ばね指でやってはいけないことは?原因や予防・対処法を解説!

ばね指の原因は?やってはいけないことや予防法を解説!

この記事を監修している人:木城 拓也(理学療法士免許所有)

理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。

木城先生

手や指の使いすぎで起こってしまう、指の腱鞘炎である【ばね指】。

初期症状は、指の違和感やわずかな使いづらさ程度のため、適切な対処法をせずに放置した結果、重症化してしまう方も少なくありません。

本記事では、ばね指の原因やなってしまった際にやってはいけないことを解説します。

ばね指の予防法と悪化を防ぐ対処法も紹介しているため、ばね指でお悩みの方はぜひ、参考にしてみてください。

この記事で解決できるお悩み
  • ばね指の原因は?
  • ばね指でやってはいけないことは?
  • ばね指の予防法は?

ばね指ってなに?

ばね指は、指に起こる腱鞘炎けんしょうえんが悪化した状態のことです。

指を動かす際に使う筋肉、骨がつながっている腱の周りを覆っている筒状の通り道のことを腱鞘けんしょうといいます。

指を使いすぎることで、その腱と腱鞘が擦れるなどが原因で起こる炎症が腱鞘炎です。

 

具体的にばね指に関連するのは、前腕の屈筋(曲げる筋肉)と手指を繋ぐ屈筋腱と、その通り道である腱鞘に炎症が起こることで生じます。

 

腱鞘炎が悪化すると、腱鞘が厚くなったり腱が太くなったりします。

結果として指がスムーズに動かなくなり、引っかかりを自覚する「ばね現象」が起こっている指のことをばね指といいます。

ばね指について日本整形外科学会では、以下のように解説されています。

指の付け根付近に力がかかり炎症を生じやすいところがあります。 その部分の腱や腱鞘が炎症を起こし、“腱鞘炎”になり、さらに進行すると引っ掛かりが生じばね現象が起こります。 これを“ばね指”と呼んでいます。

引用:日本整形外科学会

 

ばね指の症状

ばね指の代表的な症状は、ばね現象と痛みが発生することです。

ばね現象が起こると、指を伸ばそうとした際に引っかかりを自覚し、そのまま伸ばそうとし続けることで引っかかりがはずれ、急激に指が伸びる現象です。

悪化すると引っかかりが強くなり、指が伸びなかったり、全く動かなかったりなどの症状がみられ、日常生活に大きな影響を及ぼすことになるでしょう。

ばね指ではほとんどの場合、指を曲げる筋肉の腱と腱鞘に炎症が起こるため動かすと手のひらが痛いなどの症状がみられます。

その痛みは動かす際以外にも、指のこわばりとともに朝方に強く出やすいことも特徴です。

上記のような異常を感じたら、なるべく早めに整形外科を受診するようにしましょう。

 

ばね指の原因

ばね指の大きな原因として、以下の2つに分けられます。

  • 指と手の使いすぎ
  • ホルモンバランスの影響

 

指と手の使いすぎ

1つ目の原因は、指と手の使いすぎです。

テニスなどのスポーツや指をよく使う仕事などをしている場合、ばね指のリスクが高まります。

そのほか、パソコン作業やスマートフォンの普及により、以前より日常生活で指を酷使する機会が増えていることも影響してきます。

ただ、スポーツや指を使う仕事を行っていなくても、ばね指になることがあるため注意が必要です。

 

ホルモンバランスの影響

2つ目の原因は、ホルモンバランスの影響です。

特に女性ホルモンの影響が強いとされており、女性に多くみられます。

更年期や妊娠出産時期の女性は、ばね指になりやすいとされています。

そのほかリウマチや糖尿病、透析患者の方でも指の血行が低下し、出現することが多いとされているため注意が必要です。

 

【要注意】ばね指でやってはいけないこと3つ

ばね指となった際にやってはいけないことは、以下の3つです。

  • 無理に伸ばす
  • 患部をマッサージする
  • 放置する

それぞれ詳しく解説します。

 

やってはいけないこと①:無理に伸ばす

ばね指になって指が伸びづらくなったからといって無理に伸ばそうとすると、患部に負担をかける原因になります。

無理に伸ばすことで痛みが強くなったり、さらに伸ばしにくくなったりなど悪化する可能性もゼロではありません。

ばね指になったばかりで炎症が強い時期は、安静を保つことが必要です。

軽いばね指であれば、ときには軽度のストレッチが有効な場合もあるため、実施する際は専門家にご相談ください。

 

やってはいけないこと②:患部をマッサージする

腱鞘に強い炎症を伴うことが多いばね指には、マッサージは逆効果です。

マッサージで強く押したり、伸ばしたりすることは患部の負担になります。

マッサージをすることで炎症の範囲が広がったり、痛みが強くなったりすることもあります。そのため、患部をマッサージすることは避けましょう。

 

やってはいけないこと③:放置する

ばね指では、初期に軽い引っかかりや軽度の痛みなどを自覚します。

症状自体があまり気にならず、日常生活にも大きな支障がないため放置しがちです。

炎症が軽い場合は放置していても自然治癒することがありますが、症状が出ている状態で指に負担をかけ続けると、症状は悪化していきます。

気づいたときには指の動きにくさが強くなったり、痛みが強くなったりすることも少なくありません。

悪化してから初めて受診すると、治療に長い期間を要します。中には、手術が必要となってしまうケースもあります。

軽い症状でも気になった時点で専門機関に相談しましょう。

 

