「机に足の指をぶつけた!」
生活の中で、足の指をぶつけてしまうことがありますよね。
特に足の小指側をぶつけると悶えるほどの痛みが出ることも。
ときにはぶつけた場所が腫れたり、あざになることもあります。
すぐに痛みが引けば良いものの、痛みが長引くと心配になるもの。
「もしかしたら骨折?」と考えると不安になってしまいますよね。
もし本当に骨折だとしたら、放っておくことで悪化する可能性があるため、絶対に見逃してはいけません。
そこで今回は、足の指、特に小指をぶつけた時に”痛みがいつまで続くのか”や”打撲と骨折との見分け方”を解説します。
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当院だからこそ出来る筋膜リリースの施術やその驚きの効果についてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事を覗いてみてください。
足の指(小指)をぶつけたときに考えられること
足の指をぶつけたときに起こる怪我には、“打撲”と“骨折”の2つが考えられます。
原因によって、その経過や対処方法も異なります。
それぞれの特徴を紹介しますので、あなたの症状と照らし合わせながらご覧ください。
打撲(だぼく)
打撲(だぼく)は、打ち身とも呼ばれます。
足をぶつけた衝撃により、ぶつけた部分の筋肉や血管がダメージを受けた状態です。
骨折と違い、骨は損傷していません。
家具に足の指をぶつけたり、足の上に重い物を落としてしまうことが原因です。
症状は打撲の程度により異なります。
軽い打撲ではぶつけた部分に痛みを感じる程度ですが、症状が重くなると腫れやあざ(内出血)になることもあります。
また、腫れにより足が動かしにくくなったり靴が履きにくくなることもあります。
痛みはぶつけた直後よりもしばらく経ってから強くなることが多いため、数日は慎重に様子をみましょう。
骨折
骨折はその名の通り、衝撃により骨が折れてしまった状態です。
打撲と同様、足の上に重い物を落としてしまったり、足が潰されてしまうことが原因で起こります。
下記のような場合は、骨折の疑いがあります。
足趾骨折の症状
- 痛い
- 腫れている
- 皮下出血がある
- 変形している
参考:お医者さんオンライン
骨折は筋肉や血管の損傷も伴うため、症状も打撲と似ています。
ただし、骨折の方が痛みが強いことが多いです。
小指の骨(第5中足骨)は、足の中では最も骨折しやすい骨です。
中でも骨の真ん中(骨幹部)や踵より(基部)が骨折することが多いです。
骨幹部の骨折は基部の骨折より治癒するのに時間がかかると言われています。
足の指の内出血はいつまで?重症との違いは?
ぶつけた部分やその周りの皮膚が青紫色に変わっていることがあります。
これは内出血と言い、ぶつけた衝撃で血管が損傷し、皮膚の下で出血した状態です。
軽症の場合、皮膚の色は最初青色から紫色で、時間が経つにつれ茶色、黄色、緑色などに変化していくことが多いです。
受傷後4〜5日で、打撲した部分を中心に四方に広がりだんだん大きくなります。
その後、外側から少しずつ色が薄れていき、多くの場合2〜3週間で元の皮膚の色に戻ります。
しかし、重症の場合は4〜5日経っても腫れや皮膚色が落ち着く傾向がありません。
これは、出血がより多くの箇所(関節や筋肉)で起きている可能性があるからです。
【放っておくと危険】足の指の骨折5つの見分け方
足の指をぶつけた時、どのような症状が出たら骨折を疑うべきでしょうか?
ここでは、骨折かどうかを自分で見分けられる5つの症状を紹介します。
これらをチェックした上で『骨折かもしれない』と感じた場合は、早めに整形外科を受診しましょう。
-
- 我慢できないほどの激痛
- 内出血がある
- 指が変な方向に曲がっている
- 腫れが引かない・強い
- 痛くて歩けない
- それぞれを解説していきます。
我慢できないほどの激痛
骨折ではズキズキとした痛みを感じます。
安静にしていても我慢できないような激痛が続くことが多いです。
痛みがなかなか収まらないようであれば、骨折を疑ってみましょう。
内出血がある
ぶつけた場所の皮膚の色を確認しましょう。
内出血があると皮膚が青黒く変色しますが、変色が広範囲であると骨折の可能性があります。
また、数日経っても腫れや痛みが引かない、むしろ悪化しているようであれば骨折している可能性があります。
指が変な方向に曲がっている
普段の自分の足、もしくはぶつけていない反対の足と形を比べてみましょう。
関節以外の場所で指が曲がっていたり、他の指の向きに沿っていないと骨折の可能性があります。
整復(骨の向きを戻す治療)が必要なため、直ちに整形外科を受診しましょう。
腫れが引かない・強い
骨折の場合、ダメージを受けた後2〜3時間で腫れ始めます。
この腫れが靴下や靴が履けないくらい強い、または2・3日経っても引かないようであれば骨折の可能性があります。
痛くて歩けない
多くの場合、骨折すると足に体重がかけられず歩くのが困難になります。
痛みをかばって歩いたり、立って体重をかけられないようであれば要注意です。
足の指の骨折の治療法と期間
足の指の骨折は、どのような治療になるのでしょうか。
足の小指の骨折の治療法は、多くが安静と固定(テーピング)です。
