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3秒ルールって実際どうなの?衛生仮説を中心に考えてみた

 
3秒ルール
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木城拓也
理学療法士の国家資格を保有しています。 2011/4〜2014/ 3まで『医療法人社団慶優会 増本整形外科クリニック』、2014/12〜2017/12まで『医療法人社団明由会 今給黎整形外科クリニック』で理学療法士として勤務していました。 イタリアの医者と理学療法士が考案した『筋膜マニピュレーション』という国際コースを2016年8月に全て修了しています。 2018年10月より『青山筋膜整体 理学BODY』を開業し、筋膜調整により体の痛みで悩んでいる方に施術を行なっています。
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子供の頃、食べ物を床に落としても3秒以内なら大丈夫!ってルールありましたよね?

「いやいや、床なんて雑菌だらけですよ?」

「3秒とか秒数の問題じゃなくて、落とした時点でアウトでしょ?」

「そんな子供のルールは不衛生極まりないわ!」

 

不潔!

 

おかしい!

 

都市伝説!

 

大人の方々はそうおっしゃるかもしれません。

私も子供の頃よく母親に怒られていました。

ですが、この3秒ルール実は一概にそうとも言い切れないんです。

今回は最近日本アレルギーリハビリ協会のアレルギーセラピスト養成コースに参加した中で学んだ、衛生仮説と呼ばれる仮説を用いて、この3秒ルールについての私の見解を書いていきたいと思います。

3秒ルールとは

みなさんもうご存知かと思いますが、3秒ルールとは、字のごとく床に食べ物を落としても3秒以内なら雑菌はつかないから、すぐに拾って食べてもいいという斬新なルールです!

ちなみにアメリカでは5秒ルールらしいです。

なんてテキトーなルールなんでしょう(笑)

さて、日本ではいつ頃どこでこの3秒ルールが生まれたか知っていますか?

グーグル先生によると、これは1970年代に学校給食が始まった頃にできたルールのようです。

すいません、ネット情報なのでこの時期についてはどこまで本当なのかよくわかりません!

ただ、重要なのはこのルールがいつからあるかではなく、このルールが正しいのか?そうでないのか?だと思うので、今回はここを掘り下げて書いています。

本当に床に落として3秒以内なら食べ物に雑菌はつかないの?

雑菌

まず1番気になるのは雑菌は本当に3秒以内ならつかないのか?

だと思います。

そしてもし3秒はつかないとしたら、はたして何秒から菌はつくのか?

3.5秒はセーフなのか?

はたまた実は3分はいけちゃうのか?

その辺のところが気になりますよね。

このみなさんの切実な悩み?にお答えするべく、このルールについて真剣に研究をしているなんともマニアックな研究班が世界にはありました!

アメリカの米ラトガース大学の研究チームです。

彼らは2016年9月に▼のような実験を行いました。

以下要約

【内容】

数種類の食べものを数種類の素材の床に落とし、落下方法や接触時間を分析した。

食べ物はスイカ、パン、バターを塗ったパン、グミなど。

これらを汚染されたステンレス、木材、セラミックタイル、カーペットのいずれかの表面上に落下させ、1秒未満、5秒、30秒あるいは300秒のいずれかの時間枠で放置。

条件を組み合わせて複数回行った結果、合計2,560回に及ぶ測定結果が得られた。

【結果】

床に落ちた食べものは1秒未満で汚染される。

床についてからの時間が長いほど食べ物に菌が多く付きやすい。

最も菌の付着が少なかった床の素材はカーペット。

最も菌の付着が多かった食品はスイカ。

ざっと以上のような発表がされています。

つまり3秒以内なら菌がつかないから大丈夫!は真っ赤な嘘だったことが証明された訳です。

ではやはり物を床に落としたらもう食べてはいけないのか?

私の答えは、そうとも言い切れないです。

え?だって1秒でも雑菌がつくって研究結果が出たんですよね?

じゃあ食べちゃダメでしょ。お腹壊しますよ?

