ダイエットのために走っているのに、全然痩せない!と悩んでいませんか?
定期的に走っているのに中々痩せない方は、まずランニングにおける消費カロリーを知りましょう。
これを知らないまま、何となくランニングを続けていても痩せないですし、せっかく痩せるために走っているのにもったいないですよね。
実は、ただランニングするだけでは消費カロリーは多くありません。
ランニングで消費カロリーを多くして効率よくダイエットするには、1番効率よくカロリーを消費する方法を知るべきです。
そこで、今回はランニングではどれくらいのカロリーを消費するのか、効率よくカロリーを消費するにはどんな方法があるのかを解説します。
ランニングで消費するカロリーの計算方法
ここでは、ランニングで消費するカロリーの計算方法、ランニングとウォーキングではどちらの方がカロリー消費が多いか、ランニングと他の運動を比べてカロリー消費に違いはあるかについて解説します。
カロリーの計算式
ランニングにおける消費カロリーを計算する方法は、主に2つあります。
- 走る距離で計算する方法
- 走る時間と運動強度で計算する方法
簡単なのは、①の走る距離で計算する方法です。
具体的な計算式は「体重(kg)×距離(km)」です。
例えば、体重が60kgの方が5km走ったとして計算式に当てはめると、60kg×5km=300kcal(カロリー)となります。
以下に距離ごとのカロリーを載せておくので、走る時の参考にしてみてください。
- 1kmの場合:60kg×1km=60kcal
- 3kmの場合:60kg×3km=180kcal
- 5kmの場合:60kg×5km=300kcal
- 10kmの場合:60kg×10km=600kcal
次に、走る時間と運動強度で計算する場合の計算式ですが、「1.05×体重(kg)×METs×時間」で計算できます。
こちらの計算式の方が、より細かくカロリー計算することができます。
METsというのは運動強度を表す単位で、軽い運動運動の強度でMETsが変化します。
横になって寝ている状態が1METsで、1km6分ペースのランニングでは約10METsになります。
このペースで1時間走ったとして計算式に当てはめると、1.05×60kg×10METs×1時間=630kcalとなります。
30分なら、1.05×60kg×10METs×0.5時間=315kcalとなります。
こちらもMETsごとのカロリー計算を載せておきますので、参考にしてみてください。
- 6METs(1km9分ペース)の場合:1.05×60kg×6METs×1時間=378kcal
- 8METs(1km7分半ペース)の場合:1.05×60kg×8METs×1時間=504kcal
- 10METs(1km6分ペース)の場合:1.05×60kg×10METs×1時間=630kcal
ご自身で計算される時は、体重やMETs、時間を変えて計算してみてください。
ランニングとウォーキングはどっちがカロリーを消費するのか
ランニングとウォーキングでカロリーを比較する際は、上記の②のMETsを使った計算式で比較してみましょう。
体重60kgの方が1km6分ペースで1時間ランニングした場合、1.05×60kg×10METs×1時間=630kcalとなります。
運動目的でそれなりの速さでウォーキングした場合、1.05×60kg×4.3METs×1時間=270kcalとなり、同じ時間で比較しても2倍以上もカロリー消費に差があることが分かります。
ウォーキングも速さでMETsの値は変わりますが、競歩のような速く歩く場合でも6.5METsなので、ランニングの方が消費カロリーは多いです。
他の運動と比べてどうか?
ランニングと他の運動でもカロリー消費を比較してみましょう。
ここでも体重60kgで1時間運動したと仮定して計算しました。
種目 | METs | カロリー(kcal) |
ランニングやや速め | 10 | 630 |
ランニングゆっくり | 8 | 504 |
サイクリング | 7.5 | 472 |
ゴルフ | 4.8 | 302 |
水泳 | 6.0 | 378 |
ヨガ | 3.0 | 189 |
ゆっくりめにランニングしたとしても、他の運動と比べるとランニングは消費カロリーが多いことが分かります。
ランニングで脂肪を1kg落とすのは何カロリー?
さて、ランニングでどれくらいカロリーを消費できるかは分かりましたが、実際1kg体重を落とすのにはどれくらいのカロリー消費が必要なのか気になりますよね。
ここでは、1kg落とすのに必要なカロリーとランニングに換算するとどれくらい走れば良いのかを解説します。
脂肪を1kg落とすのに何カロリー必要?
脂肪1gのカロリーが9kcalと言われています。
なので、1kg(1000g)では9kcal×1000=9000kcalとなります。
ですが、脂肪の20%は水分など他の成分で構成されているので、それを省いて計算すると、9000kcal×80%=7200kcalとなります。
つまり、脂肪1kgを落とすには7200kcalの消費が必要ということになります。
脂肪を1kg落とすのに何km走ればいいの?
