筋はつながっているためストレッチが有効です。

 

変形性膝関節症

変形性膝関節症へんけいせいひざかんせつしょうは、関節軟骨の老化による変性や運動による姿勢で膝関節への負担が増加し、関節が変形した状態を表す疾患です。

 

症状としては、膝の痛みや膝関節周囲に水がたまることです。

初期では立ち上がり、歩きはじめなど動作の開始時のみに痛み、休めば痛みがとれますが、正座や階段の昇降が困難となり(中期)、末期になると、安静時にも痛みがとれず、変形が目立ち、膝がピンと伸びず歩行が困難になります。

参照元:公益社団法人 日本整形外科学会

痛みの部位はさまざまですが、主に膝の内側や前面が痛むことが多く、外側や後面が痛い場合もあります。

 

治療方法としては、以下の通りです。

  • 鎮痛剤を使用する
  • 大腿四頭筋やそれ以外の膝周囲の筋トレを行う
  • 痛みやレントゲンの結果次第で手術も行います

 

自転車で膝が痛いときの4つ対処法

ここまで自転車で膝が痛い場合の痛みの原因や判別方法についてご紹介してきました。

 

ここでは膝が痛い時にセルフで行える対処法についてご紹介していきます。

玉川先生
見慣れている対処法でも新しい工夫があるかもしれないのでぜひチェックしていきましょう!

痛みが強い時は安静

自転車のペダルをこぐのがつらい!

乗ってない時も膝が痛む!

そのような場合はしっかりとした安静が必要です。

 

安静というのは自転車に乗らないというだけではありません。

体力やパフォーマンスが落ちるのを不安に思って、軽いランニングやウォーキングだけでもと思う方もいます。

 

しかし、しっかりとした回復のためには1~2日、日常生活に必要な最低限度の運動に抑えた方が良いです。

 

痛みがだんだん軽減してきたら以前の運動負荷を急に行うのではなく、徐々に負荷を上げていくことで膝の痛みをコントロールすることができます。

 

アイシング

膝の痛み以外に膝周囲が腫れている、赤くなっているなどの炎症症状がある場合は、冷やすことも大切です。

 

炎症症状に対し冷やすことで痛みの程度を軽減させる効果があります。

 

アイシングの方法は、水で濡らしたタオルや保冷剤などで30分程度患部を冷やします。

 

冷やす時間が長ければ効果が大きくなるということはありませんので、適度に患部を観察して冷やしすぎないことが重要です。

ストレッチ

痛みの程度がある程度落ち着いてきたらストレッチを行うのも大切です。

 

ストレッチの目的は筋や筋膜を伸長させることで、過度な緊張を抑えフォームを改善させること・痛みを改善させることです。

 

何種類かのストレッチを以下にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

まず、腸脛靭帯にもつながっている大腿筋膜張筋のストレッチをご紹介します。

筋肉が柔らかくなることでフォームの改善、腸脛靭帯の負担軽減を目時としています。

大腿筋膜張筋のストレッチ
  1. 仰向けで患部側の足を伸ばしたまま90度程度まで上げる
  2. そのまま反対側へ体をひねりながら倒す
  3. 倒した足のつま先が床につく程度で15~30秒キープ

注意点として、途中で強い痛みが出る場合は控えましょう。

 

次に臀部のストレッチをご紹介します。

目的としては、臀部の筋肉が柔らかくなることで前傾フォームの崩れを改善します。また、臀部とハムストリングを使った正しいペダリングができるようになります。

臀部のストレッチ
  1. 仰向けで両ひざをたて患部側の外くるぶしを反対の膝上あたりに乗せる
  2. 反対の膝裏を両手で持ち、患部側の足と一緒に抱え込むように曲げていく
  3. そのまま15~30秒キープ

注意点として、途中で強い痛みがある場合は控えましょう。

 

マッサージ

ストレッチが難しい…。

ストレッチのほかにもやりたい。

という方には、マッサージもおすすめです。

 

