「スノーボードで転んでおしりが痛い」
「転んでいないのにおしりが痛いのはどうして?」
スノボでこのようなおしりの痛みを抱えていませんか?
せっかく始めたスノーボードで転んでおしりが痛くて諦めてしまったという方はとても多いのではないでしょうか?
スノボの最中、または終わってからお尻が痛い方の多くはなかなか痛みが取れないと悩む方も多いようです。
実はこのおしりの痛みは安静にしていても治らない可能性があります!
痛みに対して間違った対応や放置をしてしまうと、
のちに解説する尾てい骨骨折の可能性や筋筋膜性疼痛の症状を悪化させてしまうかもしれません。
症状が悪化してしまうと受診が必要な場合があるので注意が必要です。
でも安心してください!
本記事では、運動と体の専門家である理学療法士が、今回のような痛みを下記のポイントにまとめて解説していきます。
また、当院では今回のような、筋肉痛、筋筋膜性疼痛に対し筋膜リリースという手技で即時的に痛みを解消する施術を行っております。
プロに相談しておしりの痛みをすぐに治したい!という方は、今すぐ取りたい痛みは理学ボディへからお読みください。
※痛みがかなり強い、痛みをセルフでケアするのは少し不安があるという方は整形外科がある病院を受診することをおすすめします。
目次
スノボでおしりが痛い3つの要因とは?
スノボでおしりが痛くなるポイントとして、転倒やぶつけたなど明確なきっかけがあるか、ないかが重要です。
主に考えられる要因として、以下の3つがあげられます。
- 筋肉・筋膜が原因の痛み
- 打撲
- 骨折
何が原因で痛いのかは、痛みの症状の出方やタイミングによって見分けることができます!
それぞれどういう状態が起こっているのか、順番にみていきましょう。
筋肉・筋膜が原因の痛み
痛みが起きる前に転んだり打ったりしていない場合は、
筋肉・筋膜が原因で痛みを起こしている可能性があります。
筋肉による痛み
筋肉による痛みというのは、いわゆる筋肉痛になります。
スノーボードは、足から体幹を主体としバランスを取りながら滑走するためかなり筋肉を使うスポーツです。
まず、筋肉痛は以下のようにして起こります。
- スノボに慣れていない、急勾配や上級者コースで体に負荷がかかる
- 筋繊維に細かな傷ができる
- 回復する途中で炎症反応が起こり筋肉痛になる
そのため普段使っていない筋肉や運動に慣れていない人は筋肉痛が起こりやすいでしょう。
筋膜による痛み
筋肉痛と似て異なるのが、筋膜による痛みです。
これは筋筋膜性疼痛と呼びます。
筋・筋膜疼痛症候群(MPS)は2-3個の筋肉に限局した慢性的な筋痛で、線維筋痛症と同様に血液検査やX線所見に異常がないことが特徴です。
MPSに含まれると考えられる疾患は意外に多く、慢性的な肩こりや腰痛、顎関節症や緊張型頭痛などもこの症候群に含まれると考えられます。
引用:明治国際医療大学
筋膜は全身をボディースーツのように覆っています。そのため筋膜が炎症反応などに影響して硬くなってしまうと痛みを引き起こしてしまうのです。
筋筋膜性疼痛は、筋肉痛と同じように
- 過度な運動や高負荷な運動
- 体の使い方が乱れている
上記のような体に対し負担の掛かる動作によって起こります。
筋肉痛と筋筋膜性疼痛は、どちらも筋肉に起こる痛みですが、対応が異なるためしっかりと分けることが重要です。
当院では、この筋膜に対し主に施術を行っております。
もっと筋膜のことが知りたいという方は、下記の記事をご覧ください。
両者を見分けるポイントと対応が知りたい!という方はスノボの最中や滑ったあとに痛いなら?からお読みください。
打撲
スノーボードをやったことがある方の多くは、打撲または打ち身をしたことがあるのではないでしょうか?
