この記事を監修している人:木城 拓也(理学療法士免許所有) 理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。
木城先生
寝ているときに急に足がつる経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。
足がつって痛みが続き、辛い思いをしている方もいるでしょう。
足がつるのは、筋肉が縮みすぎているのが原因です。
健康な方でも足がつる可能性がありますが、高齢の方や妊娠中の方に特に起こりやすいといえます。
本記事では、寝ているときに足がつる原因と対処法、予防法について解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
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ぜひご活用ください。

目次
足がつる=こむら返りは病気?
急に足がつると、病気かもしれないと心配になるでしょう。
健康な方でも足をつるケースがありますが、足がつっただけでは病気とは思えない方もいます。
しかし、頻繁に足がつる、足がつるのに加え歩行時の痛みやしびれなどの別の症状がある場合は病気の可能性があります。
この場合は、放置せずにすぐ医療機関を受診しましょう。
寝てる時にこむら返りが起こる原因は?
寝ているときにこむら返りが起こる原因は、以下の5つです。
- 脱水によるミネラル不足
- 筋肉の疲労
- 姿勢不良による神経の圧迫
- 冷えによる血行不良と筋肉硬直
- 加齢
それぞれ解説します。
原因①:脱水によるミネラルの不足
1つ目の原因は、脱水によるミネラル不足です。
ミネラルは、筋肉を動かすために必要な栄養素ですが、汗をかくことで失われてしまいます。
寝ているときは気づかないうちに汗をかいており、特に夏など気温の高い季節はたくさんのミネラルが失われます。
睡眠中は水分補給ができないため、睡眠中に足がつりやすい原因は、汗をかいても水分補給ができずに脱水状態になるからです。
そのため、寝る前に水分を摂取してから寝るなどの対策が必要です。
原因②:筋肉の疲労
2つ目の原因は、筋肉の疲労です。
普段よりも活発に動いたり、負荷の大きい運動を行なったりして筋肉を動かすことで、疲労がたまります。
また筋肉を動かすことで、ミネラルを消費して足がつりやすくなります。
軽度の運動であれば影響はありませんが、長時間の運動や負荷の大きい運動はミネラルの消費量が多くなり、ミネラルバランスが乱れる場合がほとんどです。
つまり、疲労の蓄積とミネラルバランスの乱れによって、足がつりやすくなるといえます。
激しい運動をした際は、十分にストレッチを行なったうえで睡眠に入るようにしましょう。
原因③:姿勢不良による神経の圧迫
3つ目の原因は、姿勢不良による神経の圧迫です。
こむら返りは腓腹筋というふくらはぎの筋肉がつることです。
腓腹筋は坐骨神経(腰から足にむかって伸びている神経)から伝達を受けて動きます。
反り腰などで姿勢が悪かったり、骨盤が歪んだりしていると坐骨神経が圧迫されます。
圧迫されると、腓腹筋に「伸ばせ」という信号が十分に送られません。
そうなると腓腹筋が縮こまったままになり、足がつるのです。
姿勢が悪く、寝ているときに頻繁に足がつる場合は、神経が圧迫されているかもしれません。
原因④:冷えによる血行不良や筋肉硬直
身体が冷えることで血流が悪くなると筋肉が硬くなり、足がつりやすくなります。
そもそも血液は、筋肉を含む全身に酸素や栄養素を運ぶのが役割です。
冷えによって血流が悪くなると、活動に必要な酸素や栄養素が届きにくくなり、筋肉や神経などの働きが悪くなります。
特にふくらはぎは「第2の心臓」と言われているほど、全身へ血液を循環させるのに重要な役割を持っています。
そのふくらはぎが冷えて筋肉が固まってしまうと、血行不良になり足がつってしまうのです。
