大事な大会が近いのに、足を捻挫してしまった。
仕事で歩かないといけないのに、捻挫で足が痛くて困っている。
こんな悩みありませんか?
捻挫は決して大怪我というわけではありませんが、生活やスポーツには確実に支障が出てしまうので、なるべく早く治したいところですよね。
ですが、早く治したくても捻挫をした直後は基本的に安静なので、できることは限られてきます。
そこでおすすめなのが、「針」です。
針は患部を動かさなくても治療できる方法の1つです。
今回はそんな針について解説します。
捻挫とは
そもそも、捻挫とはどういった状態を指すのか知っておくことは、早く捻挫を治すために必要な知識です。
捻挫とは、靭帯や腱というような軟部組織といわれるものや、軟骨(骨の表面を覆う関節軟骨、間隙にはさまっているクッションである半月板や関節唇といわれる部分)のケガです。
■参照元:公益社団法人日本整形外科学会
足首をひねると、関節の周りにある靭帯や腱が伸びてしまう、あるいは損傷してしまい、それによって腫れや痛みが引き起こされた状態を捻挫と言います。
捻挫は捻挫でも、靭帯の損傷程度によって重症度が3段階に分けられます。
- 1度捻挫:靭帯が伸びる程度の捻挫
- 2度捻挫:靭帯の一部が切れる捻挫
- 3度捻挫:靭帯が完全に切れる捻挫
1度捻挫であれば、靭帯が伸びる程度なので、重症度としては軽いものに分類されます。
ですが、症状が軽くて靭帯が伸びているので、関節は不安定な状態です。
靭帯は関節の周りを補強し、関節を安定させる役割があるので、その靭帯が伸びるということは、関節を守る力が弱くなっているということです。
軽い捻挫であったとしても、早く治すには無理に動かないことが大事です。
捻挫をした時にまずするべきこと
捻挫をしたらまずするべきなのが、RICEと呼ばれる応急処置です。
RICEとは、以下の4つの頭文字をとったものです。
- Rest(安静)
- Icing(冷却)
- Compression(圧迫)
- Elevation(挙上)
捻挫をした直後は、このRICEを優先して行うことで、その後の治りを早くすることができます。
Rest(安静)
捻挫をした直後は、まず何よりも安静が第一です。
捻挫は靭帯が伸びる、あるいは損傷して関節が不安定な状態なので、その状態で動くことは関節にとって負担が大きいです。
それだけでなく、靭帯がより強く伸ばされたり、損傷が大きくなる可能性があります。
捻挫をすると、患部は炎症し腫れますが、組織の回復に伴い徐々に治まっていきます。
ですが、この時期に安静にせずに動いていると、炎症が中々治らずに長引いてしまう原因になります。
なので、早く治したいと焦る気持ちを抑え、何よりも安静を優先させましょう。
Icing(冷却)
捻挫した直後は、患部が炎症して熱を持っていますので、冷やすことが効果的です。
冷やすことで、炎症や内出血、腫れを抑え、組織の回復を早める効果が期待できます。
この時期に温めるのは逆効果なので注意しましょう。
具体的なIcingの方法は以下の通りです。
- ビニール袋かアイスバックに氷を入れる
- 患部に当てる
- 患部の感覚がなくなるまで(大体15〜20分が目安)当てる
- 痛みが出てきたら再度冷やすことを繰り返す
Compression(圧迫)
捻挫をすると、患部が腫れて大きくなりますが、これは滲出液と呼ばれるものが、血管内から血管の外へしみ出てくるのが原因です。
この状態が長く続くと、足首の周りの靭帯や腱、筋肉の動きが悪くなってしまいます。
なので、捻挫が治ったとしても筋肉などの動きが悪いと、上手く力が出せなかったり、また捻挫してしまうことも考えられます。
この患部の腫れに対して、圧迫することで、血管内から滲出液がしみ出ないように抑え、血管の中へ戻すのを促すことで、患部の腫れを抑える効果があります。
具体的な方法としては、弾性包帯を巻いて患部を圧迫します。
弾性包帯は伸縮性のある包帯で、関節の固定や圧迫に適した包帯です。
包帯を巻く際の注意点として、あまり強く巻きすぎると血管が圧迫され、血流障害を起こす可能性があるので注意しましょう。
強すぎず適度な圧で包帯を巻き、足が痺れてこないか、指先が冷たくなっていないか、皮膚の色が赤黒くなっていないかをたまに確認するようにしましょう。
Elevation(挙上)
捻挫した直後は腫れを抑えるのが大事ですが、それには心臓よりも高い位置に挙上することが効果的です。
それによって、患部に停滞している血液や滲出液を心臓の方へ戻すのを助けます。
本来は筋肉の収縮する力を利用して、足の方から心臓まで血液は戻ってきますが、炎症を起こすとそこに血流が集中するので、心臓まで戻りにくくなります。
