「小指がしびれていて気になる…。」と悩んでいませんか?
病院に行っても痛み止めや湿布出されるだけ、整体でマッサージしてもらってもあまり変わらないことも多いです。
ですが、原因に対して適切な対策を対策をとる事で、しびれを改善することができます。
実は、手の小指側が痺れる主な原因に肘部管症候群というものがあります。
これは肘の内側を通る神経が小指まで伸びているので、肘の内側で何らかの問題があると小指にしびれを感じるというものです。
つまり、肘に問題があるのに小指や手首に湿布を貼ったり、マッサージしても効果ないというわけです。
今回は、手の小指側が痺れる『肘部管症候群』とはどういうものか、原因と対処法も合わせて解説していきます。
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目次
手の小指側がしびれる肘部管症候群とは


ここでは以下の2つについて解説します。
- 肘部管症候群とは
- 肘部管症候群の特徴
肘部管症候群とは
肘部管症候群とは、肘の内側で神経が慢性的に圧迫されたり牽引されることで発症します。
参照元:公益社団法人 日本整形外科学会
そもそも、肘部管とは何なのかと言うと、肘の内側で小指へ向かう尺骨神経を上から押さえるバンドのような役割をしています。
肘の内側をテーブルの角などにぶつけて小指までビリビリっとしびれが走った経験ありませんか?
それは尺骨神経を刺激したことが原因です。
尺骨神経は肘の内側から薬指、小指の感覚を支配しているので、尺骨神経が圧迫されたり牽引されることで小指にしびれが起こるというわけです。
※他にも肘の痛みや痺れを生じる疾患と見分け方について下記の記事でわかりやすく解説しています。症状に悩む方は覗いてみてください。
肘部管症候群の特徴
特徴としては以下の4つが挙げられます。
- 指の細かい動きがやりにくくなる
- 握力が弱くなる
- 筋肉が痩せて手の平が平たくなる
- 手の小指側にしびれが出ている
それぞれ順に解説します。
指の細かい動きがやりにくくなる
尺骨神経は薬指と小指の感覚を支配すると言いましたが、手の平にある細かい筋肉の動きも支配しています。
筋肉は神経からの命令を受けて動くので、手の平の筋肉は尺骨神経からの命令を受けて動いているということ。
手の平の筋肉は約20個程度ありますが、その内の15個もの数が尺骨神経からの命令を受けています。
そのため、肘部管症候群によって尺骨神経が障害されると、筋肉は正常に動かず、手先の細かい動きがやりにくくなるということです。
握力が弱くなる
上で解説した手の平の筋肉は、小さく細かいので個々の力は非常に弱いです。
ですが、約20個ある手の平の筋肉の力を全て合わせると、握力全体の40%をも占めます。
握力40kgの方なら16kgもの力が手の平の力だけで出せることになります。
尺骨神経が支配するのは、手の平の20個の筋肉の内15個なので、かなり握力に影響が出ることが分かりますよね?
なので、肘部管症候群が発症すると、握力も弱くなってしまいます。
筋肉が痩せて手の平が平たくなる
手の平の筋肉の15個もを尺骨神経が支配しているので、肘部管症候群によってそれらの筋肉の働きは弱くなると解説しました。
働きが弱くなった筋肉は、次第に小さくなり、手の平全体が痩せたように感じます。
高齢者の方の手の平を見ると、多くの方は手の平の丸みや厚みがなくなり、薄くなっているのが分かるはず。
手の小指側にしびれが出ている
指の神経を支配するのは尺骨神経だけではありません。
- 尺骨神経
- 橈骨神経
- 正中神経
尺骨神経が原因の指しびれは、小指と環指の一部にしびれた感じが出ます。
参照元:公益社団法人 日本整形外科学会
環指と言うのは薬指のことです。
橈骨神経が原因のしびれは、母指、示指、中指の背側を含む手背から前腕の親指側に感覚障害が生じます。
参照元:公益社団法人 日本整形外科学会
母指と言うのは親指、示指と言うのは人差し指のことです。
正中神経が原因のしびれは、最初は示指、中指がしびれ、最終的には母指から環指の親指側の3本半の指がしびれます。
参照元:公益社団法人 日本整形外科学会
まとめると、尺骨神経は小指と薬指、橈骨神経は親指と人差し指と中指、正中神経は親指から薬指がそれぞれしびれます。
小指がしびれるのは尺骨神経だけなので、小指側のしびれがある場合は、肘部管症候群で尺骨神経に何らかの問題がある可能性が高いです。
手の小指側のしびれではなく感覚がない人もいる


