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シンスプリントと疲労骨折の違いは?治療方法はあるの?

ランナー

「半年ぐらい前から長い距離走るとシンスプリントの痛みが出てたけど、最近は歩くだけで痛いんですよ。」

「冬の練習で走り込みすぎたかな?」

シンスプリントをほっておいて、我慢して練習を続けていたら、だんだん痛みが強くなってきたという方。

要注意です。

 

歩いて痛い。安静時でも痛い。は、すでに疲労骨折をしている可能性があります。

もし疲労骨折しているのに練習を続けているとしたら、骨折はどんどんひどくなりますから、大変危険な状態です。

 

「でも折れてたらさすがにわかるでしょ?」

そんなことありません!疲労骨折は、みなさんがイメージするような、いわゆる1回の衝撃でボキッといくような骨折とは違います。

小さなストレスが断続的にかかり続けることで、ヒビのような形でじわりじわりと進行するのです。

 

なので、歩くだけで痛かったり、走れないぐらい痛みが強い時は必ず病院へ行ってください。

できれば痛みがいつもの痛みよりも強くなったと感じた時点で行ってほしいです。

今回は疲労骨折とシンスプリントの違いについて詳しく書いていきたいと思います。

 

シンスプリントとは

シンスプリント

シンスプリントの正式名称は「脛骨過労性骨膜炎」といいます。

痛みの直接的な原因は骨の周りを覆っている骨膜の炎症になります。

よくシンスプリントの人はすねの骨の内側を触れると痛いので、骨自体が痛んでいるのだと思われがちですが、レントゲンを見ても骨には異常がみられません。

 

疲労骨折とは

足の骨折

疲労骨折とは、字のごとく疲労で骨が折れた状態です。

ですが、上にも書きましたが、みなさんが想像されるような一回の衝撃でボキッと骨が二つになるような折れ方ではなく、断続的に小さなストレスの繰り返しで起こるヒビが入るような骨折です。

なので、一見外から見ると折れてなさそうに見えます。

だから練習も痛くてもつい根性でやってしまい、骨折が重症化してしまうケースが多々あります。

 

シンスプリントと疲労骨折の見分け方

これに関しては正直自分で確認することは難しいです。

ではどうすればいいのでしょう?

整形外科を受診してレントゲンを撮ってください。

疲労骨折 レントゲン

レントゲンを撮ると、このように疲労骨折していることがあきらかになります。

ただ、この方の場合は痛いのを長い間我慢してから受診されたので、骨折線がかなり深くまで入っており、ここまで来てしまうとリハビリをどんなにがんばっても、骨が元のようにくっつくまでにかなり時間がかかってしまい、競技に復帰するのも遅くなってしまいます。

こうなる前にできればもっと早く受診してほしいです。

 

レントゲンでもわからないケースもあります

実はレントゲンを撮ってもわからないケースもあります。

疲労骨折 レントゲン

こちらの画像は一見なんともないように見られます。

 

ですが、▼MRIの画像で見ると

疲労骨折 MRI

色が変わっていますね。

これも医者からの診断では疲労骨折の診断がつきました。

 

同じ疲労骨折でも骨の折れ方、深さがだいぶ違います。

この段階で発見できれば、数週間の安静で骨が元に戻り、競技への復帰も割と早い段階で可能です。

 

またこれのもう少し手前で、疲労骨折まで至っていない、骨の中の炎症だったり、むくみをあらわす骨挫傷という状態もMRIなら発見できます。

この状態で気が付き正しい処置ができれば、もっと早く復帰できます。

 

なので、シンスプリントを我慢している選手のみなさんは、いつもより少しでも痛みが増えたと感じたら、ましてや歩くだけで痛いような状況であれば、整形外科をなるべく早急に受診するようにしてください。

 

シンスプリントと疲労骨折の治療方法

シンスプリントの治療方法と疲労骨折の治療方法は根本的に違います。

 

シンスプリントの治療

治療

シンスプリントは、骨膜は炎症していますが、骨はまだ折れていませんので、競技をしながらでも治療することも可能です。

やり方は治療家によってさまざまありますが、要は骨膜を引っ張ている筋肉(後脛骨筋やヒラメ筋)にかかるストレスを排除することで、症状は改善していきます。

 

私のところでは、筋膜への施術をメインに行っています。

 

当院で行っている筋膜の施術に関しては、以下の動画と記事にも詳しく書いてあります。

 

 

筋膜の施術についての記事

 

他にもシンスプリントの専門家として、シンスプリントの症状が改善した事例の一部を記事にしています。

 

シンスプリントの治療に関してもっと気になる方は▼をご覧ください。

疲労骨折の治療

①絶対安静

安静

疲労骨折は基本的に安静にしてもらい、骨がくっつくまでは練習はNGです。

どんな治療家でも、折れた骨をくっつけることはできません。

私もシンスプリントの治療には自信を持っており、痛みを減らすことはできますが、折れた骨に対してはどうすることもできません。

ですが、最近の研究ではある物が骨癒合を促進するということがわかっています。

 

②超音波治療

超音波

最近の研究で超音波が骨の癒合を促進させることがわかっています。

医療用の超音波機器は、低出力超音波パルスという非常に弱い超音波を使用しており、これを1回20分患部に断続的にあて続けることで、細胞に適切な刺激が加わり、骨の癒合が促進されると考えられています。

整形外科でもこの超音波を治療機器として置いているところが多いです。

普段から電気治療などの機械に頼ったリハビリに否定的な私ですが、この超音波に関しては、人間の手ではどうすることもできない骨の回復を促すことができるので、整形外科に勤めているころから積極的に使っていました。

ただ、超音波をしたからといってその場で骨がくっつくわけではありません。

やはり疲労骨折にならないにこしたことはないので、そうなる前にしっかりと専門家に適切な治療を受けるようにしてください。

 

まとめ

野球部

シンスプリントは我慢し続けていると、やがて疲労骨折になります。

シンスプリントのうちに治療をしておけば、競技をしながらでも改善していくことができます。

 

ですが、疲労骨折になってしまってからでは骨がくっつくまでは競技に復帰することができません。

それでも我慢して競技をし、発見が遅れれば遅れるほど、さらに骨折は深刻になり復帰までにかかる時間が増えてしまいます。

スポーツの現場にも、医療の現場にも携わってきた私としては、そうなる前になんとかしたいと常々思い、シンスプリントの症状を改善するため日々選手に施術を行っています。

 

 

私も学生時代怪我をして試合に出られず、悔しい想いをした経験があります。

自分のような怪我で悔しい想いをしている選手の力になりたいです。

今シンスプリントの痛みでお困りの方は、気軽にご相談ください。

 

他にも気になる事があれば、気軽にお問い合わせしていただければと思います。


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ABOUT US
木城 拓也
理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。 その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。 筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。
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