側弯症の人は、背骨の弯曲により、腰痛や運動能力の低下を起こすことが多いです。
そのため、側弯症の人は、どのような活動をするか、どのようなスポーツに参加するかを意識することが大切です。
今回は、側弯症でやってはいけないスポーツの種類の見分け方と、側弯症でスポーツをする際の注意点を探っていきます。
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目次
側弯症でやってはいけないスポーツはある?


この質問に対する答えは、イエスでもありノーでもあります。
それは、側弯症の種類と重症度によります。
軽度の側弯症であれば、何の制限もなくプレーできるスポーツがあるかもしれませんが、重度の側弯症の方は、スポーツをする際に特別な注意が必要かもしれません。
引用:理化学研究所
側弯症の人が避けるべき活動としては、コンタクトスポーツ、衝撃の大きい動きのあるスポーツ、体重のかかる活動、非対称な動きを伴う活動などがあります。
避けるべき活動の例としては、重量挙げや柔道、テニスなどのスポーツを挙げることができます。
脊柱側弯症でやってはいけないスポーツの見分け方
側弯症とは背骨が左右に弯曲した状態で、背骨自体のねじれを伴うことがあります。
通常、小児期にみられる脊柱変形を指します。
左右の肩の高さの違い、肩甲骨の突出、腰の高さの非対称、胸郭の変形、肋骨や腰部の隆起(前かがみをした姿勢で後ろから背中を見た場合)、などの変形を生じます。
■参照元:公益社団法人 日本整形外科学会
側弯症で参加すべきスポーツを決めるには、まず、やってはいけないスポーツを特定することです。
活動の種類、活動の強度、そして活動が背骨に与える影響を考慮することが重要です。
特に重い負荷がかかる運動、左右非対称な運動、衝撃の大きい運動は避けるべきです。
以下に具体的にやってはいけないスポーツの見分け方について解説します。
重さの負荷がかかるもの
重いものを持ち上げたり運んだりする必要がある活動は、避けるべきです。
背骨は体の正面から見て真っ直ぐであるべきですが、側弯症はそれが横へ曲がってしまった状態を指します。
曲がってしまった背骨は真っ直ぐな背骨より、重力に逆らって体を支える力が弱くなります。
ですので、重い物を持つなど重さによる負荷がかかると、さらに側弯を強くしてしまう恐れがあります。
これには、重量挙げ、クロスカントリースキー、パワーリフティングなどのスポーツが含まれます。
活動中に不快感を感じなくても、繰り返される動作が背中に負担をかけ、背骨の弯曲を悪化させることがあります。
特に子どもの場合は、骨格がまだ成熟しきっていないので、負担がかかりやすく注意が必要です。
左右非対称な動きを伴う
ゴルフ、テニス、ホッケーなど、左右非対称の動きを伴うスポーツも避けた方が良いでしょう。
これらのスポーツは、体の片側に負担がかかり、背骨の弯曲を悪化させる可能性があります。
これは、すでに重度の側弯症を持っている人にとっては、特に危険なことですし、軽度の側弯症であっても進行させる恐れがあります。
ジャンプなど衝撃が強い動きを伴うもの
側弯症の方は、ジャンプやランニングなど衝撃の大きい運動は避けるべきでしょう。
着地する際に、自分自身の体重が大きな質量となって背骨に加わるため注意が必要です。
これには、サッカー、バスケットボール、バレーボールなどのスポーツが含まれます。
このような運動は、背中に不必要なストレスを与え、さらなる問題を引き起こす可能性があります。
側弯症でスポーツをやる時の5つの注意点
側弯症の方が運動をする際には、いくつかの注意すべきポイントがあります。
まず、スポーツの種類とそれに伴う身体的労力の程度を考慮することです。
もし、そのスポーツが激しい運動や接触を伴うものであれば、そのスポーツを避けるか、細心の注意を払うことが必要です。
次に、痛みや不快感を感じやすい人は、ランニングや水泳のような繰り返しの動作が必要なスポーツは避けたほうがよいでしょう。
自分が慣れているスポーツを選ぶと、症状を悪化させる危険性が低くなります。
以下に、スポーツをやる時の5つの注意点を解説しています。
準備運動を行う
