走ったり踏み込んだりすると足の母趾球の裏が痛い!
歩くだけでも母趾球の裏が痛い!
よくよく探ってみると、、、
足の母趾球の裏を押すと特に痛い!
中高生のスポーツ選手やなどに多い、上記のような母趾球の痛み。
その一つとして、母趾球の裏にある「種子骨」と呼ばれる小さな骨が原因の種子骨障害が考えられます。
種子骨障害は、足の裏の筋肉の硬さや足の使い方に問題があるケースが多いです。
ただ、適切なケアをすることで意外と早く痛みを改善させることも出来るんです。
しかし、放っておくと痛みがどんどん強くなるどころか、骨折や骨壊死などスポーツが続けられなくなってしまう危険なケースもあります。
本記事では、足指の痛みに関連する痛みと種子骨障害の見分け方から対処法まで、理学療法士がわかりやすく解説していきます。
手遅れになる前に、症状に合った正しい対処ができるように今すぐチェックしてみましょう!
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目次
足の母趾球の裏・親指の付け根が痛い時に考えられること
足の母趾球の裏や親指の付け根の痛みの原因は、意外とたくさんあります。
よく聞く外反母趾や痛風などはなんとなくイメージが湧くかと思います。
しかし実際に、種子骨障害との見分け方を問われると「???」となってしまうと思います。
まずは、足の母趾球の裏・親指の付け根の痛みとしてよくある以下の4つについて簡単に説明していきます。
- 外反母趾
- 強剛母趾
- 痛風
- 種子骨障害
外反母趾
外反母趾の特徴は、足の親指が“く”の字に曲がるように変形してしまうことです。
- もともとヒールをよく履いていた
- つま先の細い靴を好んで履いている
といったように、女性に多いのも特徴の一つで、足の親指の関節の辺りに痛みや腫れが生じます。
「外反母趾」
症状
特徴的な症状は足の母指(親指・母趾)の先が人差し指(第2趾)のほうに「くの字」に曲がり、つけ根の関節の内側の突き出したところが痛みます。その突出部が靴に当たって炎症を起こして、ひどくなると靴を履いていなくても痛むようになります。■参照元:日本整形外科学会
他の病気との見分け方としては、明らかに親指の骨が内側へと変形しているかどうかになります。
軽症の場合では、ストレッチや足指のトレーニングなどで改善することもあります。
変形が強く、重症となると手術が必要となります。
その他の特徴として、歩行のバランスが均一が取れなくなり、たこが生じることもあります。
強剛母趾
外反母趾と似た病気の一つである強剛母趾も、足指の骨格に問題が生じて起こる病気です。
症状の特徴として足の親指の付け根が突然痛くなるケースが多く、痛風と間違えられることもあります。
外反母趾と同様に、ヒールやつま先の狭い靴を好んで履く女性に多く見られます。
ただ、外反母趾のように足指の変形は見られず、その分関節への負担が大きくなってしまいます。
軽症の場合では、外反母趾と同様にストレッチや足指のトレーニングで改善できます。
炎症を繰り返し重症化すると、足指の曲げ伸ばしが全くできなくなってしまいます。
こうなってしまうと手術が必要となります。
足指が動きにくいな?と思ったら要注意です!
痛風
30〜50代の男性に多い暴飲暴食や肥満などが原因で起こる、痛風でも足指に腫れや鋭い痛みを生じます。
その特徴は、
- 足指だけではなく他の関節にも症状が現れる
- 血液検査で尿酸値が高くなる
の主に2つです。
「痛風」
症状
暴飲暴食した翌朝、急に足の親ゆびのつけ根が赤く腫れて痛くなることがあります。風が吹いても痛いということで、「痛風」と呼ばれています。足の親ゆびのつけ根以外に、足関節、足の甲、アキレス腱のつけ根、膝関節、手関節にも激痛発作が起こることがあります。■参照元:日本整形外科学会
関節内に結晶が生じ、炎症や痛みにつながってしまいます。
血液内の尿酸値が高い状態が続き腎臓内にも尿酸結石ができると腎機能などの重症化につながってしまいます。
治療は、内服や食事の見直しなど、尿酸値のコントロールが中心となります。
プリン体を含まない、野菜中心の食生活にするよう意識することで改善につながります。
種子骨障害
種子骨障害は中高生のスポーツ活動の多い年代に多く、足の母趾球に痛みが生じるのが特徴です。
種子骨という骨に問題が生じているため、関節ではなく骨が痛むという点で他の病気と見分けることができます。
また、他にも足の慢性疾患はありますが、足の母趾球の裏が痛むという部位的な特徴でも見分けることができます。
足の使いすぎや使い方、足の構造に問題があると、母趾球内にある種子骨と呼ばれる骨に炎症が生じて痛みにつながってしまいます。
悪化した場合は骨折や骨壊死に至るケースもあります。
原因と病態
足は、足根骨と中足骨が靭帯で結ばれ、縦横のアーチを形成し、筋肉や腱がこれらを補強しています。 スポーツにより、衝撃が続くと、足の骨や軟骨、靭帯や腱に障害をきたし疼痛が発生します。足の使い過ぎ以外に、足の柔軟性低下や筋力不足、扁平足などの障害の発生しやすい足の形、不適切な靴、悪い路面での練習などが発症の背景になっています。
■参照元:日本整形外科学会
軽症の場合は、ストレッチや運動療法で改善します。
重症化したケースでは手術が必要になります。
足の母趾球の裏にある種子骨が痛む原因
足の母趾球の裏にある小さな骨である「種子骨」。
この小さな骨がなぜ突然痛み出してしまうのでしょうか?