特に冬は、寒さで身体が冷えたり縮こまったりします。
そうなると、筋肉が固まり血流も悪くなるので、足がつりやすくなるのです。
原因⑤:加齢
5つ目の原因は、加齢です。
加齢で筋肉量が減ることで、筋肉内の血行不良が起こり疲れが蓄積されやすくなり、足がつりやすくなります。
また加齢は神経を劣化させ、脳から筋肉へ信号がうまく届かなくなるため、足がつる可能性が高くなります。
寝ているときに足がつるのを防ぐために、日頃から運動を行うことが大切です。
寝てる時のこむら返り対処法
寝ているときのこむら返りへの対処法について解説します。
足がつっているときは、筋肉が収縮し正常に緩まない状態のため、筋肉をゆっくり伸ばして徐々に緩めていく必要があります。
こむら返りが起きたときは、以下の流れでふくらはぎの筋肉をゆっくり伸ばしましょう。
- つった側の足の膝をたてる
- つま先をつかむ
- つかんだつま先をゆっくり自分のほうに引っ張る
- 痛みが引くまで伸ばす
急激に筋肉を伸ばそうとするとかえって痛めてしまう可能性があるため、呼吸をしながらゆっくり引っ張ることが大切です。
また、冷えはこむら返りを悪化させる原因になるので、お風呂上がりなど身体が温まっているタイミングで行うことをおすすめします。
寝てる時のこむら返りに対しての予防法を5つ紹介
寝ているときのこむら返りに対しての予防法は、以下の5つです。
- 水分補給をしてから寝床につく
- 適度な運動を行う
- 食事の栄養バランスに注意する
- 睡眠前に湯船につかる
- 身体が冷えないように対策をする
それぞれみていきましょう。
1.水分補給をしてから寝床につく
1つ目の予防法は、水分補給をしてから寝床につくことです。
寝ているときは汗をかいて水分やミネラルが失われるなか、意識的な水分補給が行えません。
そのため脱水状態になり、足がつりやすくなります。
寝ているときに足がつるのを防ぐために、寝る前に十分に水分補給をすることが大切です。
ただ、冷たい飲み物を飲み過ぎると冷えや頻尿の原因になるため、コップ1杯を目安に飲むと良いでしょう。
特に夏は汗をかきやすく、水分やミネラルの排出量が増えます。
そのため寝る前は、通常の水ではなく麦茶やスポーツドリンクを飲むことをおすすめします。
2.適度な運動を行う
2つ目の予防法は、適度な運動を行うことです。
足がつる原因の一つに、筋肉量の減少と血行不良があります。
ウォーキングなどの適度な運動を行うことで、筋肉量が減少するのを防ぎ、血流の改善が期待できます。
しかし過度な運動は、逆に疲労がたまり足がつりやすくなってしまうため、無理のない範囲で行いましょう。
普段運動の習慣がない方は、軽めの運動から始めて慣れてきたら徐々に強度を上げていくことをおすすめします。
また、運動後はストレッチを行い、筋肉の柔軟性を確保しながら疲労回復と血流改善を図ることも大切です。
3.食事の栄養バランスに注意する
3つ目の予防法は、食事の栄養バランスに注意することです。
筋肉を動かすには、体内では生成されないミネラルという栄養素が必要不可欠といえます。
ミネラルには16種類あり、なかでもマグネシウムとカルシウムは筋肉を動かすうえで重要な栄養素です。
マグネシウムは筋肉を弛緩させ、カルシウムは筋肉を収縮させる作用があります。
汗をかくとマグネシウムが多く失われて筋肉が正常に緩みにくくなるため、失われた分は毎日の食事から摂取する必要があります。
そのため食事の栄養バランスに注意し、寝ているときのこむら返りを防ぐだけでなく、健康に生活することを意識しましょう。
マグネシウムが多く含まれている食べ物は、以下のとおりです。
- 海藻
- ナッツ
- 魚
4.睡眠前に湯船に浸かる
4つ目の予防法は、睡眠前に湯船に浸かることです。
湯船に浸かることで身体が温まり、冷えや筋肉の緊張が緩和されます。
こむら返りが起きやすい方は、湯船に浸かったときにふくらはぎをマッサージすることをおすすめします。