しびれは湿布など対症療法ではあまり良くならないことも多いので、諦めてほっておく方もおられますが、実は注意が必要です。
最初はしびれだけでも、次第に小指の感覚自体がなくなってしまう方もいます。
感覚がない状態やしびれを放置すると危険
神経には神経が持つ情報を送り出す役割を持つ、軸索というものがあります。
この軸索が一時的に圧迫されたり、摩擦で炎症が起こった程度であれば、数日から数週間で元に戻ります。
ですが、これを放置すると完全に回復しない場合もあり、軸索変性と呼ばれる状態になる可能性があります。
この状態にあると、神経の情報の通り道である軸索をその情報が上手く通れないということ。
すると、肘から指先までしびれや痛みが出現します。
ただ、神経は回復するので元の状態に近くはなりますが、神経が回復するのには非常に時間がかかるのです。
神経の回復は1日1mmと言われているので、肘から小指までの約30cmの距離を回復するには、1年近くもの期間がかかることになります。
その間、肘から先の神経は正常に機能していませんので、小指の感覚を感じなくなる場合があるということになります。
肘部管症候群を調べる方法


上述したように、肘部管症候群の特徴から判断することもできますが、以下に紹介する肘部管症候群かどうかを調べる検査があるので、そちらも併せてやってみましょう。
Froment徴候
- 紙を親指と人差し指でつまむ
- この時、親指の付け根の関節が曲がらないように伸ばしたままつまむ
- 親指の第1関節が曲がってしまう場合、肘部管症候群の可能性がある
尺骨神経は手の平の筋肉の内15個も支配しているのでしたね。
その影響で、肘部管症候群によって手の平の筋肉は上手く働くことができないので、親指の付け根を伸ばしたままつまもうとしてもできないのです。
かぎ爪徴候
これは尺骨神経の障害によって起こる指の変形です。
薬指と小指の付け根の関節が反り返り、第1関節と第2関節が曲がっている状態を指します。
鷲の爪に見えることから、別名鷲手変形と呼ばれます。このかぎ爪徴候がある場合、肘部管症候群の可能性があります。
Tinel徴候
神経が再生している部位を叩くと、肘の内側から小指にかけてしびれや痛みが走る現象を指します。
通常、神経は髄鞘と呼ばれる神経を覆っている膜がありますが、再生途中の神経の先端部分は髄鞘がなく、剥き出しの状態です。
髄鞘は神経を保護している役割があるので、剥き出しの神経は刺激に対して非常に敏感です。
なので、そこを叩くとその神経が支配する部分に、しびれや痛みが走るように出現するというわけです。
肘屈曲テスト
その名の通り、肘を最大限に曲げるテストです。
肘を曲げてしばらく待つと、小指にしびれや痛みが出現する場合、肘部管症候群の可能性があります。
肘を最大限に曲げると、肘の内側にある尺骨神経はピーンと伸ばされて緊張します。
尺骨神経に何らかの問題がある場合、その伸ばされたことによる緊張でしびれや痛みが出現します。
手の小指側がしびれる肘部管症候群の原因