運動を行う前に、準備体操をしてウォーミングアップをすることが大切です。
運動前は体温が低く、筋肉も硬く緊張した状態にあります。
そのまま運動を行うと、筋肉が動きに対応できずに傷めてしまう可能性があるので、ゆっくりとした関節運動やストレッチで血流を促進させ、体の温度を上げることがポイントです。
特に側弯症の場合は、背骨の凹になっている側の筋肉が縮こまっているため、そのまま運動すると背骨に偏った負担がかかりやすいので注意が必要です。
筋肉を緩め、体を動かす準備をするために、軽いストレッチ運動から始めましょう。
今回はおすすめのストレッチを2つ紹介します。
脇腹のストレッチ
- 背骨が凹になっている側を壁に向け、壁に対して横向きに立つ
- 壁側の手をバンザイして、腕から体の側面全体を壁につける
- バンザイした手を壁に沿わせながら、天井へ向かって伸ばす
- 手を伸ばすのに合わせて体の側面をストレッチする
- 10〜20回程度繰り返す
側弯症の方は凹部分の脇腹や腹筋の筋肉が縮こまっているので、そこを無理のない範囲でストレッチすることが大事です。
凹の部分を伸ばす意識も大事ですが、凸の部分を縮める意識を持つことも大事です。
背骨全体のストレッチ
- 壁に向かって立つ
- 両手を伸ばして手のひらが壁につくくらいの位置に離れる
- 両手を壁につける
- 壁を滑らせるように両手をバンザイしていく
- バンザイするのに合わせて、体重を前にかけて背骨を伸ばす
- 10〜20秒程度行う
- 2〜3回繰り返す
動画は1:43~を参考にしてみてください。
ポイントは、背骨を伸ばす時に反らせる意識だけでなく、上に伸びる意識も同時に持ちながら行いましょう。
上に伸びる意識を持つことで、背骨と背骨の間が広がるので、背骨の間の硬い部分が伸びやすくなります。
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左右対称にとなるようにセルフケアを行う
準備体操を行うだけでなく、体を左右対称にするためのセルフケアも定期的に行うことが大切です。
そのためには、左右の同じ筋肉を鍛えるようなストレッチやエクササイズを毎日行うことが大切です。
テニスやゴルフなどは体の片側だけの動きを繰り返すので、左右非対称性を強めてしまう可能性があります。
なので、左右の同じ筋肉を鍛えたりストレッチするのに加えて、スポーツ中に行う動きとは逆の動きもセルフケアとして行った方が良いです。
例えば、右利きの方がテニスを行う場合、体を左回旋させてボールを打つので、バックハンドや左手でボールを打つ真似をして体を右回旋させる練習を取り入れた方が良いです。
また、ヨガやピラティスなどの運動は、左右対称の体幹を維持するために効果的です。
やり過ぎに注意する
体を動かしたり、スポーツをする際には、無理をして過負荷にならないようにすることが大切です。
過度な疲労は体に過度な負担をかけ、さらなる不調やケガにつながる可能性もあります。
また、普段は大丈夫でも疲労があると、重力に逆らって姿勢を維持しにくくなったり、体が楽な方に傾くため、側弯を強くしてしまう恐れがあります。
運動やスポーツをやり過ぎないためのポイントとしては、以下の4つです。
- 痛みや不快感、しびれを感じたらやめる
- 普段はできる動きや姿勢保持ができなくなってきたらやめる
- 片側だけの動きを繰り返すのは避ける
- 重い物を持つ動きは避ける
自分の体の限界を意識して、必要に応じてこまめに休憩をとることが大切です。
しっかりと栄養を摂る
体を動かすこと、良い姿勢を保つこととともに、栄養をしっかり摂ることも大切です。
果物、野菜、全粒粉を多く含むバランスのとれた食事をすることで、炎症を抑え、丈夫で健康な体を維持するために必要なビタミン、ミネラル、抗酸化物質を適切に摂取することができます。
- 果物
- 野菜
- 全粒粉
また、肥満度を表すBMIが18.5以下の痩せ型の女性に特に側弯が多いことが分かっています。
このことからも、意識的に栄養を摂ることも重要な要素の1つだと言えます。
主治医と相談する
脊柱側弯症の方は、新しい運動を始める前や痛みや不快感を伴う動き、やっても良いのか自己判断できない場合は主治医に相談することをお勧めします。
