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恥骨の痛みに効くストレッチ3選!痛みの原因・注意点まで理学療法士が解説!

恥骨の痛みに効くストレッチ3選!痛みの原因・注意点まで理学療法士が解説!

恥骨の痛みは、多くの人が経験する痛みのひとつです。

その痛みの原因は様々で、座りすぎや運動不足、姿勢の悪さなどが考えられます。

ストレッチは痛みに対して効果的な対策の1つではありますが、闇雲に行うとかえって逆効果になってしまう場合もあります。

そこで今回は、恥骨の痛みに効くストレッチを3つご紹介し、痛みの原因や注意点について理学療法士が解説します。

 

恥骨の痛みの5つの原因

ここでは、恥骨の痛みの原因として考えられる以下の5つについて解説します。

  • 関節が硬い
  • 筋肉が硬い・弱い
  • 炎症
  • 姿勢に問題がある
  • 使いすぎ

それぞれ解説していきます。

 

関節が硬い

恥骨の痛みの原因の1つとして、関節の硬さが考えられます。

関節の硬さは、関節周りの筋肉や筋膜が収縮し、関節を固定するために働き、関節の動きが制限されることによって引き起こされます。

これにより、関節がうまく動かなくなり、痛みを引き起こします。

特に出産前後の女性は、恥骨周囲の硬さが認められます。

妊娠・出産によって、女性の身体は大きな変化を迎え、体重増加や筋肉の変化、骨盤の開きなどが生じます。

それによって、恥骨周辺の関節が硬くなり、関節の動きを制限することで、痛みを引き起こすことがあります。

他にも、慢性的な疲れやストレス、不適切な姿勢、過度な運動などが原因となることがあります。

この痛みを軽減するためには、ストレッチや適度な運動、姿勢の改善などが有効となります。

 

筋肉が硬い・弱い

筋肉の硬さや弱さも恥骨の痛みの原因となることがあります。

筋肉の硬さは、姿勢の悪さや偏った身体の使い方、過度なスポーツ活動、慢性的な疲れ、ストレスなど様々な要因によって、筋肉の柔軟性が低下することによって引き起こされます。

筋肉が硬くなると、筋肉内の血管が圧迫され血流が低下することで、血液にのって酸素や栄養が上手く供給されなくなります。

すると、筋肉は酸欠に陥り、そこでは痛みを引き起こす発痛物質と呼ばれるものが作られます。

これが筋肉の硬さによって引きこされる痛みの原因の1つです。

この痛みを軽減するためには、硬くなった筋肉へ対するストレッチや適度な運動、姿勢の改善などが有効です。

また、マッサージや筋膜リリースなども効果的です。

 

一方で、筋肉の弱さも恥骨の痛みを引き起こす原因になります。

筋肉の弱さは、姿勢の悪さや偏った動き、手術の影響などが考えられます。

これに関しても、出産前後の女性は骨盤周囲の筋肉が伸ばされることで、筋力が低下することが考えられます。

筋肉は持続的に伸ばされ続けると、力を入れる際に収縮して縮むということが難しくなってしまいます。

その結果、関節を支え、サポートする機能が低下するため、痛みの原因の1つになります。

この痛みを軽減するためには、筋肉を強くするための適度な運動、姿勢の改善、筋力トレーニングなどが有効です。

 

炎症

炎症も恥骨の痛みの原因の1つとなることがあります。

炎症は細胞や組織に対する免疫応答のことを指し、恥骨においては、外傷や炎症性疾患、感染、筋肉の反復収縮によって引き起こされます。

恥骨結合炎というものがあり、これは恥骨部への打撲やランニングやサッカーなどキック動作を繰り返すスポーツによって、恥骨周囲の筋肉が繰り返し収縮することで炎症を起こし、痛くなるというものです。

