ダイエットを頑張っているのに足だけが細くならない
ストイックに努力し続ける女性に多いのが足痩せに関する悩み。
運動をすると筋肉で足が太くなる?
食事制限で足が痩せないのはなぜ?
といった疑問を抱えながらも、
自己流であれやこれやと頑張ってしまっていませんか?
じつは、足だけが痩せない理由には
姿勢や骨盤の歪みが影響していることがほとんどです。
本記事では、足だけが痩せない根本的な理由からその改善方法まで
体のプロである理学療法士がわかりやすく解説していきます。

足だけ痩せない本当の理由
- スキニーをかっこよく履きこなしたい
- ショートパンツが履ける足になりたい
- 足を出すファッションを楽しみたい
女性なら誰しも願うことですが、現実はそう簡単にはいきません。
驚かれるかもしれませんが、足痩せを頑張ろうとしたとき
- ウォーキングやランニング
- 足の筋トレ
- 食事制限
のどれかに走ってしまうと失敗してしまうケースが多いです。
なぜなら、足だけ痩せない本当の理由は
- 基礎代謝のほとんどは上半身
- 骨盤が歪んでいる
の2つにあるからです。
上記の3つの方法のどれをとっても
解決できない理由が存在しているんです。
基礎代謝のほとんどは上半身
ダイエットをする上で切っても切り離せないのが消費カロリーの問題です。
となることで脂肪燃焼や減量が可能となることは
ご存知の人が多いかと思います。
しかし、
- 1日の消費カロリーがどのような割合になっているか
- どこで多く消費されているのか
についてはどうでしょうか?
圧倒的にこの部分を理解している人が少ないので
足痩せになかなかつなげられていません。
1日の消費カロリーの内訳は
- 基礎代謝:60%
- 生活活動量によるもの:30%
- 食事誘発性熱産生:10%
と基礎代謝が半分以上を占めています。
ここで、それぞれについて軽く説明しておきます。
- 基礎代謝:安静にしている状態で生命活動に必要なエネルギー量
- 生活活動:家事や運動など、体を動かした時に消費するカロリー
- 食事誘発性熱産生:食べ物を食べた時に消化・吸収の過程で消費されるカロリー
身体活動量
身体活動量とは、生活をするうえでの活動、歩く、家事をする、仕事をする、運動をするときなどに消費されるエネルギー量です。
食事誘発性熱産生
食事誘発性熱産生とは、食事をするときに消費するエネルギーの量のことです。食事をした後、身体が暖かくなるのはこの食事誘発性熱産生によるものです。
参照元:健康長寿ネット
1日の消費カロリーの中で半分以上を占める基礎代謝ですが
基礎代謝もそれぞれ何に使われているか深掘りしてみると
表1:人の臓器・組織における安静時代謝比率2)一部引用 臓器・組織 比率(%) 骨格筋 22 脂肪組織 4 肝臓 21 脳 20 心臓 9 腎臓 8 その他 16 参照元:健康長寿ネット
と脳活動や心臓、消化・吸収など
上半身に位置する部分でより多くのエネルギーが使われていることがわかります。
足だけが痩せない本当の理由は
基礎代謝の消費が上半身に偏っていることも影響しているんです。
骨盤の歪みや姿勢の歪み
大きく見落としてしまうのが、骨盤や姿勢の歪みです。
歪みが全くない人はいませんが、足痩せがうまくいかない人には
ある程度共通した形に歪んでしまっています。
その中で最も多いのが以下の3つのパターンです。
- 猫背で骨盤が後ろに倒れている
- 反り腰で骨盤が前に倒れている
- 骨盤の左右のバランスが崩れている
まず、デスクワークが多い人やO脚の人に多い
猫背+骨盤が後ろに倒れているタイプの人の特徴です。
- 猫背で骨盤が後ろに倒れる