肘部管症候群の原因としては以下の3つが挙げられます。
- 肘部分に負担がかかりすぎている
- 神経が圧迫されている
- 神経の脱臼
それぞれ順に解説します。
肘部分に負担がかかりすぎている
尺骨神経が通る肘の内側には筋肉も複数付いています。
肘の筋肉を使いすぎると、筋肉は緊張して硬くなり、尺骨神経を圧迫します。
また、その状態で肘関節を曲げ伸ばししていると、硬くなった筋肉と骨の間で圧迫された尺骨神経がこすれる摩擦で神経に刺激が加わったり、摩擦による炎症で神経が障害されます。
肘の筋肉を使いすぎる例としては、パソコンを操作する際にテーブルに肘が乗っていない状態でタイピングをするが挙げられます。
肘を浮かしたままタイピングを続けると、肘を同じ角度で保つために肘の筋肉が常に働いていることになります。
つまり、肘の筋肉の使いすぎで肘部分に負担がかかりすぎていると言えるでしょう。
神経が圧迫されている
上述しましたが、尺骨神経は肘の内側を通ります。
その上にある肘の筋肉が緊張して硬くなると、骨との間で圧迫されます。
長時間正座をした後に足がしびれる経験ってありますよね?
あれと同じ原理で、肘の内側でも筋肉の緊張によって尺骨神経が圧迫されると、尺骨神経が支配する小指にしびれを起こします。
神経の脱臼
尺骨神経は肘部管というトンネルのような部分を通っています。
ですが、先天的にトンネルが浅かったり、トンネルの屋根部分にあたる靭帯が緩いと、尺骨神経がトンネルからずれて骨に乗り上げてしまう場合があります。
トンネル部分に収まっているからこそ、肘を動かしても神経は圧迫されたり傷ついたりしないわけですが、トンネルからずれてしまうと、骨の凸部分で圧迫されたり、こすれて摩擦が起きてしまう可能性があります。
手の小指側がしびれるのを改善する方法


手の小指側のしびれを改善する方法としては、以下の4つが挙げられます。
- 日常生活での負担を軽減する
- 薬を飲む
- 筋肉のストレッチ・マッサージ
- 手術をする
それぞれ順に解説します。
日常生活での負担を軽減する
肘部分への負担がかかりすぎていると、肘の筋肉が緊張して尺骨神経が圧迫されてしまうと解説しました。
なので、日常生活における肘にかかる負担を軽減することを考える必要があります。
例えば、肘に付く筋肉は手首をひねったり、指を曲げ伸ばしする働きがあるので、手首や指を使う作業を長時間しないといけない場合は適度に休憩を挟んだり、そもそも作業量を減らしたりすることが必要です。
薬を飲む
神経へ加わる摩擦によって炎症を起こしている場合があるので、その場合は炎症を抑える薬や痛み止めを飲むことが効果的です。
また、神経が損傷すると回復を待つ必要がありますが、その神経の回復を促進する薬を飲むことも効果的です。
筋肉のストレッチ・マッサージ
緊張して硬くなることで、尺骨神経を圧迫している筋肉をストレッチやマッサージで緊張を和らげることで、尺骨神経への影響を軽減できます。
具体的なストレッチの手順を下記に載せておきます。
- 手の平を上に向けて肘を伸ばす
- 反対の手で手首を反らす方向へ伸ばす
- そのまま10〜20秒保持する
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手術をする
炎症を抑えたり、神経の回復を助ける薬や痛み止めを飲んでもあまり効果がない、ストレッチやマッサージも効果がない場合は、手術をすることもあります。
手術の方法としては、尺骨神経を圧迫している靭帯やその他の組織を取り除くような方法が一般的です。
まとめ
肘部管症候群は、肘の内側の肘部管を通る尺骨神経が圧迫されたり、摩擦や炎症による影響を受けてしびれや痛みを起こすことです。
これを知らずに、しびれている小指から手首にかけて湿布を貼ったり、マッサージしても、原因が肘にあるのなら効果が出ないのも当然です。
手の小指側のしびれや感覚が分かりにくい方は、肘部管症候群について知り、本記事にも解説した肘部管症候群を調べる方法や特徴とご自身の症状を照らしあせてみてください。
その上で、自分で解決できそうになり症状であれば、整形外科を受診しましょう。
今は症状が軽くても、ほっておくと重症化する恐れもあるので、後回しにせず早めに受診しましょう。
病院に行くほどではないけれど、なかなか取れない痛みでお悩みの方は、ぜひ一度当院へご相談ください!
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