なかには寒い季節は湯船に浸かり、夏はシャワーで済ます方もいるでしょう。
シャワーだと身体がしっかり温まらず、夏でも冷房などで身体が冷えやすいため、湯船に浸かって温まることをおすすめします。
湯船に浸かることで、身体が温まり血行改善が期待できるため、寝ているときに足がつるのを防いでくれるだけでなく質の高い睡眠につながります。
5.身体が冷えないように対策をする
5つ目の予防法は、身体が冷えないように対策をすることです。
身体の冷えは、足がつる原因となります。
たとえ湯船に浸かって身体を温めても、気温が低い時期は寝ている間に冷えてしまう可能性があります。
そのため、睡眠時にレッグウォーマーや湯たんぽなどのグッズを使用してみましょう。
湯たんぽを足元に入れておくだけで、全身が温まります。
寒さ対策で靴下を履いて寝ている方は、熱がこもって蒸れたり、血流が悪くなったりして睡眠の質を下げることにつながるため、レッグウォーマーに変えてみましょう。
こむら返りの予防に役立つストレッチを2つ紹介
こむら返りの予防のために、以下の2つのストレッチを紹介します。
- 太もも裏を伸ばすストレッチ
- ふくらはぎを伸ばすストレッチ
それぞれ紹介します。
寝ているときのこむら返りが気になっている方は、ぜひ実践してみてください。
①太もも裏を伸ばすストレッチ
太もも裏を伸ばすストレッチは、以下のとおりです。
- 椅子に浅く座り、片足を前に出す
- 膝が曲がらないように手で押さえる
- そのまま身体を前に倒す
痛みのない範囲で無理のない範囲で行いましょう。
上記のストレッチを行うことで、ふくらはぎと太もも裏の筋肉が伸ばされ、寝ているときのこむら返りを予防することにつながります。
②ふくらはぎを伸ばすストレッチ
ふくらはぎを伸ばすストレッチは、以下のとおりです。
- 壁に手をついて、片方の足を後ろに引く
- 後ろの足のつま先は人差し指を軸に、まっすぐにする
- 後ろ足の踵は浮かせず、膝は伸ばす
- その状態で身体を反らす
- 逆足も同様に行う
ふくらはぎを伸ばすことで、寝ているときにこむら返りが起きにくくなります。
ストレッチをやるべきタイミングと効果の記事では、ストレッチのタイミングについて詳しく解説しています。
ぜひご覧ください。
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こむら返りには整体もおすすめ
こむら返りに悩んでいる方や、予防したいと考えている方は、整体へいくことをおすすめします。
もし、足がつる原因が骨盤のゆがみからくる神経圧迫の場合、整体で骨盤を整えてもらうことで効果を感じられる可能性が十分にあります。
骨盤のゆがみを解消することで、ふくらはぎの筋肉の緊張も緩和できます。
ゆがみの根本を考えアプローチしてくれるため、寝ているときのこむら返りで悩んでいる方は、整体へ行くことを検討してみてください。
この記事のまとめ
今回は、寝ているときに足がつる原因と対処法、予防法について解説しました。
寝ているときに足がつる原因は、脱水や過労、姿勢、冷え、加齢の場合がほとんどです。
加齢はあらがえないものですが、年をとってもこむら返りが起きないように、水分補給や栄養バランスのとれた食事、身体を冷やさない生活を心がけましょう。
また、1人でできるストレッチ法も紹介しています。
予防のためにぜひ実践してみてください。
1人ではうまくセルフケアができない方や、こむら返りの痛みに悩んでいる方は整体を利用してみることをおすすめします。
理学BODYではこむら返りの根本原因となる場所へアプローチし、症状の改善と再発の予防を行います。
もし、病院や整体院へ通っても症状が思うように改善しない場合は、筋膜のプロである私たちに一度ご相談ください。
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