- 内ももやお尻の筋肉が働きにくくなる
- バランスをとるために足の外側で体重を支える
- 全体的に外に広がって太く見える
続いて、ヒールをよく履くOLさんや姿勢を良くしようと頑張り過ぎてしまう人に多い
反り腰+骨盤が前に倒れているタイプの特徴です。
- 反り腰で骨盤が前に倒れる
- 太ももの前側に負担がかかりパンパンになる
- お尻の筋肉も使われにくく脂肪がつきやすくなる
最後は、足を組んだり片足重心がクセになっている人に多い
骨盤の左右のバランスが崩れている人の特徴です。
- 左右の骨盤の位置がずれてしまう
- 左右の足の長さに差が出てしまう
- 左右の足の筋肉のバランスが悪くなる
いずれかの骨盤傾きや姿勢の崩れがある人は、
まずは歪みを整えることから始めましょう。
骨盤や姿勢の歪みを解消して足痩せする方法
骨盤や姿勢の歪みが残ったまま、むやみやたらに運動をしても
残念ながらどんどんバランスが崩れて太く見えてしまいます。
効率よく足痩せを叶えるためには
- 骨盤の歪みを解消する
- 立ち姿勢の歪みを解消する
- 歩き方の歪みを解消する
以上の3つを実践していきましょう。
骨盤の歪みを解消する
まずは、自分の骨盤がどう歪んでいるかを知ることが大切です。
自宅で簡単に行える骨盤の歪みのセルフチェック法をお伝えします。
いますぐチェックしてみましょう。
- 壁に背中をつけて立つ
- 左右の腰骨が同じ高さにあるかをチェック
- 腰骨と壁の間に手の平一枚分の隙間があるかをチェック
⇨手が入らない/頭が壁につかないと骨盤後傾
⇨間が空きすぎていると骨盤前傾
⇨腰骨の左右の高さに差があると左右のバランスが崩れている
頭がそもそも壁につかなかったり、手の平が壁に入らない人は
猫背で骨盤が後ろに倒れてしまっています。
お尻の穴を壁に向けるような意識で骨盤を立たせて正しい位置に戻してみましょう。
壁との隙間が手のひら一枚以上に開きすぎている人は、
反り腰で骨盤が前に倒れてしまっています。
手のひら一枚分になるようにお腹に力を入れてみると
自然と前に倒れすぎていた骨盤が正しい位置に戻ります。
左右の骨盤の高さや傾きにずれがある人は
骨盤周りの左右のバランスが崩れてしまっています。
骨盤周りの筋肉のストレッチや、長座で行うお尻歩きでバランスを整えましょう。
立ち姿勢の歪みを解消する
骨盤の歪みの他にも、足痩せに必要な立ち姿勢のポイントはいくつかあります。
正面から見た時・横から見た時に分けてそのポイントをお伝えします。
- 左右の足幅は骨盤幅より少し狭く
- 体重が左右の足に同じになるように
- 足のつま先と膝が前を向くように
- 左右の骨盤の高さ・肩の高さが水平になるように
- 上半身の力は抜き胸が前を向くように
- 骨盤を立てお腹を引き上げる
- 足首・股関節の付け根・肩・耳が一直線
- 顎は軽く引き、視線は前を向く
- 頭上からひっぱられている感覚で軸をまっすぐに
これが基本の立ち方になります。
ひとつひとつチェックするのが大変な人は
1日のどこかで壁を背にして立つ習慣をつけると分かりやすく効果的です。
歩き方の歪みを解消する
立ち方が整ったら、最後は歩き方の歪みを解消させましょう。
まずは、歩き方の歪みの代表例である
- 反り腰タイプに多い:内股あるき
- 猫背タイプに多い:ガニ股歩き
とならないように注意しましょう。
歪みのない正しい歩き方のポイントは
- 顎を引き背筋を伸ばした状態からスタート
※重心はやや後ろに位置させ猫背にならないように
- 踵⇨土踏まず⇨指先の順に、出した足に真っ直ぐ体重を乗せる
- つま先と膝が真っ直ぐ前を向くように意識
