この記事を監修している人:木城 拓也(理学療法士免許所有)
理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。
木城先生
股関節から音が鳴るという症状を経験したことはないでしょうか。
特に、音だけでなく痛みを伴う場合は注意が必要です。
股関節から音が鳴ったり、痛みが出たりすることには原因があります。
本記事では、股関節から音が鳴る場合の原因や対処法について解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
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股関節が鳴る?もしかして弾発股かも!
股関節を動かしたときに、ピチピチという音がすることがあります。
この音は、関節内の気泡が弾けることによって発生するもので一般的には無害です。
しかし股関節が鳴ることによって、痛みや違和感のある場合は注意が必要です。
弾発股について
骨盤のゆがみや筋肉の緊張、関節の動きの制限などが原因となり股関節が鳴ることがあります。
特に外側や内側からの音は、弾発股と呼ばれることがあります。
弾発股は、股関節の頭が関節窩からはずれる状態で動くことによって鳴る音です。
弾発股は、股関節の可動域が広くなりすぎることによって引き起こされることがあります。これは通常、関節の構造や筋肉の不均衡、関節の緊張の問題などが原因です。
弾発股による音は通常一時的であり、通常は痛みや不快感とは関連していません。
ただし痛みや腫れ、動きの制限などの症状がある場合には、専門家の診断を受けましょう。
弾発股は2つの種類がある
弾発股とは、股関節の周りにある腱や靭帯が骨に引っかかることにより、音が鳴ることや違和感が出ることをいいます。
弾発股には、外側型と内側型の2つの種類があります。
それぞれみていきましょう。
外側型とは
外側の弾発股は、股関節が内側に向かって開き、大転子という骨に骨盤から脛にかけての靭帯が引っかかることで起こります。
外側型の弾発股は、股関節に何らかの問題がある場合によくみられる症状です。
また外側型の弾発股が起こると、歩行や運動時に不快感や痛みを生じることがあります。
股関節や周囲の組織に負担がかかるため、慢性的な痛みや炎症が発生するでしょう。
弾発股の改善には、適切なリハビリやエクササイズが重要です。
内側型とは
内側型の弾発股は、腸腰筋と呼ばれる腰椎から大腿骨までをつなぐ筋肉が、大腿骨や骨盤に引っかかることで起こります。
この症状は、股関節内部の軟骨や靭帯の問題によって引き起こされることがあります。
内側型の弾発股は、歩行や階段の上り下り、座ったり立ち上がったりする際に感じる症状です。
股関節の不安定さや摩耗、関節唇の損傷などによっても引き起こされることがあります。
内側型の弾発股を経験している場合は、痛みや不快感とともに腰や太ももにも症状が現れることがあります。
早期の診断と治療が重要であり、適切な治療方法を専門医に相談することが必要です。
そのほか、あぐらで股関節が痛い場合の原因と対処法についても解説しています。
ぜひご覧ください。
股関節が鳴る原因について
股関節が鳴る原因については、以下のとおりです。
- 股関節を使いすぎ(オーバーユース)
- 股関節まわりの筋肉が落ちている
- 骨盤のゆがみや姿勢不良
- 股関節が変形している
それぞれみていきましょう。
股関節を使いすぎ(オーバーユース)
股関節が鳴る原因の1つ目は、股関節を過剰に使用することです。
長時間の運動や重い負荷のかかる活動、反復的な動作などが股関節に負担をかけ、関節内の軟骨や靭帯にダメージを与える可能性があります。
このようなオーバーユースは、関節の炎症や摩擦を引き起こして股関節が鳴る原因となることがあるでしょう。
この問題を緩和するためには、股関節への負荷を適切に管理することが重要です。
適度な運動や筋力トレーニングを行うことで、股関節の安定性や柔軟性を向上させられます。
また運動前後に十分なストレッチを行い、筋肉をほぐすことも有効です。
股関節まわりの筋肉が落ちている
股関節が鳴る原因の2つ目は、股関節まわりの筋肉が落ちていることです。
筋肉は骨をサポートする役割を果たしており、筋肉の弱体化や落ち込みが関節の鳴りの原因となることがあります。
これにより関節の動きが制限され、摩擦や軋み音が生じる可能性があるでしょう。
さらに、運動不足も股関節が鳴る原因になります。
適度な運動をすることで、筋肉の強化や関節の柔軟性を保つことが可能です。
適切な運動や筋力トレーニング、身体のバランスを整える方法を取り入れることで、股関節周りの筋肉をつけていきましょう。
骨盤のゆがみや姿勢不良
股関節が鳴る原因の3つ目は、骨盤のゆがみや姿勢不良です。
骨盤は身体の中心に位置し、腰や足のバランスを支える役割を果たしている部位です。
そのため、骨盤がゆがんで姿勢が悪くなると、股関節にも負担がかかります。
これにより関節の摩擦が増え、関節が鳴ることがあるでしょう。
また、骨や関節自体の問題も股関節の鳴りの原因となることがあるため、注意が必要です。
関節の骨が摩擦を起こしたり、変形したりすることで股関節が鳴る原因となることがあります。