スノーボードは速度や方向のコントロールを行うのに上半身を大きく傾ける体勢をとる場合があります。
経験が浅かったり、よく転んでしまう方、雪が硬い環境だと打撲になってしまう可能性は高くなります。
打撲は、体を何かにぶつけることで血管や筋肉が損傷している状態を表します。
打撲の症状として、以下のものがあげられます。
- 患部の自発痛
- 患部の発熱
- 発赤
- 圧痛
- 腫れ
- 皮膚の内出血
まずは、上記の症状がないか確認してみましょう。
患部の発熱などは、手の甲で左右を比べるとわかりやすいです。
骨折
この中で最も、緊急性が高いのが骨折です。
おしりには尾てい骨と呼ばれる小さな骨があります。
尾てい骨は、打撲くらいの衝撃でも骨折してしまう恐れもあるため注意が必要です。
骨折が起こりやすいのは、
- スノボで良く転んでしまう
- 転び方が毎回違う
上記のように転びやすいか、正しい転び方が行えていない場合に多く見られます。
では打撲と骨折をどのように見分ければよいのでしょうか?
骨折がもしあった場合、どのように対応するのが適切であるかは次の事項で詳しくご紹介していきます。
スノボでおしりを打って痛いなら?
おしりが痛くなるきっかけが明確である場合、
痛みの原因は症状の程度とタイミングで見分けることができます。
主に軽傷なら打撲、重症なら尾てい骨骨折が可能性として高いです。
打撲が起こりやすいシーンとしては、スノボでリフトから降りるときにスピードについていけず転んでしまうことがあげられます。
また、骨折は雪が硬くスピードが出たはずみでジャンプしてしまい、地面に強くお尻を打ってしまったときに起こりやすいです。
それぞれどんな特徴があるか解説していきます。
※前提としてセルフチェックのみでは不十分なことが多いため、整形外科のある医療機関で診断を受けるのが最も大切です。
軽傷なら打撲
痛みを主体とする症状が軽傷なら打撲が考えられます。
骨折と見分けるポイントとして、打撲の特徴は以下をチェックしてみましょう。
- 安静にしていれば1週間~10日ほどで改善する
- 内出血がある
- 腫れている
基本的には上記の症状が起こりやすいですが、骨折も症状は似ています。そのため、まず骨折がないかを確認したうえで骨の異常がなければ打撲という判断が良いでしょう。
重症なら尾てい骨骨折
次に最も注意したいのが尾てい骨骨折の場合です。
骨折も打撲の症状と重なる部分は多いですが、以下のポイントに当てはまる場合にはまず、尾てい骨骨折を疑いましょう。
- 動ける程度の軽い痛み
- 動けないほどの強い痛み
- 打ったところが腫れている
- 痛みで気分が悪くなる
- 嘔吐もしくは吐き気がある
上記のポイントに当てはまる項目が多い人ほど注意が必要になります。
痛みの程度に差があるのは、骨折の程度によって痛みが少なかったりほとんど感じないケースもあります。
痛みの程度のみで骨折の有無を自己判断するのは危険です。
気づかずに尾てい骨と一緒に背骨を損傷してしまった場合、しびれや運動麻痺がおこることも考えられます。
他の症状がなければ医療機関を受診しましょう。
尾てい骨骨折と診断を受けた場合は、基本的に保存療法で安静が求められます。平均して1~2カ月ほどで回復するケースが多いです。
スノボの最中や滑った後に痛いなら?