- 後ろ足の太ももの付け根の伸びを感じるまでしっかりと伸ばす
- 腕はスッと伸ばし、後ろに引くように軽く振る
上記を意識して歩くことで、
日々の暮らしの中で効率よく足痩せを叶えることができます。
足痩せで悩むのは『筋肉がつくこと』
足痩せで最も多い悩みは、無駄な筋肉がついて太くなってしまうことですよね。
それもそのはず、上記でお伝えしたような歪みがある状態での筋トレは
自分の使いやすい筋肉ばかり使ってしまうため、
歪みがそのまま足の形に直結してしまうんです。
ここで注意したいのが、
- 骨盤や姿勢の歪みがある人が使う筋肉
- 足痩せを可能にする筋肉
には大きな違いがあるということ。
足痩せを叶えるために鍛えるべき部分というのは
骨盤の歪み改善や基礎代謝のアップに効果的なお尻や内ももの筋肉ですが、
歪みがある状態でトレーニングを行うと
いつも使っている前ももや外ももの筋肉ばかりに負担がかかり
余計な筋肉がついてどんどん太くたくましい足になってしまいます。
足痩せを効率的に行うためには
- 自分の骨盤や姿勢の歪みを知る
- 歪みを整える
- 鍛えるべき内もも・お尻のトレーニングをする
- 今後も無駄な筋肉がつかない立ち姿勢・歩き姿勢を身につける
これが最も重要なポイントとなってきます。
下半身のシルエットの崩れ・太くなる原因の90%が”姿勢の歪み”です。
1つでも下半身の歪みが引き起こることで、下半身は太くなります。
そのためにも”歪み”をいかに最小限にするかが大切です。
効果的に歪みを整えるにはプロの手を借りることもオススメです。
「一度しっかりと歪みを整えたい」
「早く結果を出したい」
という人は、下記リンク参照の
下半身痩せに特化した骨盤矯正専門パーソナルトレーニングミスリルに是非足を運んでみてください。
これまでお伝えした方法で骨盤や姿勢の歪みを整えたら
足痩せに効果的な筋肉を鍛えていきましょう。
足痩せに重要なお尻・内ももを満遍なく鍛えられるトレーニング法を2つご紹介します。
どちらも立って行えるトレーニングなので、仕事や家事の合間に行ってみましょう。
足痩せを叶える内もも・お尻のトレーニング①
お尻と内ももの筋肉を同時に鍛えられるトレーニングです。
ポイントは腰を下げた時に、しっかりと膝を開いておくことです。
上級者の方はダンベルを持ったり、腰を下げるスピードを変えて行うこともおすすめです。
- 肩幅以上に足を開き、つま先はやや外側に広げる
- 膝とつま先が同じ向きとなるように注意しながら腰を下ろす
- 踵で地面を押し上げるように元に戻る
- 20回 1〜2セット行う
足痩せを叶える内もも・お尻のトレーニング②
①のトレーニングにプラスして
ふくらはぎの筋肉を鍛える動きが入るトレーニングです。
動きの中でつま先・膝の向きがブレないように注意して行うことがポイントです。
- 肩幅以上に足を開き、つま先はやや外側に広げる
- 膝とつま先が同じ向きとなるように注意しながら腰を下ろす
- 腰を下ろした状態をキープしながら片側の踵を上に持ち上げる
- 左右交互に20回ずつ行う
- 踵で地面を押しながらゆっくりと元に戻る
まとめ
今回は、ダイエットの難題とも言える足痩せを効果的に行う方法をお伝えしてきました。
むやみやたらとトレーニングに走ってしまう前に、
自分の骨盤の歪みや姿勢の歪みを知り
その歪みを取り除くことが最大のポイントとなります。
せっかくの努力を無駄にしないためにも、
本記事の内容をしっかりと理解し理想の足に近づけていきましょう。
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