この記事を監修している人:木城 拓也(理学療法士免許所有)
理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。
木城先生
「身体の痛みが改善しない」
「身体の疲れがとれない」
など辛い経験をしたことはありますか?
そんなお悩みを持つ方には、筋膜リリースがおすすめです。
筋膜リリースは、硬くなっている筋膜をほぐし、痛みや疲労を改善させる手法です。
本記事では、疼痛が改善する筋膜リリースの効果や方法について解説します。
現在痛みに困っている方、疲れやすくて辛い方もぜひ参考にしてください。
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ぜひご活用ください。
目次
筋膜リリースとは?根本的な改善を目指せる?
筋膜リリースとは、身体の筋膜をほぐすことを指します。
「筋膜リリースとは、筋膜の複合体に対して持続的かつ穏やかな圧と伸張(ストレッチ)を施すことによって、筋膜の制限を解除し、長さの最適化、痛みの軽減、機能の向上を目的として行われる徒手療法の1種。」:Efficacy of Myofascial Unwinding and Myofascial Release Technique in a Patient with Somatic Symptoms – A Case Reportより意訳 ※
筋膜リリースは、筋をほぐすだけではなく痛みの原因である筋膜の癒着を剥がしていくため、症状の根本的な改善も目指せます。
筋膜の役割とは?癒着をとる?
筋膜は、ウエットスーツのように身体を覆っている繊維状の薄い膜です。
筋膜は、身体にある筋肉や骨、内臓などを包んでいます。
そのため、筋膜が硬くなってしまうと筋肉や関節の痛みだけでなく痺れなどの症状を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。
筋膜は、筋肉を保護したり筋収縮時の滑りを助けたりするのが役割です。
また、長時間の同じ姿勢や肉体労働などで疲労が蓄積すると、筋膜が癒着を起こし痛みや疲労感がとれないケースがあります。
その場合は肩や首、腕など癒着した筋膜をリリースすることによって、痛みの改善が期待できます。
腰や背中に痛みや凝りのある方は、おしりや太もも、股関節部位などの痛みのある部分の周りの筋膜をリリースすることによって、症状を改善することが可能です。
筋膜リリースの基礎について
筋膜は、筋全体を覆っている筋外膜、いくつかの筋線維を束ねて覆っている筋周膜、筋線維1本1本を包む筋内膜の3種類に分けられます。
この筋膜は柔らかい組織のため、癒着しやすいのが特徴です。
筋膜リリースをすると、これらの筋膜の癒着を改善することが期待できます。
筋膜リリースの方法とは?
筋膜組織の機能回復を図るためには、物理的に圧迫・刺激を加え、筋膜の乱れを取り除くことが必要です。
そのためには、トリガーポイントの使用が有効といわれています。
トリガーポイントとは、痛みの原因の凝りを指します。
従来は手指で筋膜同士を引き離したり、手のひらでこするようにマッサージしたりして、トリガーポイントに対し筋膜リリースを行っていました。
そのほかにも、フォームローラーを使った筋膜リリースの方法があるためご紹介します。
ローラーを使った筋膜リリース(フォームローラー)
フォームローラーは、筋膜を剥がすためのエクササイズ器具です。
ローラーを当てた場所を圧迫し、その部位に関連する関節を前後、左右に動かしてほぐします。
しかし、自分でフォームローラーを使って筋膜リリースを行なった場合、刺激が強すぎてあざになったり、もみ返しが起こったりする場合があるため注意してください。
また、整体のスタッフが徒手でゆっくり筋膜を伸ばす筋膜リリースを行なったほうが、効果は出やすいと考えられています。
ローラーより効果的な方法も解説しています。
ぜひご覧ください。
筋膜リリースの効果やメリットについて
筋膜リリースを行うと、具体的にどのような効果を期待できるのでしょうか。
- 肩こり・首こり・腰痛・背中・あご
- 猫背など姿勢の改善
- 関節の柔軟性向上
- 身体の機能回復(パフォーマンス向上)
- 身体の疲労回復
上記の症状と合わせて、筋膜リリースのメリットをご紹介します。
肩こり・首のこり・腰痛(慢性症状)・背中・あご
筋膜リリースによって筋膜がほぐれると、血行が促進され、痛みの原因である疲労物質などの老廃物を排出し、筋肉に十分な栄養を送り届けることが可能です。
そのため、筋膜リリースを行うと肩や首の凝り、腰痛などの慢性症状の改善が期待できます。
そのほかにも肩甲骨周囲や背中、二重あごにも効果的です。
また、ランニングなどで足首を捻挫して数か月経つものの違和感がある方にもおすすめです。
痛みは落ち着いたのに歩きにくい方は、炎症やテーピングなどの固定期間により、足首回りの筋肉や筋膜が癒着を起こしている可能性があります。
筋膜をほぐし、適切に足の筋肉が動くようになると足首の捻挫をした方も改善が見込めます。
そのほかにも、筋膜リリースは寝違えた首がなかなか治らない方や、頻繁に寝違えを繰り返してしまう方にもおすすめです。
数時間から数日で痛みが改善し、徐々に首を動かすことで治っていくのが一般的な寝違えです。
しかし、痛みが強い場合には頚椎椎間板ヘルニアや脊髄腫瘍、関節リウマチなどの病気の可能性や、肩こり症状が強く出ているだけという場合もあります。