スノボをやっている最中や滑った後、数時間~数日してから痛みが出る場合は、筋肉痛もしくは筋筋膜性疼痛が考えられます。
症状や治療法、それぞれどのような違いがあるのかも含めて順番に解説していきます。
筋肉痛
筋肉痛は、普段やり慣れていない初心者の方や運動量が少ない人に現れやすいです。
スノボの場合は、ボードの上でスピードを出しながらバランスをとるため普段使わない筋肉を繰り返し使うことが多くなります。
スノボによる筋肉痛のアンケート結果では、以下のようになりました。
![]()
引用:スキー市場情報局
筋肉痛になるのは、脚が最も多く、中でも内ももが痛いと答える方が多いようです。
また転ぶことが多い方は、おしりが痛くなると答えた方が多く、脚に次いで2番目に上がっています。
筋肉痛の治療法は、筋肉痛の種類によって異なります。
- 即発性筋痛・・・運動してすぐに起こる筋肉痛
- 遅発性筋痛・・・時間が経ってから起こる筋肉痛
筋肉痛には、上記の2種類の筋肉痛があり、
即発性筋痛で熱を持っている場合はアイシング、落ち着いたらマッサージやストレッチを行う
遅発性筋痛の場合は、血行改善のため蒸しタオルや入浴で患部を温める、ストレッチやマッサージを行う
このような対応をとるのが好ましいでしょう。
今回の記事の後半でより具体的な方法をご紹介しています。
気になる方はスノボでおしりが痛いときの6つの対処法からお読みください。
筋筋膜性疼痛
筋筋膜性疼痛は、筋肉痛と異なり別の対応が必要です。
まず、筋膜は全身の筋肉を包む薄くて柔らかい膜です。
成分はコラーゲンと85%の水分で構成されています。
![]()
引用:COREFIT
同じ筋肉や部位が使われ続けると水分が枯渇し、筋膜が癒着したり硬くなったりして筋肉の動きを妨げます。
そのため、スノボで自己流の滑り方で癖がついてしまっている方や滑る頻度が多い上級者の方など負担の掛かりやすい滑り方は注意が必要です。
硬くなったり癒着してしまった筋膜は、安静にしていても元に戻りません。
筋膜リリースを主体とした筋膜に対する介入が重要です。
当院では、この筋膜由来の痛みに対する施術、筋膜リリースを行っております。
もう少し知りたいという方向けに、施術内容を記事の後半でご紹介しています。
こんなときは要注意!病院にいくべき危険なケース
今回ご紹介する中でも、特に注意が必要なのが受診が必要となるケースです。
以下の条件に当てはまる方は、整形外科をはじめとした病院へ受診がすすめられます。
夜間・休日を問わず受診
急ぎの受診、状況によっては救急車が必要です。
どうしても受診できない場合でも、翌朝には受診しましょう。
- 転倒したなど、きっかけがはっきりしていて痛みが強い
- 座ることができないほど痛む
診療時間内に受診
翌日〜近日中の受診を検討しましょう。
- 歩く・座るなどの動作で痛みが強くなる
受診が必要となる理由については、尾てい骨骨折、打撲などがあげられます。
また尾てい骨骨折は他の部位に比べ骨折をしても腫れにくく打撲と間違われやすいです。
数日たっても痛みが変わらない、お尻の中心を触ると痛いなどの症状がある方は早めに受診を検討してみましょう。
スノボでおしりが痛いときの6つの対処法
ここまでスノボでおしりが痛い原因や受診の目安について解説してきました。
ここでは、一人でもできる痛みに対するセルフケアについてご紹介していきます。
今回、ご紹介する内容は以下の通りです。
- 安静
- ストレッチ
- マッサージ
- トレーニング
- 滑り方を見直す
- プロテクターの使用
それでは順番にみていきましょう。
痛みが強いときは安静
まず大切なのは、安静を取ることです。
安静が効果的なのは、以下の症状に当てはまる方です。
- 筋肉痛
- 打撲
- 骨折
筋肉痛の場合は、1日~3日ほどの安静で痛みが改善する可能性が高いです。
注意すべきは、打撲と骨折の場合です。
上記2つが疑われる方は、あくまで受診までの対応として安静を取るのが良いでしょう。
受診先の医療機関の指示に従うことで早期の回復が見込まれます。
ストレッチ
ストレッチは痛みが落ち着いてきた筋肉痛の方に対し効果的です。
目的としては、患部の筋肉を伸長し痛みを軽減させること、痛みにくい体を作ることです。
※ストレッチ中に痛みが増える別のところが痛む方は、中止してください。
大殿筋のストレッチ
大殿筋はお尻の大部分を占める筋肉です。お尻が柔らかくなることで血流の改善も期待できます。
効果:疼痛緩和、姿勢改善
開始姿勢:仰向け
