運動不足解消のために縄跳びを始めたのに、ふくらはぎが痛くなって跳べなくなった。
縄跳びでダイエットしたいけど、すぐふくらはぎが痛くなって続けられない。
こんな悩みが原因で、家の隅っこで縄跳びを眠らせていませんか?
このような縄跳びにおけるふくらはぎの痛みは、いわゆる「筋肉痛」と呼ばれるものです。
ただ、同じように縄跳びを跳んでいても、筋肉痛になる人とならない人がいます。
なる人とならない人の違いは何なのか、筋肉痛への対策も含めて解説していきます。
筋肉痛のメカニズム
そもそも、筋肉痛とは激しい運動や慣れない運動後に起こる筋肉が原因の痛みを指します。
運動の負荷に筋肉が耐えられないと、筋肉に小さな傷がつき、傷がついたことによって痛みを引き起こします。
また、傷ができると筋肉を修復するために炎症が起こります。
その過程で、痛みを引き起こす発痛物質と呼ばれるものが放出されるので、それによっても痛みが引き起こされます。
一般的には、痛めた筋肉に力を入れたり、動かしたり体重をかけたりすることで痛みを感じるようになります。
特にふくらはぎの痛みは縄跳びに限らず、筋肉痛の中でも典型的な症状です。
スポーツをしているとき、ふくらはぎの内側の中央上部(上中1/3部)に痛みが生じます。
大腿部に生じることもあります。
■参照元:公益社団法人日本整形外科学会
ちなみに、日本整形外科学会によると、ふくらはぎの肉離れの重症度をふくらはぎをストレッチした際の痛みによって、以下のように示しています。
重症:膝を曲げてもストレッチで痛む、つま先立ち不可
中等症:膝を曲げていればストレッチ痛が軽い
軽症:ストレッチ痛が軽い■参照元:公益社団法人日本整形外科学会
筋肉痛の種類
よく歳をとると筋肉痛が遅れてくると言いますが、実は年齢に関わらず、遅れて筋肉痛がくる人もそうならない人もいるのが事実です。
と言うのも、筋肉痛には大きく分けて2種類あり、遅れて筋肉痛が来る人は遅発性筋痛と呼ばれるタイプの筋肉痛です。
一般的に言われている筋肉痛の多くがこちらのタイプに分類されます。
そして、もう1つが即発性筋痛と呼ばれるタイプの筋肉痛です。
遅発性筋痛
運動後、数時間から数日後に生じる筋肉痛はこちらのタイプを指します。
一般的に言われている筋肉痛はこちらのタイプの事を指します。
筋肉は力を入れると縮みますが、実は伸ばされながら力を発揮する方が強い負荷がかかります。
例えば、走っている時のふくらはぎやスクワットをする時の前ももの筋肉がそれに当たります。
ゴムをイメージすると分かりやすいですが、伸ばせば伸ばすほど硬く緊張しますが、限界を超えると切れてしまいますよね。
筋肉もそれと同じで、伸ばされながら力を発揮しようとすると強い負荷がかかり、限界を超えると筋肉が損傷して肉離れとなります。
それがいわゆる筋肉痛と呼ばれるような状態です。
即発性筋痛
こちらは運動直後、あるいは運動中に引き起こされる筋肉痛です。
筋肉疲労とも呼ばれることから、筋肉への負荷や疲労がきっかけで痛みを引き起こすことを指します。
激しい運動によって、筋肉に過度な緊張が起こって血流が悪くなった結果、疲労物質の1つである水素イオンが蓄積することで筋肉痛が引き起こされます。
筋肉痛を引き起こす原因
筋肉痛を引き起こす原因としては、主に以下の4つです。
- 疲労物質、発痛物質の蓄積
- 運動不足による閾値の低下
- 筋肉の柔軟性低下
- エネルギーの不足
それぞれ解説していきます。
疲労物質、発痛物質の蓄積
筋肉は縮んだり伸びたりすることで、血流を促しています。
それによって、血管から酸素や栄養を取り込み、溜まった老廃物を排出するという循環が起こっています。
ですが、運動中や運動後は筋肉を酷使するので、筋肉は緊張状態にあります。
筋肉の緊張によって血管は圧迫され、血流が悪くなるため、酸素や栄養の供給、老廃物の排出が上手くいかなくなります。
その結果、筋肉内に疲労物質が溜まっていき、痛みを引き起こす原因の1つとなります。
また、血流が悪い状態が続くと炎症が起こるので、痛みを引き起こす発痛物質も溜まっていき、それもまた痛みを引き起こす原因になります。
つまり、筋肉が過度に緊張した状態を作らない、長引かせないことが筋肉痛を引き起こさないためには大事というわけですね。
運動不足による閾値の低下