ここでは、
- 「種子骨」の役割
- 痛みのメカニズム
- 痛みの原因
について具体的に触れていきながら、種子骨障害の謎を紐解いていきます。
足の母趾球の裏にある種子骨の役割
まず、母趾球と種子骨のおさらいです。
母趾球とは足の親指の下の膨らみのことを言います。
親指の骨の下側を覗くと、両サイドに2つ小さく付いている骨があり、それを種子骨と言います。
一見不要なようにも思えますが、腱と骨が擦れすぎないようにする大切な役割を担っています。
痛みのメカニズム
歩くときや走るとき、足の親指は地面を蹴るためにぐっと力が強く入ります。
このとき、足裏にある足底筋が緊張すると種子骨には引っ張られる力(牽引力)が加わります。
スポーツ選手やランニングなどの繰り返しの動作によって、種子骨に負担が掛かり過ぎると炎症を引き起こしてしまいます。
これが痛みにつながってしまいます。
また、生まれつき内側の種子骨が二つに分裂している(分裂種子骨)ケースもありこれが痛みの原因となってしまう人もいます。
このまま使いすぎてしまうと、種子骨が耐えられれなくなり骨折してしまうこともあります。
痛みの原因
痛みの直接的な原因は上記に述べたように足の使いすぎです。
しかし、その他にも
- 足の柔軟性の低下
- 足の筋力の低下
- 扁平足などの構造上の問題
- コンクリートなどの硬い地面での運動
なども痛みの原因となってしまいます。
母趾球の裏が押すと痛いのは受診するべき?
痛みが出ると病院に行くか悩んでしまう人も少なくありません。
受診をするべき判断基準は主に以下の通りです。
- じっとしてても痛い
- 痛みがどんどん強くなる
- 痛くて歩けない
痛みで生活に支障が出てしまう場合は早めに受診することがおすすめです。
病院では痛みの程度や部位の確認、体重を掛けた状態での変形の有無などを確認します。
場合によってはレントゲンで詳細を調べることもあります。
軽症の場合は保存療法をとられるケースが多く、一時的なスポーツの休止や患部への負荷を減らすことで改善が見込めます。
重症化してしまった場合は、手術(種子骨の摘出術)が考慮されることもあります。
種子骨障害と診断されたらやるべき6つの対処法
ここでは、実際に種子骨障害と診断された場合の対処法詳しく解説していきます。
対処法は主に以下の6つで、症状や痛みの程度に合わせて選んでいく必要があります。
- 安静
- アイシング
- パッドやテーピング
- インソール
- ストレッチ
- 足の使い方の修正
痛みが強い時は安静
運動時(特にその母趾球を押したり、親指を反らすなど)などにひどい痛みを生じるときは、安静が優先です。
無理に動かさず、またスポーツなども一旦休止しましょう。
この痛みは炎症によるものであるため、安静にしていれば徐々に落ち着いていくことが比較的多いです。
自身で無理やりに伸ばしてみたりなどはせず、なるべく負荷はかけないようにしましょう。
アイシング
痛みのある箇所が熱を持っている場合、炎症を抑えるアイシングも効果的です。
今回は自宅でも用意しやすい「アイスパック」でのやり方をご紹介します。
- 用意するもの:ビニール袋(市販で売られている専用のものでもどちらでも構いません)・氷(適量)・タオル1枚以上
- 直接患部に当て、20〜30分冷やす
- 必要であれば、タオルを増やし調整
- ※過度なアイシングは凍傷の恐れがあるため、頻回に患部を確認する
パッドやテーピングの利用
痛みが強い時に、種子骨にかかる負担を軽減させる方法としてパッドやテーピングの使用も効果的です。
パッドは種子骨のあるところ(=母趾球の下)をくり抜いたパットを敷くことで、種子骨への負荷を減らすことができます。
テーピングは親指の動きをサポートすることで痛みの軽減を測ります。
どうしても運動時に指が反ってしまって痛い方などにオススメです。
一度専門家に診てもらってから、自分に合った方法で行うとより効果的です。
しかし、注意したいのは、これらは根本的な痛みの改善にはならないという点です。
痛い時の応急処置として行うのは有効ですが、根本治療には至りません。
インソール
扁平足など、足の構造上の問題で種子骨障害を引き起こしている人にはインソール(足底板)も有効です。
自分の足の形に合ったインソール(足底板)を足裏に入れることで、種子骨に掛かる負担を分散させることができます。