恥骨結合とは、左右の恥骨が軟骨で繋がっている部分のことを指します。

産後の女性は、出産時に恥骨結合が緩むことが炎症の原因になる場合があります。

通常は徐々に緩んだ骨盤は締まってきますが、育児などで恥骨に過剰に負担がかかると恥骨結合炎に進行する場合もあります。

炎症が起こると、痛みを起こす発痛物質が作られるため、痛みを感じますし、他にも、腫れや熱感などの症状を引き起こます。

この痛みを軽減するためには、炎症を抑える薬や適度なストレッチ、休養を行うことが有効です。

また、原因によっては、専門医による治療が必要になることもあります。

 

姿勢に問題がある

恥骨の痛みの原因として、姿勢に問題があることも考えられます。

 

不適切な姿勢は、長時間の座位や立位などで、身体のバランスが崩れ、身体の一部が過度に負担を受けることによって、痛みを引き起こします。

偏った姿勢となると、筋肉の硬さや弱さ、関節の硬さを引き起こし、それが長期間にわたると腰痛や肩こりなど慢性的な痛みを引き起こすこともあります。

恥骨に限っては、デスクワークなど長時間座ることが多い人では、股関節の前側の筋肉が常に縮こまって緊張した状態となるため、痛みの原因になることがあります。

この痛みを軽減するためには、適切な姿勢を保つために姿勢を意識したり、長時間同じ姿勢とならないように定期的に動いたり、ストレッチや運動を行うことが有効です。

 

使いすぎ

スポーツによる使いすぎも恥骨の痛みの原因の1つになります。

スポーツは身体を鍛え、健康へのメリットは多いですが、過剰な運動やトレーニングによって、筋肉や関節に過度な負担をかけることがあり、その結果痛みを引き起こします。

恥骨結合には腹筋や内ももの筋肉など、体幹と足の筋肉が多く付着しています。

なので、スポーツで走ったりジャンプしたりと負担がかかりすぎると、肉離れのような軽い損傷や炎症を引き起こす可能性があるのです。

特にサッカーをする人に多く見られるのが、鼠径部痛症候群そけいぶつうしょうこうぐん、別名、グロインペイン症候群と呼ばれるものです。

ランニングや起き上がり、キック動作など腹部に力を入れたときに鼠径部やその周辺に痛みが生じます。

体幹から股関節周辺の筋や関節の柔軟性(可動性)の低下による拘縮こうしゅくや骨盤を支える筋力(安定性)低下による不安定性、体幹と下肢の動きが効果的に連動すること(協調性)が出来ず不自然な使い方によって、これらの機能が低下し、痛みと機能障害の悪循環が生じて症状が慢性化していきます。

参照元:公益社団法人 日本整形外科学会

これは厳密に言うと、恥骨の痛みではなく、恥骨から少し横にずれた部分の靭帯や筋肉などの炎症なので、痛む場所は似ていますが、原因は異なります。

この痛みを軽減するためには、適度な運動やトレーニングを行うことが重要です。

トレーニング前にストレッチやウォーミングアップを行い、トレーニング後にはストレッチやクールダウンを行うことで、筋肉や関節を伸ばし、疲れを取り除くことが有効です。

また、適度な休養や、専門家の指導を受けることで、適切なトレーニングプランを作成し、スポーツによる使いすぎによる痛みを予防することができます。

 

恥骨の痛みストレッチが効果的なケース

上記で解説した5つの原因の中で、ストレッチが効果的なのは以下の4つです。

  • 関節が硬い
  • 筋肉が硬い
  • 姿勢に問題がある
  • 使いすぎ

筋肉が弱い場合は、ストレッチで筋肉を伸ばすと逆効果になる恐れがあります。

筋肉が弱いのは、持続的に伸ばされた結果であることが多いので、ストレッチするとそれをさらに強めてしまいます。

炎症がある場合は、全く効果がないというわけではありませんが、基本的には炎症がある場合は安静にするのが第一です。

無理にストレッチすると逆効果になる恐れがあります。

 

恥骨の痛みに効くストレッチ3選

恥骨の痛みに効くストレッチを以下の3つ紹介します。

  • 大内転筋だいないてんきんのストレッチ
  • 長内転筋ちょうないてんきん薄筋はくきんのストレッチ
  • 腹直筋ふくちょくきんのストレッチ

それぞれ解説します。

 