股関節が鳴る場合、骨盤のゆがみや姿勢の改善、筋肉のバランス調整、関節の動きをサポートする適切なエクササイズなどを行うことが重要です。
股関節が変形している
股関節が鳴る原因の4つ目は、股関節が変形していることです。
股関節が変形する要因には、関節炎や変形性関節症などの関節の病気や炎症があります。
また、外傷や怪我も股関節の変形を引き起こす原因の一つです。
股関節が変形すると、正常な関節の形状が乱れて骨や軟骨が摩擦を起こすことがあります。
股関節の変形が股関節が鳴る原因である場合、適切な医療の専門家に相談することが重要です。
関節の変形が進行すると、痛みや機能の障害を引き起こすことがあるため早期の対処が必要といえます。
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股関節が鳴るのを予防する方法
股関節から音が鳴るのを予防する方法は、以下のとおりです。
- 安静にする
- ストレッチする
それぞれみていきましょう。
安静にする
股関節が鳴るのを予防する方法の1つ目は、安静にすることです。
安静にすることにより、股関節の負担を軽減し痛みや股関節が鳴るのを予防できます。
また、長時間同じ姿勢でいることは避けましょう。
こまめに立ち上がり、少しの運動やストレッチを行うことで症状の改善が見込めます。
痛みや股関節が鳴るのを予防するためには、正しい姿勢を保つことも重要です。
正しい姿勢を保つことにより、股関節が正確に動き摩擦や不快感を減らせます。
背筋を伸ばし、姿勢を正すことに注意しましょう。
ストレッチする
股関節が鳴るのを予防する方法の2つ目は、ストレッチです。
ここで4種類のストレッチを紹介します。
- 腸腰筋のストレッチ
- 股関節内側のストレッチ
- 大臀筋のストレッチ
- 開脚のストレッチ
それぞれみていきましょう。
腸腰筋のストレッチ
股関節が鳴るのを予防するストレッチの1つ目は、腸腰筋のストレッチです。
腸腰筋のストレッチを行うには、以下の手順を参考にしてください。
- 四つん這いになり、片足を曲げる
- 逆足を後方に伸ばす
- そのまま身体を伸ばす
- 逆足も同様に行う
痛みのない範囲で行いましょう。
股関節内側のストレッチ
股関節が鳴るのを予防するストレッチの2つ目は、股関節内側のストレッチです。
股関節内側のストレッチを行うには、以下の手順を参考にしてください。
- 床に座って膝を曲げ、足裏をくっつける
- そのまま両手を床につき、背筋を伸ばした状態で少しずつ足を開く
- 股関節の内側に負荷を感じるまでゆっくりと行う
- 姿勢を維持する時間は、個人の柔軟性に合わせて調整する
このストレッチを定期的に行うことで、股関節の内側の筋肉と靭帯を柔軟に保つことができます。
股関節の可動域が広がり、音や痛みの予防につながるでしょう。
股関節が鳴るのを予防するためには、このほかにも関節を動かす運動や全身のストレッチを取り入れることも重要です。
また筋肉を強化するために、適度な運動やウォーキングなどもおすすめです。
大臀筋のストレッチ
股関節が鳴ることを予防するストレッチの3つ目は、大臀筋のストレッチです。
大臀筋のストレッチは股関節の安定性を高め、股関節が鳴るのを予防するのに役立ちます。
大臀筋のストレッチを行うには、以下の手順を参考にしてください。
- 仰向けに寝て、両膝を曲げる。
- 右足を膝から曲げたまま、左手で右膝を引き寄せる
- 左足は伸ばしたままにする
- しばらくこの状態を保つ
- 反対側も同様に行う
このストレッチを行うことで、股関節周辺の筋肉が柔軟になり音を予防できます。
またストレッチは、左右両方の側面を均等に行うことが大切です。
股関節の鳴りを予防するために、定期的なストレッチを取り入れると良いでしょう。
また骨や骨盤の健康を保つために、バランスの取れた食事や適度な運動も重要です。
開脚のストレッチ
股関節が鳴るのを予防するストレッチの4つ目は、開脚のストレッチです。
このストレッチを行うことで、筋肉の柔軟性を高めて関節の可動域を広げられます。
開脚のストレッチを行うには、以下の手順を参考にしてください。
- 左右の足を軽く広げる
- 両手を床につく
- 軽く前かがみになりながら腰を落とす
ストレッチを行う際には、痛みが強い場合には無理をせず休止するようにしましょう。
関節や筋肉に負担をかけず、自分の体調に合わせた適切なストレッチを心掛けることが大切です。
そのほか、股関節が痛い場合の正しいストレッチ法についても解説しています。
ぜひご覧ください。
この記事のまとめ
今回は、股関節から音が鳴る原因や、効果的なストレッチ方法について解説しました。
股関節から音が鳴る場合には、骨がずれていたり、関節に異常が生じていたりすることがあります。
痛みがなければストレッチを行ったり、軽度の運動に取り組んだりすることで改善が可能です。
気になる症状があれば、早めに病院を受診することが大切です。
痛みの程度が軽い場合には、当院の施術で症状を改善できる可能性もあります。
お気軽に当院へご相談ください。
理学BODYでは、股関節周辺の硬くなった筋肉や筋膜へアプローチすることにより、症状の改善や予防を行います。
痛みが落ち着かない、自分での改善が難しいと感じるときには、ぜひお気軽にご相談ください。
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