同じ側弯症と言っても、側弯の程度や部位は人によって異なるため、一般的に言われているようなことでも、必ずしも誰にでも当てはまるわけではありません。
なので、一番体の状態を理解しているはずである主治医に相談することが安全にスポーツを行うためには重要でしょう。
医師はあなたの症状に最も適した運動プログラムを作成し、怪我をしないように手助けしてくれる医療専門家を紹介してくれるだけでなく、アドバイスもしてくれます。
自分だけで判断せず、迷ったら相談しましょう。
側弯症でおすすめのスポーツ3つのポイント
参加するスポーツを選ぶ際には、左右対称で体に安全なものを選ぶことが大切です。
水泳やウォーキング、ヨガなどのスポーツがこれにあたります。
これらのスポーツは、左右対称の動きで体へ偏った負担にならなかったり、体にかかる負荷が少なくコントロールしやすいため、側弯症の人にとっても安全なスポーツです。
また、体幹を鍛え、バランスを改善することも側弯症の人にとって重要なことです。
これらのポイントを満たすおすすめなスポーツを以下に紹介していきます。
左右対称な動きをするもの
野球やサッカーなど、左右非対称の動きが多いスポーツは、側弯症の人にとって負担が大きくなる場合があります。
これらのスポーツは体にアンバランスな負荷を与え、側弯症の痛みを悪化させ、背骨に過度な負担をかける可能性があります。
水泳やウォーキングなどのスポーツは、非対称な動きをあまりせず、左右対称な動きを交互に行うものなので、リスクは少ないと考えられます。
負荷が掛からないもの
スポーツを選ぶ際には、最小限の労力で済み、簡単に調整できるものを検討することも重要です。
軽めのジョギングやヨガなどのスポーツは、あまり激しい運動をせず、難易度も自分で調整ができるため、おすすめのスポーツと言えます。
さらに、これらのスポーツは、背骨周辺の筋肉を強化し、体の全体的なバランスを改善するのにも役立ちます。
体幹が鍛えらえるもの
側弯症は背骨が弯曲しているので、少なからず体幹の筋肉が弱い、あるいは筋力が発揮しにくい状態になっています。
痛みや不快感を改善し、日常生活をより快適にするためには、体幹を鍛えることができるスポーツを探すことも重要です。
体操やバレエ、ピラティスなどは、コントロールされた左右対称の動きをするため、姿勢を良くし、体幹を鍛え、ケガのリスクを軽減することができます。
側弯症の痛みを今すぐどうにかしたい人へ
側弯症の痛みを今すぐ何とかしたいという方は、理学ボディにご相談ください。
理学ボディでは、最短で痛みを改善させることにこだわっており、筋膜という組織に対して施術を行います。
筋膜は筋肉を覆っている膜状の組織で、筋膜が硬くなると筋肉の柔軟性が低下、筋力が発揮しにくいなどが起こります。
筋膜の硬さのある場所はピンポイントで存在しているため、ストレッチやマッサージでは中々ほぐすことができません。
側弯症による背骨の弯曲自体が痛みに影響していることもありますが、もし、筋膜の硬さが痛みに影響しているのなら、ストレッチやマッサージをしていても中々改善することは難しいでしょう。
筋膜の施術に精通している理学ボディのセラピストなら、筋膜に存在するピンポイントの硬さでも見つけることができます。
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まとめ
- 重量挙げ(重い負荷)
- クロスカントリースキー(重い負荷)
- パワーリフティング(重い負荷)
- ゴルフ(左右非対称な動き)
- テニス(左右非対称な動き)
- ホッケー(左右非対称な動き)
- サッカー(ジャンプによる大きな衝撃)
- バスケ(ジャンプによる大きな衝撃)
- バレーボール(ジャンプによる大きな衝撃)
- 軽めのジョギング
- 体操
- バレエ
- ヨガ
- ピラティス
今回は、側弯症でやってはいけないスポーツの見分け方と注意点を解説しました。
本記事でお伝えしたことは、あくまでも一般的に言われていることなので、自身の側弯症について、スポーツをやっても良いかどうかについては必ず主治医と相談することをおすすめします。