大内転筋のストレッチ

大内転筋は、恥骨、おしりの付け根から内ももにかけて伸びる筋肉です。

恥骨に付着する筋肉は、体の前側に付着する筋肉が多いですが、大内転筋は体の後ろ側にも付着しています。

おしりの付け根に付着するので、大内転筋が硬くなると、おしりを下へ引っ張って骨盤が後ろへ傾きます。

そのままでは体が後ろへ倒れるので、下腹部を前に突き出し、バランスをとって上半身が前に傾き、猫背気味になっている場合が多いです。

このような姿勢だと、恥骨や股関節の前側の周囲には持続的に伸ばされるので、筋肉は弱くなって硬くなりやすいです。

大内転筋のストレッチの方法は以下の通りです。

  1. 椅子に浅く腰かける
  2. 左右の膝を離すように、足を開く
  3. 腰を伸ばしたまま、体を前に傾ける
  4. 内ももが伸びる位置でストレッチする
  5. 15〜20秒ストレッチする
  6. 2〜3回繰り返す

ポイントとしては、腰を出来るだけ伸ばしたまま体を前に傾けることです。

大内転筋は骨盤を後ろへ傾ける作用があり、それに伴い腰も丸まりやすいです。

なので、腰を伸ばしてストレッチしないと上手く大内転筋を伸ばすことはできません。

 

長内転筋、薄筋のストレッチ

長内転筋は大内転筋より前にあり、恥骨から膝の内側にかけて伸びる筋肉です。

薄筋も長内転筋と同じような位置にありますが、薄筋は細く長いのが特徴です。

これらは恥骨結合の周辺に付着するので、硬くなると恥骨を引っ張る力が持続的に加わるので、痛みに繋がります。

長内転筋、薄筋のストレッチの方法は以下の通りです。

  1. 膝立ちになる
  2. 片足を体の真横に出し、出来るだけ遠くに着く
  3. 真横に出した足のつま先は外側へ向ける
  4. つま先へ体重をかけ、反対側の内ももを伸ばす
  5. 15〜20秒ストレッチする
  6. 2〜3回繰り返す

ポイントとしては、真横に出す足が近すぎると、そちらへ体重をかけても反対側の内ももはそれほど伸びないので、出来るだけ遠くに着きましょう。

また、つま先と膝の向きがずれていると、膝を痛める原因になるので、つま先と膝の向きは合わせましょう。

 

腹直筋のストレッチ

腹直筋はいわゆる腹筋が割れる、シックスパックと言われる筋肉のことです。

体の前側の中央で、恥骨から肋骨まで伸びています。

腹直筋も恥骨に付着するので、硬くなると恥骨を引っ張る力が加わり、痛みの原因になります。

腹直筋のストレッチの方法は以下の通りです。

  1. うつ伏せになる
  2. 手を顔の横につく
  3. 両手で床を押しながら、体を持ち上げる
  4. 肘を伸ばしきった位置でストレッチする
  5. 15〜20秒ストレッチする
  6. 2〜3回繰り返す

ポイントとしては、肛門を締めるようにしたまま、頭、背中、腰の順に持ち上げることです。

肛門を締めておかないと、腰が過剰に反って背中があまり伸びない場合が多いので、肛門を締めつつ腰が反りすぎず背中をしっかり反らすように意識しましょう。

 

恥骨の痛みのストレッチ【注意点】

恥骨に痛みがある場合のストレッチに関して、闇雲にストレッチをしたら良いというわけではありません。

以下の3つに注意しつつ、場合によってはストレッチはせずに様子を見る、あるいは病院で診察してもらうことも必要でしょう。

  • 腫れたり熱をもっている時は病院へ
  • 痛みが強い時は中止
  • 呼吸を止めずに行う

それぞれ解説します。

 