慣れない運動や筋肉を普段より酷使すると筋肉痛になりやすいというのは、読者の皆さんも一度は経験があるのではないでしょうか。
ですが、普段からしている運動や軽い運動であれば筋肉痛にはならない、なったとしても軽度で済むと思います。
これは筋肉の閾値が関係しています。
閾値と言うのは、この場合で言うと筋肉痛を引き起こすかどうかのボーダーラインのようなもので、そこを超えた負担がかかると筋肉痛を引き起こし、超えなければ筋肉痛にはなりません。
慣れない運動は、筋肉もその運動に適応しにくいため、ボーダーラインが低いので、筋肉痛となりやすいと言えるでしょう。
ですが、普段からよく運動をする人であれば、筋肉が許容できる負荷や運動量も増えるので、ボーダーラインが高いため、筋肉痛にはなりにくいと言えるのです。
筋肉の柔軟性低下
筋肉の柔軟性が低いと、運動による負担がかかりやすく、筋肉痛も引き起こしやすいです。
長いゴムと短いゴムをイメージしてください。
長いゴムは伸ばすと、ある程度伸びるだけの余裕があるのに対し、短いゴムは伸びるだけの余裕が少なく、すぐにそれ以上伸ばせない限界がくるはずです。
筋肉もこれと同じで、柔軟性が低下した筋肉は短くなっているので、伸ばそうと思っても余裕が少ないです。
なので、運動によって伸びるような負荷が加わると、すぐに限界を超えて筋肉が傷ついてしまい、筋肉痛を引き起こす可能性が高くなります。
エネルギーの不足
運動中は日常生活と比べ、多くのエネルギーを消費します。
筋肉を動かすのにもエネルギーは必要で、筋肉内にあるクレアチニンや肝臓に貯蔵されているグリコーゲンをエネルギー源として使います。
これらを使い果すとエネルギー不足に陥ってしまい、筋肉を動かしにくくなり、疲労物質や発痛物質の蓄積につながります。
これも運動不足や慣れない運動をすると、運動習慣のある人と比べるとエネルギー効率が悪いので、エネルギーが枯渇しやすく、筋肉痛になりやすいです。
要は、エコな筋肉の使い方ができるかどうかの違いということです。
縄跳びでふくらはぎが筋肉痛になる原因
縄跳びでふくらはぎが筋肉痛になる原因としては、ふくらはぎにある腓腹筋とヒラメ筋を酷使したことによる負担が原因です。
腓腹筋とヒラメ筋はふくらはぎからかかとにかけて位置しており、つま先を下に下げる、歩く時や走る時に地面を蹴り出すために使われる筋肉です。
ここまでで解説してきた通り、筋肉は伸ばされながら力を発揮するのが最も強く負荷がかかります。
縄跳びでは、着地して足の裏がついた際は、ふくらはぎが伸びている状態です。
そこからジャンプするために、つま先で地面を蹴る必要があるので、腓腹筋とヒラメ筋が力を発揮します。
ただ、この時、ふくらはぎが伸ばされた状態から力を発揮しないといけないので、ふくらはぎにとってはかなりの負荷がかかっています。
しかも、縄跳びで連続でジャンプするような運動形態なので、飛べば飛ぶほど負荷は大きくなっていくでしょう。
その結果、筋肉への疲労物質の蓄積、傷がつくことによる炎症や発痛物質が原因で筋肉痛が起こるのです。
筋肉痛になりにくい縄跳びの跳び方
縄跳びをするにはジャンプしないといけないので、ふくらはぎに負荷がかかるのは避けられないのでは?と思う方もいるかもしれません。
確かに、ジャンプするという運動形態の特性から、ふくらはぎに負荷がかかるのは避けられません。
ですが、その負荷を0にはできなくても、軽減することは可能です。
ジャンプする時に使う筋肉はふくらはぎだけではありません。
膝や股関節を曲げ伸ばしする動きも含まれています。
ふくらはぎへの負荷が強くなるのは、膝や股関節をあまり使わず、ふくらはぎに頼って跳び過ぎていることが原因です。
なので、膝や股関節も上手く使って跳べば、ふくらはぎへの負荷は少なくすることができます。
ポイントは以下の通りです。
- 着地時に膝を軽く曲げる(だいたい30度くらい)
- 跳ぶ時に膝を真上に伸ばすように意識して跳ぶ(膝を後ろへ引くように意識してしまうと、体がくの字になってしまう)
- 着地時に股関節を軽く曲げる(だいたい15~30度くらい、お尻を軽く突き出すイメージ)
- 跳ぶ時にお尻を上に持ち上げるような意識で跳ぶ
このようなポイントを意識すると、ふくらはぎだけで跳ぶことはなくなるので、ふくらはぎにかかる負担を軽減することができます。
筋肉痛に対する対策