痛みが治らない場合は、整形外科を受診し原因を明確にするのがおすすめです。
そのうえで、首や肩周囲筋の凝りが強いことが原因であれば、筋膜リリースで筋膜に直接アプローチすることで即効性のある効果が期待できます。
猫背など姿勢の改善
筋膜リリースにより筋の癒着がほぐれると、身体全体の姿勢バランスを調整しやすくなるでしょう。
その結果、猫背などの姿勢が改善されて疼痛の再発防止につながったり、身体が動かしやすくなったりします。
関節の柔軟性向上
筋膜リリースによって筋膜がほぐれると、怪我や四十肩・五十肩などによって生じた関節拘縮の改善が期待できます。
関節の柔軟性が向上すると関節可動域の拡大につながり、洗濯物を干しやすくなったり高い棚にある物を取りやすくなったりと快適な日常生活につなげられます。
また、関節の柔軟性が高ければ、予期せぬ衝撃を吸収することが可能です。
そのため関節の可動域を超えることによって、起きる捻挫や肉離れを防ぐなどの効果が期待できます。
筋膜リリースで関節の柔軟性を向上させることで、怪我をしにくい身体づくりができるのです。
身体の機能回復(パフォーマンス向上)
筋膜リリースにより、慢性疼痛や姿勢の改善、関節の柔軟性が改善することで活動のパフォーマンスが向上するでしょう。
疼痛がないため股関節・膝関節なども動かしやすくなり、歩行スピードが上がったり、椅子から立ち上がりやすくなったりと身体機能の回復が期待できます。
身体の疲労回復
筋膜リリースによって筋の癒着がほぐれると、身体疲労の回復にもつながると考えられています。
疲労の原因は、筋が癒着した部分のリンパや血液の血行不良により、老廃物や疲労物質が排出されず蓄積することです。
筋膜リリースにより老廃物や疲労物質が排出でき、筋肉に十分な栄養が行き渡ることで身体疲労の回復の効果が期待できます。
また、怪我や病気だけではなく産後の疲労回復にも効果的です。
産後は足や顔がむくむ方も多いですが、筋膜リリースを行うことで血流やリンパの流れも良くなり、むくみの改善が期待できます。
さらに疲労物質や老廃物が排出できるため、産後の疲労の回復にも効果が期待できるでしょう。
※筋膜リリースの効果やメリットだけでなく、あなたの痛みに効果的な筋膜リリース動画をLINEにて無料でお伝えしています

筋膜リリースはこんな方におすすめ!
筋膜リリースは、肩こりや腰痛など身体の痛みに悩んでいる方におすすめです。
フォームローラーを使ってトリガーポイントをほぐす方法もありますが、効果はあまりありません。
整体のスタッフが徒手で行うことで、効果が出やすいです。
筋膜リリースは、筋膜の癒着をほぐすことで身体の不調を軽減できるため、疼痛の改善だけでなく身体機能の向上・疲労回復が期待できます。
筋膜リリースのメリットだけでなく、やってはいけないタイミングについても解説しています。
ぜひご覧ください。
筋膜リリースについてよくある質問
最後に、筋膜リリースについてよくある質問をまとめました。
実際に当院でお客様から聞かれた内容ですので、ぜひご参考ください。
痛い施術が苦手です。あざなどはできませんか?
筋膜リリースのプロが行う場合は、筋膜に対して明確にアプローチをします。
そのため痛みも少なく、施術後のあざやも見返しなども出にくいです。
そもそも体質であざができやすい方もいますが、かなり少数といえます。
また、あざは好転反応ではありません。
筋肉や血管が傷ついて起こる症状のため、注意が必要です。
筋膜リリースとマッサージは何が違うの?
マッサージは、肩や腰などの筋肉を押したりなでたりして痛みを和らげる方法です。
筋膜リリースは筋肉ではなく、明確に筋膜に対して刺激を与え、筋膜をほぐして痛みを軽減させる方法です。
そのため、マッサージのような筋肉に対する施術ではなく、筋膜リリースで明確に筋膜に対して行うことで、疼痛の改善の効果が期待できます。
セルフケアとして自分で行う方法はある?
フォームローラーやマッサージボールなどでほぐす方法が一般的です。
しかし、誤った方法で行うと痛みが悪化してしまう可能性もあります。
そこでおすすめなのは、自分の手で行う方法です。
手を使うことで力の加減ができ、硬さを直接感じられるため、筋肉を痛めたりあざを作るようなリスクは避けやすいでしょう。
また皮膚が弱い方は、クリームやオイルを塗って行うようにしましょう。
また、セルフケアの後には湯船でゆっくり温まることで血行が良くなり、より緊張を緩和する効果もあるためおすすめです。
この記事のまとめ
筋膜リリースは、筋の癒着を剥がし疼痛を緩和させる手技です。
症状を根本的に解決する方法のため、長年痛みに悩まされてきた方も十分効果を感じられます。
また筋膜リリースは、痛みに悩んでいる方だけではなく、毛細血管の血流の促進や筋肉の柔軟性向上、関節の可動域の拡大を目的として、世界中のアスリートにも使われている方法です。
そのため、筋膜リリースは効果があるのか疑問に思っている方も安心して行えます。
セルフケアで改善する可能性もありますが、技術や実績のある店舗で施術してもらうほうが早く改善することが可能です。
当院では理学療法士の国家資格をもったスタッフが、お客様一人ひとりの痛みの原因を見極めて医学的根拠に基づき施術を行っています。
「疼痛が一向に改善しない」
「この辛さを誰に相談したら良いか分からない」
「少しでも早く身体の痛みを改善したい」
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