ばね指の対処法【専門家おすすめ】セルフケア

ばね指になってしまったときの対処法・セルフケアを、5つ紹介します。

  • 予防効果のあるストレッチを行う
  • 予防効果のあるマッサージを行う
  • サポーター・テーピングを使用して患部を固定する
  • 痛みを一時的に緩和したい場合は湿布を貼る
  • 冷やしたり温めたりして早期対策する

軽度のばね指であれば、5つの方法を適切に行うことで症状の緩和が図れます。

(※指が動かないほどの重症の場合は自力で対処せず、受診し専門医から適切な治療法を仰ぎましょう)

 

①ばね指におすすめのストレッチ

予防効果のあるストレッチを行うことで、指を曲げる筋肉の柔軟性を保つことが効果的です。

痛みがない範囲で、できるだけ指の筋肉を伸ばすようにしましょう。

具体的な方法は、以下のとおりです。

  • グーパーを繰り返す
  • 指を反らせる運動

 

グーパーを繰り返す

グーパーを繰り返す運動を紹介します。

  1. 指をしっかり伸ばして3秒キープ
  2. しっかりと指を握りこみ2秒キープ
  3. 10回繰り返す

 

指を反らせる

指を

  1. 反らしたい反対の手で指をもつ
  2. ゆっくりと指を反らす方向に倒す
  3. ゆっくりともとの位置に戻す

 

②マッサージ【※動画解説有り】

患部へのマッサージを悪化させると前述しましたが、患部以外の手のマッサージは有効な場合があります。

また患部の周りであっても、軽く手のひらの皮膚を動かす程度や引っ張る程度であれば、筋肉と皮膚の滑りが改善する効果が見込めるでしょう。

具体的に有効と言われているマッサージは、以下のとおりです。

  1. 母指球のマッサージ
  2. 腕の前側のマッサージ

それぞれみていきましょう。

 

母指球のマッサージ

  1. 母指球ぼしゅきゅう(親指の付け根)の真ん中を狙う
  2. 反対の指で上下、左右、斜めに優しく動かす

 

腕の前側のマッサージ

  1. 親指を上に向けた状態で肘を少し曲げる
  2. 指を握りこむ
  3. 浮き出た筋の腕を三等分にした位置の内側に指を億
  4. 上下、左右、斜めに動かす

 

腕の前側のマッサージ②

  1. 親指と小指をあわせる
  2. 手首を手前に倒す
  3. 浮き出た筋の親指側を上下に動かす

※範囲は指を横に4本分くらい

 

③患部を固定する

ばね指の最大の要因である、指の使いすぎを防ぐ効果があります。

指は、知らず知らずのうちに使ってしまう部分です。

サポーターやテーピングを使用して適切にしておくことで、使いすぎを防ぎ、ばね指の痛みを和らげることができます。

テーピングを選ぶ際は、伸縮性のある素材を選びましょう。

あまりにも固定性が強すぎるテーピングは指が動かせなくなってしまうため、日常生活に支障が出てしまいます。

テーピングの方法に関しては、いくつかの種類があります。

詳しい方法は専門家に聞いたうえで実践することで、失敗や負担なくテーピングを行うことができます。

 

④湿布を貼る

湿布は、正式には「経皮吸収型鎮痛・抗炎症剤」と言い、炎症を抑えて痛みを和らげる役割があります。

湿布は、基本的にロキソニンテープとモーラステープに2つに大別されます。

どちらも非ステロイド性抗炎症薬で、効き目に大きな差はありません。

そのほかの違いとして、湿布には「パップ剤」と「テープ剤」に分けられます。ロキソニンテープとモーラステープのどちらからも、パップ剤とテープ剤が出されています。

市販でもたくさんの湿布が売られていますが、長期的に使う場合はやや割高になりやすいでしょう。

専門機関に相談し、しっかりとした検査を受けたうえで処方してもらうことで、効果や特性も適切に把握でき、費用としても抑えることができます。

湿布はあくまでも対処療法にすぎないため、根本からの解決にはなりません。

適切なストレッチなどを行い、ばね指を根本から解決できる方法を実施することをおすすめします。

両者の特徴について、それぞれまとめます。

 

テープ剤

  • 肌色で薄いタイプが多い
  • 粘着力が強い
  • 長期で使用すると被れやすい
  • 関節部分など動作が多い部分に適している
  • 毛深い部分には向いていない

 

パップ剤

  • 白色で少し厚みがある
  • 水分を含んでいるものが多い
  • 冷湿布と温湿布の種類がある
  • 粘着部分が幅に優しい
  • かぶれの心配が少ない
  • はがれやすい

 

⑤できるだけ早めに対策する

手の使い過ぎで熱っぽさや痛みを感じた際は、冷やすことが効果的です。

血流の悪さやこわばりが強く続く場合は、お湯やお風呂などで手を温めることで緩和することができます。

炎症が強い時期は、温めることは逆効果になるため注意しましょう。

炎症の度合いや痛みの種類によって、対処法が異なります。

適切な対処法をしなければ、症状が悪化する可能性が高くなるため注意が必要です。

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まとめ

今回は、ばね指の原因とやってはいけないこと、対処法を解説しました。

ばね指は指の使いすぎがおもな原因となるため、誰でも起こり得ます。

指は日常的によく使う部分でもあるため、ばね指になってしまうと安静を保てずに悪化してしまうことが多くあります。

腱や腱鞘が原因になるため適切な対処法がわからず、症状が長引いている方もいるのではないでしょうか。

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投稿者プロフィール

木城 拓也
木城 拓也
理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。
その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。
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