私は多少の雑菌であればそのまま食べた方がいいと思っています。

雑菌ごと食べた方がいい理由

あえて食べる前に床に落として雑菌をつけてから食べろとまでは言いませんが、自宅の床ぐらいなら気にせず拾って食べたらいいと私は思います。

もちろんそれには理由があります。

その理由の説明の前に、まず簡単に免疫と衛生仮説と言われる仮説について説明させてください。

免疫反応と衛生仮説

私達人間の体の中には免疫に関与するリンパ球という細胞が存在します。

このリンパ球はさまざまな種類があるのですが、今回注目したいのは、TH1(Tヘルパー1細胞)とTH2(Tヘルパー2細胞)です。

TH1細胞

TH1はウイルスや細菌などに対して反応し、キラーT細胞やB細胞に攻撃するように指示を出しています。

TH2細胞

TH2細胞はダニ、ほこり、花粉などに反応し、B細胞に抗体を作るように指示を出しています。

衛生仮説

私達人間はみな、はじめはTH2細胞の働きが優位な状態で生まれてきます。

ただし、成長とともに細菌やウイルスが体に入ることで、TH1細胞の働きが次第に発達していき、だんだんとTH1細胞とTH2細胞のバランスが均等になっていくのです。

ですが近年、昔に比べて住環境が整い、抗菌・抗ウイルスの商品が流行するなど、衛生面が過剰に意識されるようになりました。

そのため、細菌やウイルスが体内に入る機会が減少し、TH1細胞の活性化が起こりません。

それとは反対に、大気汚染や食生活の変化などでTH2細胞の出番は格段に増えてきています。

本来ならTH1細胞とTH2細胞はお互いを監視しあい、うまく調和して働くようになっているのですが、小さいころからTH1細胞があまり使われない状態が続くと、TH2細胞の方が調子にのってしまい抑制が効かなくなってしまいます。

結果TH2細胞の免疫反応が過剰になり、本来害がなく無視してもよいぐらい少量の花粉やほこりなどにも反応してしまい、いわゆるアレルギー反応が発生してしまうのです。

過剰な清潔志向の見直しが必要ではないか

花粉症という言葉は私の親達の世代(60代)の頃にはなかったといいます。

ですが今や日本人の4人に1人は花粉症だと言われています。

もちろん戦後復興とともにスギの木が植えられたことなども関係があると思います。

ただ、子供の頃からの過度な清潔志向により本来の免疫機能のバランスが崩れたとされる、この衛生仮説もあながち間違いではないのではないかと考えています。

現に私は、慢性鼻炎で花粉の時期でなくても年中無休で鼻が詰まっていて、鼻水が止まらなくなることもよくあるのですが、一昨年インドとフィリピンに1週間以上滞在した際は、そのような症状は全く感じませんでした。

お腹は壊しましたが(笑)

この衛生環境とアレルギーの関係は目に見えないですし、数値化できるものでもないため、難しい問題ではありますが、必要以上に衛生面に気を使いすぎる弊害もあることを知っていただければと思います。

3秒ルールに対する私の見解

話を3秒ルールに戻します。

『3秒以内であれば雑菌はつかない。』

というのは間違いだと証明されました。

ですが、

『雑菌を極端に排除しすぎるとアレルギー症状を起こしやすくなる可能性がある』

ことも証明されつつあります。

 

ですので私は間をとって、2秒以内なら食べてもいい2秒ルール!を新たに提唱したいと思います。

 

嘘です。そーいう問題ではありませんね。

 

この記事のタイトルを3秒ルールにしておいて大変恐縮なのですが、私が今回本当に言いたいのは、3秒ルールがどうこうというよりも、

あまり衛生面に関して神経質になりすぎない方が良いのではないか、ということです。

もちろん

わざと食べ物を落としてから食べろ!

カビが生えてても食べろ!

と言っているわけではありません。

ただあまり気にしすぎても、逆にそれが原因でアレルギー症状がでることもある。ということをみなさんにも知ってほしかったのです。

そして私は、過度に除菌、殺菌と菌を拒絶することを考えるよりも、

多少菌が体内に入ってもしっかりその菌を需要できる体でいること考える方が重要だと思っています。

それは、睡眠をしっかり取ることであったり、栄養を考慮した食事を取ることであったり、定期的に運動することであったり、

これら基本的なことをしっかりすることで、雑菌に負けない免疫力を作ることができます。

3秒ルールから少し話がそれてしまいましたが、要するに、衛生面に必要以上に敏感になるくらいなら、菌に負けないくらい体力のある健康な体を日ごろの生活から作っていこう。ということです。

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木城拓也
理学療法士の国家資格を保有しています。 2011/4〜2014/ 3まで『医療法人社団慶優会 増本整形外科クリニック』、2014/12〜2017/12まで『医療法人社団明由会 今給黎整形外科クリニック』で理学療法士として勤務していました。 イタリアの医者と理学療法士が考案した『筋膜マニピュレーション』という国際コースを2016年8月に全て修了しています。 2018年10月より『青山筋膜整体 理学BODY』を開業し、筋膜調整により体の痛みで悩んでいる方に施術を行なっています。
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