- 右足を組むように左膝の上に置く
- 右足を乗せたまま左足をお腹に手で寄せる
- そのまま10秒キープ
- これを2~3セット繰り返す
ハムストリングスのストレッチ
太ももの後面に付着する大きい筋肉です。大殿筋とつながっているため下半身の後面全体を柔らかくする効果があります。
効果:疼痛緩和、姿勢改善
開始姿勢:足を伸ばして座った状態
- 左右どちらかのつま先を触るように手を伸ばす
- つま先に近い位置で10~15秒キープ
- 反対も行って2セット繰り返す
マッサージ
マッサージは、筋肉痛、筋筋膜性疼痛がある方に対し効果的です。
当院で行っている筋膜に対するマッサージ方法をご紹介していきます。
※マッサージ中に痛みが増す方は、中止してください。
お尻の後面マッサージ
開始姿勢:足を伸ばし座る
- 手の付け根を骨盤のてっぺんに当て指先で硬い骨を触る
- 骨の3cm後ろ辺りを上下にマッサージ
- 硬いところを繰り返し行う
坐骨周囲のマッサージ
開始姿勢:足を伸ばし座る
- おしりにある骨(坐骨)を触る
- 外から上下にマッサージ
- 硬いところを探し繰り返し行う
トレーニング
痛みがある程度落ち着いてきて、運動しても痛くない。
医療機関から運動を許可されている場合は、再発防止のためのトレーニングが大切です。
今回は、スノボで負担なく滑る、転びにくい体づくりに効果的なトレーニングをご紹介していきます。
※運動中に痛みがでる場合は、トレーニングを中止してください。
ワイドスタンススクワット
下半身を鍛えるトレーニングで、おしりや太ももの筋力を高め、上半身を支える機能を高めます。
開始姿勢:肩幅より広く立つ、両手は頭の後ろで組む
- 膝とつま先をまっすぐに向ける
- ゆっくりと腰を落とす
- しっかり膝が曲がったらゆっくり戻る
- 10回2セット行う
プランク
体幹周りの筋肉を鍛えることでバランス機能を高めることができます。
開始姿勢:うつ伏せ
- 肘を90度程度にまげ、前腕とつま先で体を支える
- 頭と背中、お尻が一直線上になるように姿勢を保つ
- 10秒キープ、2セット繰り返す
滑り方を見直す
お尻の痛みを再発させないためにも滑り方を見直すことが重要です。
今回は、転びにくい滑り方への見直し方をご紹介します。
- 目線は近すぎず遠くに置く
- 両膝をしっかり曲げる
- 低い姿勢を保つ
- 体が進行方向向きならかかとのエッジを利用する
- 体が進行方向と逆ならつま先のエッジを利用する
- 転ぶときは膝をしっかり曲げて体全体でゆっくり転ぶ
上記のポイントが重要になります。
なるべく多くのポイントを抑えられるように練習してみましょう。
プロテクターの使用
やっぱり転んでしまうのが心配!痛みを最小限にしたい!
という方はヒッププロテクターをおすすめします。
スノボに慣れていない方は、お尻を雪に着けている時間も長くなるため冷えの影響もありますが、プロテクターがあれば解消することができます。
今すぐ取りたい痛みは理学ボディへ
今すぐおしりの痛みをどうにかしたいという方は、ぜひ理学ボディにご相談ください!
理学ボディでは、筋肉痛や筋筋膜性疼痛、打撲や骨折の後遺症で痛みに悩む方を多く施術しています。
最大のポイントは、国家資格である理学療法士が一人ひとり丁寧にヒアリングし、筋膜リリースで痛みを即時的に解消することができる点です!
今まで施術を受けた方の例を、以下の記事でご紹介しています。
効果が気になる方は、参考にしてみてください。
いかがでしたでしょうか?
当院は痛みの早期改善を目標に3回以内の卒業を目指し施術を行っています!
ぜひ北海道から九州まで展開している理学ボディでお待ちしております。
なかなかすぐに予定が空けられない、という方にも朗報です!
当院ではLINEで痛みの対処法や効果的な筋膜リリース動画を配信しております。
ぜひお気軽に無料でチェックしてみてください。
まとめ
今回は、スノボでお尻が痛くなる原因、受診の目安や効果的な6つの対処法についてご紹介しました。
まとめると足の痛みが打撲や骨折などの外傷と筋肉由来の痛みをしっかり見分けること、適切な対応をとることが大切になります。
しかし、なかなか自分では判断できない。
そんな方は迷わず医療機関へ受診しましょう。
セルフケアに関しても、ストレッチやマッサージなどの効果があまりない。また痛みがでてしまうなどのお悩みがある方もいらっしゃると思います。
そのような方はぜひ理学ボディでご相談ください。
痛みなくスノボが楽しめるように丁寧に全力でサポートさせていただきます。