では、仮に体重60kgの方が1kg落とすにはどれくらい走ればよいのか計算してみましょう。
ここまで例で挙げてきた、体重60kgの方が1km6分ペースで1時間ランニングした場合の消費カロリーは630kcalです。
つまり、1時間で10km走った場合の消費カロリーが630kcalということですね。
この方が1kg落とそうとすると、1kg×7200kcal÷630kcal=11時間となるので、11時間×10km=110kmとなります。
1時間10km走るとしたら、1kg落とすには110km走らないといけないということになります。
参考までに月に走る頻度ごとに1kg落とすにはどれくらい走らなくてはいけないのかをまとめました。
- 毎日走るなら、110km÷30日=3.6km
- 2日に1回の頻度で走るなら、110km÷15日=7.2km
- 3日に1回の頻度で走るなら、110km÷10日=11km
- 1週間に1回の頻度で走るなら、110km÷4=27.5km
毎日でも3.6km、2日に1回でも7.2kmも走らないといけませんし、それだけ走っても計算上は1kgしか落ちません。
そう考えると、ランニングでダイエットするのは中々難しい気がします。
ランニングするよりも消費カロリーを増やす方法
では、ランニングでダイエットはできないのかと言うと、そうではありません。
ランニングのみでダイエットするのが難しいだけで、それ以外の方法を組み合わせたり走り方を工夫することで、消費カロリーを多くすることができるので、より高いダイエット効果が期待できます。
ここでは以下の4つをご紹介します。
- 筋トレもする
- 走るスピードをあげる
- 走る距離を長くする
- 室内ではなく外を走る
それぞれ解説します。
1.筋トレも同時に行う
ランニングに加え、筋トレも併せて行うと効果的に消費カロリーを増やすことができます。
何故なら、筋トレをして筋肉量が増えると基礎代謝が上がるからです。
基礎代謝とは、生命活動を維持するために身体で自動的に行われている活動における必要最低限のエネルギーのことです。
筋肉は基礎代謝を構成する要素の内、約20%をも占めており、最も基礎代謝に関与する要素です。
とは言っても、筋肉量はすぐ増えるわけではありません。
ですが、筋トレ後は運動後過剰酸素消費量(EPOC)と呼ばれるカロリーの燃焼効率が高まった状態が続きます。
なので、筋トレ後にランニングをすることで、より効果的に消費カロリーを高めることができるのです。
ただ、筋トレもしてランニングもするなんてそんな余裕ないという方もおられると思います。
EPOCは筋トレ後すぐでないと意味がないわけではなく、EPOCによるカロリー燃焼効率が高まった状態は約24時間続きますので、翌日にも持ち越されます。
なので、翌日でも良いので、筋トレとランニングを効率良く組み合わせて実践することが、効果的にカロリーを消費するための大きなポイントです。
2.走るスピードをあげる
消費カロリーの計算でも挙げましたが、走るスピードが速くなればMETsが大きくなるので、消費カロリーも増えます。
- 6METs(1km9分ペース)の場合:1.05×60kg×6METs×1時間=378kcal
- 8METs(1km7分半ペース)の場合:1.05×60kg×8METs×1時間=504kcal
- 10METs(1km6分ペース)の場合:1.05×60kg×10METs×1時間=630kcal
1km9分ペースと6分ペースでは、消費カロリーに倍近く差があるので、速く走れて消費カロリーを多くしたいなら、走るスピードを速くした方が良いです。
速く走れない方も、継続してランニングを続ければ慣れてスピードは速くなってきますので、ご自身の身体と相談して徐々にスピードを上げることも検討しても良いと思います。
3.走る距離を長くする
走る距離を長くすることも消費カロリーを多くすることができます。
体重×距離で消費カロリーを求めることができるので、距離が長くなれば消費カロリーも増えていきます。
4.室内ではなく外を走る
スポーツジムのランニングマシンや体育館などの屋内で走るより、屋外で走った方が消費カロリーは多くなります。
なので、消費カロリーを増やしたいなら屋外で走るのも1つの方法です。
例えば、クロスカントリーのような屋外で走る競技では9METsなのに対し、軽いジョギングは7METsです。
他にも、屋内で歩くのが2METsなのに対し、屋外を散歩するのは3.5METsと屋内よりも屋外の方がMETsが大きい傾向にあります。
METsが大きいということは、当然消費カロリーも増えますので、効率よくカロリーを消費できるというわけです。
同じ時間や距離を走るにしても、カロリー消費を増やしたいなら屋外をランニングする方が効果的です。
まとめ
漠然とランニングして中々痩せないという方は、まずはどれくらいの距離や時間を走れば、どれくらいのカロリーを消費するのかを知りましょう。
知った上で、目標となる体重になるにはどれくらいカロリーを消費しなくてはいけないのか、どれくらいのランニングが必要なのかまで計算できると良いですね。
さらに、より効率よくカロリーを消費するために、筋トレや屋外で走るという工夫もできると尚良いです。
カロリーを計算して、効率的にカロリーを消費しましょう。