腫れたり熱をもっている時は病院へ

恥骨周囲や鼠蹊部が腫れていたり、熱をもっている時はストレッチをせずに病院へ行きましょう。

この場合は、恥骨に痛みを起こす病気の可能性も考えられます。

鼠蹊部を通る鼠蹊管から腸が脱出して、痛みや吐き気を伴う鼠蹊ヘルニアや大腿ヘルニアと呼ばれる病気。

あるいは、恥骨の後面にある膀胱や子宮の病気である、膀胱炎や子宮内膜症、子宮筋腫の可能性も考えられます。

いずれも筋肉や関節の問題で痛いわけではないので、ストレッチをしても効果はありません。

 

痛みが強い時は中止

痛みが強くてストレッチを満足にできない場合もストレッチはやめておきましょう。

あまりにも痛みが強い場合は、上記に挙げた内臓の病気である可能性もありますし、そうでなくても炎症が強くストレッチは望ましくない時期かもしれません。

炎症が強い場合は、基本的には安静が第一で無理にストレッチする時期ではないので、ある程度痛みが落ち着いてからで良いでしょう。

 

呼吸を止めずに行う

ストレッチをする時には呼吸は止めずに行いましょう。

ストレッチは筋肉を伸ばして緩める目的があります。

ですが、呼吸を止めると無意識に体に力が入り、リラックスできていないので、筋肉も上手く伸びません。

なので、ストレッチしているつもりでも効果が薄くなっている可能性があります。

ストレッチをする時には、息を吐きながら伸ばし、元に戻す時に息を吸うことを心がけましょう。

 

恥骨の痛みがストレッチでも改善しないケース

一般的に、ストレッチや運動は痛みを軽減し、運動機能を回復するのに役立ちます。

ですが、恥骨の痛みがストレッチで改善しない場合は、筋膜という組織が原因となっているかもしれません。

筋膜は、筋肉やその他の体の器官を覆う膜状の組織です。

筋膜は、運動の繰り返しや姿勢の不調により緊張し、可動性が低下します。

これが、痛みや不快な症状を引き起こす原因になります。

そこで、筋膜に対して有効なのが筋膜リリースという方法です。

筋膜リリースについて詳しくは下記の記事を参照ください。

筋膜リリース専門店でしか受けれない筋膜調整とは?
筋膜リリース 東京

筋膜リリースは、筋膜を伸ばし、可動性を回復するための手段です。

圧力をかけながら筋膜を伸ばし、筋膜をほぐしリラックスさせます。

それが筋膜や筋肉のバランスを整え、痛みを軽減し、運動能力を回復するために有効になります。

また、ストレッチや運動と併用することで、より効果的になります。

筋膜リリースで筋膜を伸ばし、ストレッチや運動で筋肉の緊張や機能を整えることで、より健康的な状態を維持することができ、運動能力の回復や炎症の減少、将来の怪我を防ぐことができます。

 

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まとめ

  • 恥骨の痛みの原因は、関節の硬さ、筋肉の硬さや弱さ、姿勢、炎症、使いすぎが挙げられる
  • 出産前後の女性は、関節や筋肉の硬さ、弱さが起こりやすく、恥骨結合炎となる可能性がある
  • スポーツのしすぎは、恥骨周囲の筋肉に負担をかけ、炎症や鼠蹊部症候群を引き起こす可能性がある
  • 筋肉の弱さや炎症が原因の痛みの場合はストレッチが逆効果になる可能性が高い
  • 腫れたり熱をもっている、痛みが強い場合は無理にストレッチせずに病院へ病院へ受診する事が望ましい
  • ストレッチ中は呼吸を止めないように注意が必要
  • ストレッチで良くならない場合は、筋膜リリースも有効な対策の1つ

今回は恥骨の痛みについて、その原因や注意点を踏まえ、おすすめのストレッチを3つ解説しました。

ストレッチは確かに痛みに効果はありますが、決して万能ではなく、筋肉や関節に問題がない場合はストレッチは効果がありませんし、筋肉などに問題があったとしても効果が薄い場合もあります。

あまり良くならない場合は、基本的には一度病院を受診し医師の指示を仰ぐことを推奨します。

それでも特に原因がはっきりせず、ストレッチも効果が薄いのなら、筋膜リリースがあなたの痛みを和らげる事ができるかもしれませんので、一度当院へご相談いただければと思います。


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