一般的な筋肉痛に対する対策としては、主に以下の5つです。
- アイシング
- 温める
- マッサージ
- ストレッチ
- 栄養を取る
それぞれ解説していきます。
アイシング
痛みがひどい場合は、筋肉が損傷して炎症を起こしている可能性が高いです。
冒頭で解説した重症度の基準を元に、中等症~重症に当てはまる場合は冷やすことが効果的です。
ただ、実際は炎症が起きているかどうか分からないかもしれないので、熱を持っている気がしたら一度冷やしてみて、効果が感じられれば続けてみましょう。
具体的には、ビニール袋やアイスパックに氷を入れ、患部に当てて冷やします。
患部の感覚がなくなるくらい、15〜20分くらいを目安に冷やすのを止め、痛みが出てきたら再度アイシングしましょう。
熱感がなければ無理に冷やさなくても良いですが、熱感があるうちは1〜3日を目安に続けましょう。
温める
アイシングとは真逆なのですが、ひどい痛みや熱が治まってきたら、血流を促すためにも温める方が効果的です。
温めると血流が促進され、酸素や栄養を患部に運んでくれるので、より治りが早くなることが期待できます。
お風呂で湯船につかって患部を温めたり、寝る時は患部を布団から出さずにしっかりと被せて冷やさないようにしましょう。
ただ、注意点としては、炎症が強い時期に温めるのは基本的に逆効果なので、つま先立ちできないほど痛い、じっとしていても痛みが強い、熱っぽさがある場合は冷やすことを優先しましょう。
マッサージ
マッサージは筋肉の緊張を和らげてくれる効果があります。
筋肉痛がある場合は筋肉が緊張してこわばっている可能性が高いので、マッサージで和らげてあげることが効果的です。
また、緊張した筋肉がほぐれると、血流も促進されますので、治りを早くするためにもマッサージしてあげた方が良いでしょう。
方法としては、筋肉の繊維に対して垂直に指を当ててほぐす横断マッサージという方法が効果的です。
ふくらはぎの腓腹筋やヒラメ筋は、だいたいふくらはぎに対して縦に筋繊維が走っています。
厳密に言うと斜めに走っていたりしますが、そこまで判別するのは難しいので、ふくらはぎに対して横方向に指でほぐしましょう。
膝を伸ばしてマッサージすると、腓腹筋が緊張しやすいので、膝を軽く曲げた状態でするのがおすすめです。
ストレッチ
ストレッチしても痛みがなくなってきたら、ストレッチで伸ばすことも筋肉の緊張を和らげるために効果的です。
具体的な方法は以下の通りです。
- 壁に向かって肩幅に足を開き、肘を伸ばして手が丁度届くくらいの位置に立つ
- ストレッチする側の足を一歩後ろへ伸ばす
- 両手を壁につき、前足へ体重をかける
- 後ろ足のかかとが床から離れないようにしつつ、ふくらはぎを伸ばす
- 15~20秒そのままキープする
- 2~3回繰り返す
ストレッチする際、膝を伸ばして行うと腓腹筋が、膝を軽く曲げて行うとヒラメ筋がストレッチされますので、どちらもやってみてください。
栄養を取る
傷ついた筋繊維を修復するには栄養を取ることが不可欠です。
たんぱく質、ビタミンCを中心に意識して摂取するのがおすすめです。
タンパク質を多く含む、肉や魚、卵、大豆製品、ビタミンCや亜鉛を含むかんきつ系の果物やチーズ、ナッツ類を意識して摂取すると良いでしょう。
理学ボディのおすすめ
今回紹介した対策を実践しても中々治らないという方は理学ボディで施術を受けることがおすすめです。
理学ボディでは、最短で痛みを改善させることにこだわっており、筋膜という組織に対して施術を行います。
筋膜は筋肉を覆っている膜状の組織で、筋膜が硬くなると筋肉の柔軟性が低下、筋力が発揮しにくいなどが起こります。
筋膜の硬さのある場所はピンポイントで存在しているため、ストレッチやマッサージでは中々ほぐすことができません。
もし、筋膜の硬さが痛みに影響しているのなら、ストレッチやマッサージをしていても中々改善することは難しいでしょう。
ですが、筋膜の施術に精通している理学ボディのセラピストなら、ピンポイントの硬さでも見つけることができます。
もし、ふくらはぎの痛みが治らなくて困っているという方は、ぜひ理学ボディにお越しいただき、筋膜の施術を受けてみてください。
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