なので、重力を利用して高い位置から低い位置に血液が戻るようにすることで、腫れを抑えることが期待できます。
足首の捻挫を早く治すには針が効果的
針治療は、患部を動かさなくても治療することができるため、RICE処置も行いつつ治療することもできます。
また、手では体の表面しか触ることはできませんが、針であれば手では触れない深部まで治療することも可能です。
そういった意味でも、捻挫には針治療がおすすめです。
針治療は体の各部にあるツボに対して針を刺していきますが、自分で行うのは難しいため、鍼灸院で捻挫を見てもらって針治療をしてもらいましょう。
捻挫の部位や程度によって、針を刺すツボは微妙に異なりますが、今回は捻挫に対して効果のあるツボから代表的なもの3つを紹介します。
- 丘墟
- 崑崙
- 申脈
丘墟(きゅうきょ)
外くるぶしの下前側にあるくぼみにあります。
足首や膝など足の関節に痛みや不快感がある場合に効くツボです。
痛みの他にも、むくみの解消にも効果があります。
崑崙(こんろん)
外くるぶしのすぐ後ろにあります。
アキレス腱の周りを痛めた時や腰痛、坐骨神経痛、腰椎椎間板ヘルニアなど腰に関する痛みにも効果があります。
こちらもむくみにも効果がありますし、足の疲れの解消にも効果的です。
申脈(しんみゃく)
外くるぶしのすぐ下にあります。
こちらは急性の痛みに効果があり、ぎっくり腰などの腰痛にも効果的です。
捻挫を一日でも早く治すためにするべきこと
RICEや針治療と並行して、早く治すためにできることは他にもあります。
捻挫を早く治すために自分でできる対策としては主に以下の4つ挙げられます。
- 冷やす・温める
- 飲酒を控える
- 入浴時は温めすぎないように
- 食事と睡眠の質を高める
それぞれ解説します。
冷やす・温める
RICEでは、捻挫には冷やすことが効果的と解説しました。
ただ、これはあくまで炎症が強い時期の話で、炎症が治まった後は温めることも効果的です。
温めると血流が促されるので、それによって損傷した組織の回復を早める効果が期待できます。
捻挫の程度や個人差で違いますが、炎症が治るのは大体48〜72時間くらいと言われています。
それまでは冷やすことを優先して行い、それ以降は温めてズキズキした痛みが出現しないようであれば、温めることも効果的でしょう。
飲酒を控える
お酒には血流を促進する効果があります。
なので、飲酒で血流が促されると、炎症している患部の血流が良くなり、炎症が強くなって痛みも強くなってしまいます。
結果的に治りも遅くなるので、炎症が強い時期の飲酒は控えましょう。
また、炎症が終わっていたとしても、飲酒すると体内でアルコールを分解しようとするため、組織を回復させる力が弱まってしまいます。
すっきりと捻挫が治るまでは飲酒は控えた方が良いでしょう。
入浴時は温めすぎないように
捻挫後は患部を湯船につけず、短めのシャワー浴にするのが良いでしょう。
湯船に患部をつけてしまうと、血流が良くなってしまい、炎症が強くなってしまいます。
湯船に入らなかったとしても、長時間の入浴は体全体の血流を促進するので、結果的に患部の血流も促進されてしまいます。
食事と睡眠の質を高める
ケガした組織を回復させるのには、食事と睡眠がとても重要です。
組織が修復されるのは睡眠中に行われます。
そして、損傷した組織を修復するには食事で得られる栄養が必要です。
例えば、靭帯を作るコラーゲンはタンパク質からできていますし、コラーゲンを作るにはビタミンCや亜鉛も必要です。
なので、タンパク質を多く含む、肉や魚、卵、大豆製品、ビタミンCや亜鉛を含むかんきつ系の果物やチーズ、ナッツ類を意識して摂取すると良いでしょう。
これらを意識的に摂取し、夜にしっかり眠れるように夜更かしは避け、規則正しい生活を送ることが大事です。
理学ボディのおすすめ
とにかく捻挫を早く治したい方には、針治療もおすすめですが、理学ボディで施術を受けることもおすすめです。
理学ボディでは、筋膜という組織に対して施術を行っており、最短で痛みを改善させることに特にこだわっています。
捻挫をより早く治すには、硬くなった筋膜をほぐすことが有効な場合が多く、筋膜の施術に精通している理学ボディととても相性が良いのです。
足首の捻挫後は、炎症や腫れが引き、靭帯が修復される過程で筋膜が硬くなっている可能性が高いです。
RICE処置などで回復を早めることはできますが、硬くなった筋膜をほぐすことはできません。
針治療でも筋膜をほぐすことはできません。
そこで、筋膜に精通している理学ボディのセラピストにほぐしてもらうことで、治りが早くなり、痛みが長引くのも防ぐことができます。
もし、捻挫を早く治したくてお困りでしたら、ぜひ理学ボディにお越しいただき、筋膜の施術を受けてみてください。