膝の痛みは主に筋肉・筋膜の硬さが原因となることが多いため、筋膜への対処方法も知っておくとさらに良いです。

 

ここでは筋膜に対する介入を動画で分かりやすくご紹介していきます。

間違った方法で対処すると痛みが悪化することもあるのでぜひチェックしてみてください。

 

太ももの外側のマッサージ

 

膝の内側のマッサージ

 

上記のマッサージのポイントは

  • 局所的に硬いところを対処できる
  • 硬くなりやすい場所を自分で見つけることができる

というところです。痛みが過度に強い場合は控えましょう。

木城先生
さらに効果を出したいという方は理学BODYでお待ちしています!

 

痛みなく自転車に乗るためのポイント2つ

自転車で膝が痛い場合についていろいろなポイントをご紹介してきました。

 

膝が痛くなってしまう原因は多様なので、自分にとって何が正しいのか見極めるのは難しく感じると思います。

 

しかし、最後にここだけは押さえておきたい! というポイントを2つ、簡単で分かりやすく記載するのでぜひチェックしてみましょう!

自転車の高さを合わせる

自転車の高さが合っていないと姿勢が正すことができずアンバランスな負荷となってしまいます。

 

正しい高さに調整するためのチェックリストを作成しました。

 

自転車の調整チェックリスト
  1. サドルにまたがった時につま先が着く高さである
  2. 伸長に対して車輪のインチが適正である
  3. 自転車のフレームが伸長に合っている
  4. 試乗する

サドルにまたがった時につま先が地面につく高さになっていると、大腿四頭筋や大殿筋、ハムストリングの筋力が効率的に使えます。

また、体重も有効にできる高さとなるため調整が重要です。

 

伸長に対する車輪のインチやフレームは、わかりやすく明記されているので参考に調整することをおすすめします。

サドルの高さが合っていても、車輪のインチやフレームが合わないと効率的にペダルがこげず、膝への負担が増加します。

 

最後に新しく自転車を購入する場合や調整した自転車は、いきなり長距離を走るのではなく試乗することが重要です。

 

フォームを見直す

自転車の調整が済んだらフォームを見直すことが大切です 。

前傾位になったときにしっかりも腹筋に力が入る、膝はまっすぐに曲げ伸ばしができるといったポイントに注意しましょう。

正しいフォームに修正するだけでも膝の状態が良くなる場合があります。

 

今すぐどうにかしたい痛みは理学ボディへ

ここまで膝が痛くなる原因や対処方法についてご紹介していきました。

 

しかし、なかなか痛みが治らない、違和感があるなどセルフケアでは難しい場面もあります。

 

今すぐ痛みをどうにかしたい!という方は、ぜひ一度理学ボディにお越しください。

当院では、膝の専門家でもある理学療法士が医学的知識をもとに施術します。

 

国際的に認められている筋膜に対する筋膜リリースという施術で効果も期待できます。

同じような膝の痛みで悩んでいた過去の例をご紹介します。

ランナー膝に筋膜リリースが抜群に効く理由を理学療法士が解説します。

ランナー膝は別名、腸脛靭帯炎ともいわれ、今回の記事でご紹介した痛みの症状に当てはまります。

そのような方でも、来院されたその場で痛みが解消し、その後も痛みの再発はありませんでした。

 

痛みの特徴にも個人差があるためすぐに治るのか不安に思われる方もいると思います。

理学ボディは初回から痛みが解消され卒業するまでに3回以内の施術で済みます!

 

痛みをすぐにどうにかしたい方は、ぜひ一度お近くの店舗にご相談ください。

 

まとめ

今回は、自転車で膝が痛い場合の原因や対処方法についてご紹介してきました。

 

自転車によって膝が痛くなるポイントは自転車の高さフォームの問題です。

スポーツや普段使いなど目的はさまざまですが、長く乗り続けられるということが一番大切です。

 

痛みに対してまずはセルフケアで対処し、困ったときは理学ボディで専門家に相談してみましょう。

快適に自転車を利用するためにしっかりと対応していきましょう。

 


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