なお、インソールは、専門家にきちんと診てもらいオーダーメイドで作成してもらうのが基本です。
また、インソールも根本的な痛みの改善にはならないため、痛い時の応急処置として行うという認識で使用するようにしましょう。
ストレッチ
種子骨障害の痛みで悩む人の多くは、足首やふくらはぎ、足裏の筋肉の硬さが原因となっているケースが多いです。
ここでは、足首周りや足裏のストレッチを具体的に紹介していきます。
痛みが落ち着いてきたら、運動の前後や入浴後などに行ってみましょう。
※ストレッチによって痛みが増強する場合は中止します。
ふくらはぎのストレッチ
足首の柔軟性に欠かせないのがふくらはぎの筋肉のストレッチです。
足首が硬くなると、足指に負担が掛かる原因となるのでまずはふくらはぎをしっかりと伸ばしましょう。
- 壁の前に立つ両手を壁にあてる
- 左足(ストレッチする方の足)を一歩下げて前後に足を開く
- 左膝は伸ばしたままで、右膝をゆっくりと曲げていく
- 左のふくらはぎが気持ち良く張ったところで右膝を止める
- 30秒ほどキープ
- 反対側の足も同様に行う
後ろに下げた足のふくらはぎが気持ち良く伸びていると正しく出来ている証拠です。
足裏のストレッチ
足裏の足底筋膜(腱膜)を伸ばすストレッチです。
足裏が硬くなると、歩いたり走ったりする際に足の衝撃吸収がうまく行われず、足指への負担を高めてしまいます。
ストレッチで柔軟に保つことで、足裏の体重移動もスムーズに行うことができ、痛みの軽減につながります。
- イスに座り、ストレッチを行う方の足を反対の足にのせる
- 片方の手で足首を90度に曲げ、さらに足指を反らせる
- もう一方の手で、足裏をゆっくりと圧迫する
- 10〜20秒キープを2セット
- 反対も同様に行う
- ※痛みが強い場合は無理せずに行う
足の使い方の修正
同じように運動をしていていも、母趾球の痛みが出る人と出ない人がいますよね。
この2つの違いの一つが、足の使い方です。
主に、足指が痛くなりやすい人の特徴が
- 立っているときにつま先重心・踵重心になりやすい
- 足の小指側/親指側に重心が偏っている
- 猫背や反り腰など背骨の歪みがある
- ベタ足で歩くクセがある
- 踏み込む動作で膝とつま先の向きがバラバラになりやすい
- 股関節の動きが硬い
といったように、どこかに重心が偏ったり、どこかに負担が掛かるような足の使い方のクセがある状態です。
ここは、自分で見極めるのが難しいので、今後スポーツを継続してして人など本気で治したい人は専門家に診てもらうのが効率的です。
※当院ではスタッフ全員が動きのプロである理学療法士です。自分の足の使い方を修正したい方は一度ご相談ください。
根本治療を目指す際は、このように立ち方や歩き方などの足の使い方から見直すことが何よりも重要です。
【今すぐどうにかしたい】場合は専門家へ相談
上記の方法を試してみてもなかなか痛みが治らないことがあります。
痛みが長引いたり、痛みを根本からをしっかり治したい方は、専門家による施術をおすすめします。
「専門店はどこに行ったらよいか分からない」
「いち早く不調を解消したい」
このようなお悩みは、是非私たち理学ボディにご相談ください。
理学ボディは全員が理学療法士という国家資格を取得しており、医学的知識をもとに施術します。
その中でも、私たちは筋膜に特化した施術(筋膜リリース)を行います。
私たちが行う施術は国際的にも認められ、効果が期待できる方法です。
足指の痛みで来院される方も多くみられますが、そのほとんどが3回以内の施術で痛みが改善しています。
※当院の施術内容が気になる方は、ぜひ以下のボタンから覗いてみてください。
特に、過去に怪我をしたことがある方には、このような全身の筋膜調整が症状改善に有効な場合が多いです。
また、施術と合わせて全身の姿勢をチェックしたり、一人ひとりに合ったセルフケアの方法をお伝えすることもできます。
長引く不調にお困りのときは、是非お近くの理学ボディにお問い合わせください。
まとめ
今回は足の母趾球の痛みについて、多くみられる種子骨障害を取り上げて解説してみました。
足指の痛みは放っておくと悪化してしまったり長引いてしまうケースが多く、早期からの対処が大切です。
ぜひ、本記事を参考に痛み改善を目指しましょう!
※いますぐどうにかしたい痛みでお困りの方は、ぜひ一度ご相談ださい。