ぶつけた足とその隣の足をくっつけて添え木のように固定することが多いです。
治癒までの期間は怪我の程度にもよりますが、おおよそ以下の通りです。
- 折れた骨が再生されるまで:3〜6週間
- 体重をかけるなど、もとの生活に戻るまで:6週間
参考:都立大整形外科クリニック
骨折や変形が強いと、まれに手術になることもあります。
手術では、骨を支える金属のプレートを入れて、骨が正しい向きで再生されるようサポートします。
足の指の骨折の治療に関してはこちらのページも参考にしてみてください。
足の指をぶつけたときの対処法
足の指をぶつけると痛くてパニックになってしまうかもしれません。
骨折の可能性があるときは早めの病院受診が大切ですが、受診の前後で自分でもできるケアがあります。
それがRICE処置です。
RICE処置には、怪我した部分の症状の悪化を防ぐ目的があります。
RICE処置では、以下の4つを行います。
- R(rest):安静 局所を動かさないように固定する
- I(icing):冷却 氷嚢や保冷剤などで冷やす
- C(compression):圧迫 包帯などで圧迫する(※締め付けすぎは血流が悪くなるので注意する。)
- E(elevation):挙上 患部を高くする
まず、怪我した部分を休ませます(Rest:安静)。
骨折の疑いがある場合、その部分が動かないよう固定することで、不要な痛みを出しにくくします。
身近な物、または薬指をを添え木にして、テーピングや布を巻いて固定します。
そして、腫れや痛みが出過ぎないよう、氷嚢や保冷剤などで冷やします(Icing:冷却)。
腫れ過ぎは後々動きの妨げになるため、包帯などで圧迫して予防します(Compression:圧迫)。※締め付けすぎは血流が悪くなるので注意しましょう
足に溜まった血液が心臓に戻りやすくなるよう、患部を心臓より高くします(E(elevation):挙上)。
仰向けに寝てクッションや台の上に足を乗せた姿勢が理想ですが、寝る場所が確保できない場合は足を伸ばして座るなど膝と踵の高さを同じにするといくらか効果的です。
RICE処置に関してはこちらの記事でも紹介していますので、参考にしてみてください。
【絶対だめ】足の指をぶつけた時の間違った対処法
足の指をぶつけた時、何とかしようと自分で足を触りたくなりますよね。
しかし、ここで間違った対処をしてしまうと、かえって怪我が長引いたり、症状が悪化する危険があります。
間違った対処法とはどのようなものなのでしょうか。
無理に動かす
足の指をぶつけた時、痛みをごまかすためにぶつけた場所を揉みたくなるかもしれません。
これは筋肉や血管の損傷をさらに深めてしまう可能性があるため止めましょう。
また、足の指が骨折してしまった時、変形を治そうと指の先を引っ張ったり、まっすぐにしようと捻ってはいけません。骨折した部分に負担がかかってしまいます。
骨の亀裂が大きくなったり変形してしまうと、更に治癒に時間がかかってしまいます。
我慢して歩く
足をぶつけた時、痛みや腫れで歩きにくいことがあります。
この時、痛みを我慢して歩くことは止めましょう。
無理に歩くと、怪我した部分に負担がかかり、治癒に時間がかかってしまいます。
打撲の場合は、まずRICE処置をしながらできるだけ安静に過ごしましょう。
歩く必要がある場合は、できるだけ体重をかけないよう移動しましょう。
痛みが出ないようなら、踵歩きがおすすめです。
骨折の場合は痛みが我慢できず歩けないことが多いですが、
無理して歩くと骨折した部分に負荷がかかり、怪我を悪化させる危険があります。
受診までは歩くのは避けて、足に体重をかけないように移動しましょう。
誰かの肩を借りたり、ハイハイでの移動が安全です。
病院では、治療のために松葉杖を使うよう指示されることが多いです。
松葉杖は脇に挟んで使い、怪我した足に体重をかけずに歩くことができます。
安全のため、病院で正しい使い方を指導してもらいましょう。
また、松葉杖の使用期間は医師の指示を仰ぎましょう。
痛みがなくなったからといって松葉杖の使用を止めてしまうと、骨の治癒が遅れてしまう場合があります。
放っておく
足の指をぶつけた時、腫れや内出血を放っておくと、後遺症で足が動かしにくくなることがあります。
まずRICE処置で腫れや痛みが最小限になるよう努めましょう。
また、骨折を放っておくと、治癒が長引くだけでなく、骨が曲がったまま修復される危険性があります。
骨が曲がったままくっついてしまうと、簡単には治すことができません。
骨が曲がっている場合は、曲がった骨を整復(骨の向きを戻す治療)する必要があります。
また、レントゲン画像で骨折の程度を確認したり、治療方針を決定する必要があります。
骨折の疑いがある場合は、放っておかず直ちに整形外科を受診しましょう。
まとめ
今回は、足の小指をぶつけた時に”痛みがいつまで続くのか”や”打撲と骨折との見分け方”を解説しました。
ぶつけたときの痛みは激痛なので、怪我が心配ですよね。
まずは落ち着いて様子を見ましょう。一緒にセルフケアができると良いですね。
セルフチェックで骨折の疑いがある、または症状が長引くようであれば、できるだけ早く整形外科を受診しましょう。
怪我が悪化せず、1日でも早く回復するよう願っています。